まとめ記事(コンテンツ)

2017/01/21

ガレージハウス建築(構造的観点から)

※今回の内容は,自分がマイホームを建築するに当たって自己流(書物やインターネット)で勉強した内容を元に,更に自分の勝手な予想を含んでいます。厳密には誤った考えである可能性も含んでいますので,話半分程度に見て頂ければと思います。(おそらく,みんカラには住宅のプロの方もいらっしゃると思うので)

ガレージハウスと言っても,ガレージを置く位置や考え方で色々なタイプがあると思います。


模式的には上記4タイプ。
左上から,半インナーガレージタイプ。1階部分にガレージがあるが,外壁は無いか簡易的な物。後ろ壁もあったり無かったり。

右上は,完全インナーガレージ。1階部分に3方向を壁で囲ったガレージで,前方(出入り口)にはシャッターなどが付いている。(簡素?版としてシャッターが無い事も)

左下も完全インナーガレージ。ただガレージが中心近くにあって,ガレージの壁両隣も住居スペースなどになっている。

右下は,住宅とは別にガレージを設けた物。図では屋根が掛かっていますが,屋根がない方が一般的かも。

この他に,1階部分は全てガレージで,ガレージの上(2,3階部分)に住居スペースがあるタイプもあると思います。


で、どれが正解とかそういうのはおそらく無くて,家主の考えだったり建築会社の考えだったりで色々と分かれると思います。また地震大国ニッポンなので,家の強度にも左右されますし,ガレージ内で何をしたい?(雨風しのいで車を保管したいorタイヤ交換などの作業をしたい等)かで,ガレージ場所も変わってくると思います。
ガレージのタイプや広さによっては、建坪率に影響が出ることも有ると思いますし,建物の基準評価額も変わってくると思います。(税金の事とか,設計段階ではあんまり気にしないかも知れませんが…)


自分のハウスメーカーは,完全インナーガレージのタイプしか基本プランには無かったので,右上タイプの様なインナーガレージになりました。


次に,完全インナーガレージとしたときに,関わってくる問題その2です。



こんな感じで完全ガラス張りというのも良いですよね。いつでもどこからでも愛車を眺められますし,格好良いと思います。しかし木造住宅だと,これが難しい事も有ります。(耐震性能の事だったり断熱性能の事だったり)

耐震性能に関しては,設計士さんの腕の見せ所なので,完全注文住宅ではガラス張り設計の木造というのも可能かも知れません。ただ,断熱性能に関してはそれなりに考えないと…

一般的にガラスの熱伝導率は,石膏ボードのそれより10倍くらい高いです。熱伝導率を低くするために,2重サッシや積層ガラスというのもありますが,やはり石膏ボードと同等レベルにするのは困難かと思います。

地域によっては,冬でも雪が降ること無いし、 気温が30度を超える事が無いし、と言う場所や,冷暖房費など貧乏くさいことを言うなら,インナーガレージなんかやめてしまえと言う場合は,デザイン重視で考えれば良いのですが。全員が全員そういうわけにもいかないので(自分もその一人)


という前置きをしておいて,↓を見てみて下さい。


汚い模式図ですが,家の端にガレージを作ったときの断面図です。左右の図ともガレージ壁の左側には1階の室内、ガレージの上には2階の室内、ガレージの右側は屋外です。壁の中の赤い斜線は断熱材を表します。
住宅の屋外に接する壁には,通常何らかの断熱材が入っています。断熱材の熱伝導率は,石膏ボードの1/10以下くらいですので。

左図の場合、ガレージの屋外に接する壁には断熱材が無く,見かけ上ガレージ内も屋外という考えの基での設計です。おそらくこの設計の方が多いと思いますし,断熱材を壁に充填する手間が少しは省けるので,工賃も材料費も安くなると思います。その代わり、雨風は凌げるので、完全屋外よりは良いですが,冬は寒いでしょうし夏は暑いと思います。

→実家はまさにこのタイプなのですが、冬期間はガレージ内に置いてあるペットボトル飲料が凍る事も有ります。漬け物の樽を置いたり,野菜の保存室として使っていたりするので,別に良いらしいのですが。


右図では,ガレージも半屋内という考えの下、屋外に接する壁全面に断熱材を詰めた設計です。前方にはシャッターという熱伝導率がとても良い素材が多くを占めていますので,屋内レベルまでの断熱性能は得られません。が,シャッター以外の壁には断熱材が入っているので,それら部分からの熱伝導はかなり抑えられるでしょう。
ガレージ内での作業も,少しは快適になるかも知れません。ガレージ内で作業を考えている場合は,こう言う事を気にしても良いかも知れません。

ちなみに,我が家では,当初の設計プランの段階では,左図の状態でした。しかし建築中に担当者さんの計らいで,右図プランでの建築に現場で変更になりました。(担当さんの一声で追加料金なしで良い方に変更が可能になる位、自分の担当さんは力がある方でしたので…)



最後に(こちらは問題というレベルでは無いかも知れませんが)もう一つ。

「ベタ基礎」と「布基礎」です。
これは,土地の地盤の強度とか建築会社の考え方とかでも違ってくると思いますが,



現在ではベタ基礎の方が,一般的になりつつあるようです。ただ、土地の状態とかコストの問題とかで布基礎が使われている場合もあるようです。ベタ基礎住宅のガレージの場合、鉄筋コンクリートの基礎の上に,ガレージ床のコンクリートが来るので,強度に優れていると思います。が,コンクリートの使用量も鉄骨の使用量も増えるので,コストは上がります。

布基礎の場合は,コストは確実に安いと思います。また建物が(地震などで)影響を受けても,ガレージ内は無傷?で済むかも知れません。

どちらも利点・欠点があるようなので,一概には言えないと思いますが。


と,構造でも色々考慮した方が良い事があります。また,上の内容は木造住宅に限った?事で,軽量鉄骨とか鉄筋コンクリート住宅の場合は,また考え方が違うと思いますし,ガレージを作る位置(家の真ん中とか,1階部分全てにするとか)によっても,考え方は変わってくると思います。

折角のインナーガレージなので,少しは快適性も兼ね備えたいと,自分は思い検討した事柄です。
Posted at 2017/01/21 12:42:21

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