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まとめ記事(コンテンツ)
2026/08/10
ダウンフォースを考える(おまけ)
最後に、ウイングのありなしでの(100km/hからの)制動距離はどう変わるのでしょうか?
その前に、揚力の公式ですが(注1)
・L=Cl×(1/2×ρ×v²)×A
となります。
Cl:揚力係数
1/2×ρ×v²:動圧
A:翼の前面投影面積
つまり、揚力(ダウンフォース)は速度の二乗に比例します。
従って、F1のダウンフォースですが、今や最大で3,500kgあたりに達するようですが、これが300km/h地点の物だとすれば、速度の二乗に比例するので100km/h地点では約390kgになります(注2)
で、市販のスポーツカーの場合ですが、実際のダウンフォースのデータがありませんので、WRXとかランエボのような派手なウイングを付けた車で、100km/h地点で(F1の半分として)約195kgとします。
※以下、ざっくりとした計算です。
これを100→0km/hで積分して平均すれば、約65kgとなり、このスポーツカーの車両総重量を1500kgとすれば、平均で+4.3%と見做せます。
で、このスポーツカーの(ウイングなしの)制動加速度を平均で-1G≒-9.8m/s^2とすれば、ウイングありだと-10.2m/s^2になりますので、
・なしの場合の制動時間:2.84s、制動距離:39.5m
・ありの場合の制動時間:2.73s、制動距離:37.9m
となります。
なので、制動距離のランキング上位にスポーツカーやスーパーカーが多いのは、ハイグリップタイヤと高度なABSシステムに加え、低重心のため荷重移動量が少なくて済むという話だけではなく、風を積極的に利用している面も大きいように思います。
注釈
(注1)
ちなみに抗力(空気抵抗)ですが、D=Cd×(1/2×ρ×v²)×Aとなるので、基本的には揚力が増えれば抗力も増えますが、互いに完全な比例関係にある訳ではないので、揚力が最大で抗力がなるべく少なくなるポイントになるよう設計します。
※詳しくは、揚抗比(L/D比)で検索してみてください。
(注2)
F1の車両総重量は650kgぐらいだそうなので、650kg×2倍のダウンフォースが得られれば、マッハ号やゼロゼロマシンのように、逆さになっても普通に走ることが可能です。
※100km/h地点でダウンフォースが約390kgなら、181.6km/h地点で約1,300kg
なお、ダウンフォースが650kg以上なら逆さで走れると言う人もいますが、例えば750kgでは必要な摩擦力が得られず(タイヤが空転して十分なトラクションが得られず)失速するので、やがて車も落ちてしまいます。
※但し、1,200kgなら可能かもしれません。
Posted at 2026/08/10 20:08:35
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