日産「軽」自社生産を検討
(ゆめ痛 -NEWS ALERT-、2016年4月23日)
前回のウェブログでは、三菱による燃費不正問題を取り上げましたが、それには後日談がありました。
あの事件を受けて、以前から言われていた
日産による軽自動車の自社生産が、本格的な検討段階に入ったそうです。
当初から、日産の態度には、解せぬものを感じていました。
三菱と共同出資して
NMKVを立ち上げ、共同開発もしていたので、核心に迫る立場にあった。
問題となったデイズとデイズルークスは、一方的なOEMでは決してない。
現に、NMKVを取り上げた『ガイアの夜明け』や、CMでも、日産の先進技術をふんだんに注ぎ込んだと、しきりにアピールしていました。
何より、NMKVは「Nissan Mitsubishi Kei Vehicle」の略であり、日産の名称のほうが三菱よりも前に表記されている。
そして
遠藤淳一CEOは、日産において43歳という史上最年少で常務執行役員になり、その前にはオーテックジャパンの社長も務めていた人物。
それらのことから、NMKV内における二社の力関係は明らか。
にも拘わらず、今頃になって知ったなんて、そんな都合の良い話があるのでしょうか?
或いは、開発という手間が掛かって難しい仕事は全て三菱に丸投げし、三菱から提出された書類を精査することなく右から左に受け流していたのでしょうか?
それ程までに日産の社員は、トヨタ以上の報酬を貰っておきながら、揃いも揃って役立たずの給料泥棒しかいないのでしょうか?
しかもその上で、美味しい上澄みだけを掠め取っていたというのが、NMKVの実態だったのでしょうか?
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「責任取ってもらう」と批判=三菱自不正で日産幹部
(時事ドットコム、2016年4月25日)
関潤専務執行役員は激怒して「三菱には責任を取ってもらう!」と言い放ったそうですが、本来であれば他人事のように三菱を批判できる立場にないはず。
むしろそこは、「パートナーの不正を見抜けず申し訳ありませんでした」と言うのが筋のはず。
記者会見の場が北京というのも引っ掛かります。
カルロス・ゴーン体制において
「弊社は国内だけを相手にする“日産自動車”ではない。これからはグローバルで活躍する“NISSAN”だ」
「そのNISSANはグローバルモデルに注力し、ガラパゴスであり縮小する一方でもある国内市場向けは、軽を中心に据え、全てOEMで賄う。それがNISSAN流の“選択と集中”だ」
と明言していました。
それがこの事件の前後から、掌を返して、
軽を自社開発・自社生産すると言っています。
僕も社会人だからポリシーだけでは食べていけない現実があるのは分かりますが、それにしてもこの節操のなさは一体何なのでしょう。
そして何より、行動の速さ。
まるでこうなることを見越していたかのようです。
正直、嫌な想像すらしています。
要は、不正に気付いていながら、自社の販売に寄与するのならと口を噤んでいたのかと。
頃合いを見て、さも被害者であるかのような顔でリークして、三菱の株価が下がったところで格安で買い取り、三菱の技術を根こそぎ盗むつもりだったのかと。
あわよくば生産拠点すら奪おうという算段だったのかと。
更には、天文学的な賠償金も貰えて、“濡れ手に粟”を目論んでいたのかと。
NMKVは、発足当初は蜜月関係と謳われましたが、すぐに不協和音を奏でだしました。
若者向けにSUVやスポーツモデルを投入したい三菱と、あくまで女性向け・主婦向けに特化したい日産とで折り合いが付かず、第三弾とそれ以降のアナウンスが全く成されていません。
揚句、EVの叩き台にすべく、フノーも食指を動かし始めて、余計に混沌。
更には、冒頭の、日産による自社開発・自社生産を、一方的にアナウンス。
日産は、CEO始め、役員の四割は外国人。
だから、軽の存在意義など、どんなに逆立ちしても一生理解できない。
残る六割の日本人役員にしても、トヨタよりも業績は下にも拘わらずトヨタ以上の超高額報酬を受け取っている“上級国民”であるからには、結局同じ。
だから高級・高額・大型・大排気量のグローバルカーにばかり力を入れて、ガラパゴスカーである軽には露骨に力を抜いてきた。
しかし想像以上に軽が売れるのと、アベノミクスによる円安政策により、国内生産・国内消費に舵を切ったほうが儲かるような社会状況になった。
だから、舌の根も乾かぬうちに、朝令暮改。
軽のノウハウが分かってきた今となっては、三菱はもはや用済み。
縁を切るにしても、あくまで三菱が悪いという形で離れれば、日産にすれば良いことずくめ。
日産は、発祥と社名こそ日本風ですが、既に日本企業ではありません。外資系企業です。
その背後には、フランス政府の影が見え隠れします。
そしてフランス政府は、ドイツ程ではないものの、中国・韓国と蜜月関係。
或る程度の性能を小さな車体に収めるのは、本来は至難の業であり、大型車を得意としてきた海外メーカーにとっては未知の領域。
新興国需要と、欧州における小型車需要が伸びている昨今、軽の技術は様々に応用が利く。現にスズキは、軽の技術を活かして、
インドで大成功を収めている。欧州では、EURO6縛りで、メーカーにもユーザーにも
排気量の小さな車が受けている。
奇しくも日産は、新興国向け小型低廉車ブランドとして復活させた「
ダットサン」が、苦戦している最中。
更には、フォルクスヴァーゲンの排ガス不正問題を受けて
ドイツ環境当局が他国メーカーを再調査したところ、日産のクリーンディーゼルエンジンも槍玉に挙げられた。
名指しこそされていないものの、それはフノーから供給されたもの。
(純日産製はセーフ)
・ルノーのディーゼル車、最大で基準の25倍の排ガス ドイツ環境団体が発表
(ゆめ痛 -NEWS ALERT-、2015年11月25日)
・ルノー、排ガス不正の疑いで当局が調査 ルノー株が-20%の大暴落
(同、2016年1月15日)
それらの要素が複雑に絡み合った結果、エンジン開発技術において新たなノウハウを求めていたとしても、何ら不思議ではありません。
日産というよりも、フノーのほうが。
そういえば日産は、
「我が社は社員をゼロから育てることはしない。既に高い能力を持っている人材を、高い報酬で外部から連れてくる。そうでなければ変化の激しいグローバル社会で生き残れない」
と明言して憚りません。
ということは、社員のみならず、技術もまた、自らは汗を流して開拓することはせず、完成済みのものをよそから引っ張ってきて、状況が変われば躊躇なく使い棄てているであろうことは、容易に察しが付きます。
今回の事件で最も得をするのは一体誰なのか。
勿論全ては憶測でしかありません。
それでも、日産の一連の動きには、胡散臭さしか感じることが出来ないでいます。
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Posted at
2016/05/01 17:39:01