• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

ふじぃのブログ一覧

2013年06月30日 イイね!

純正至上主義

純正至上主義昔のミニ四駆のパーツって詐欺商品ばかりだったよね(´・ω・`)
(ピカピカニュース2ch、2013年6月28日)



ミニ四駆は、僕よりすぐ下の世代で流行りました。
バギーのようなスタイリングは魅力的でしたが、小さい車体が速いスピードで走る割に直進しかしないので、障害物や高低差のある屋内外で子供が気軽には遊びにくかったんですよね。
都会に行って専用コースで走らせることのできる子は、ごく一部。今では想像もつきませんが、ビデオデッキが置いてあったり(VHSだけでなくβなる規格もあった)、雑誌定期購読ができる家庭の子は、クラスで羨ましがられた時代でした。

本家タミヤの成功により、同業他社によるフォロワー商品も多数出現しました。
バラエティ番組や模型誌(ホビージャパン一強時代で、モデルグラフィックスも創刊間もない頃)でも、余興としてレースをしたりと、社会現象でした。

当時はコロコロコミックで全国大会の様子や、そこで勝つための改造やパーツの紹介を、よく連載していました。
深い興味のなかった僕は、傍目からそれを眺めつつ、感心していたものでした。
当時の漫画版やアニメ版では、NASAによる宇宙開発技術のスピンオフから生まれたとか、軍事転用可能とか、色々と夢のある描写があったと思います。


このニュースを読んで、そんな記憶を懐かしく思い出しました。
もっとも、当時の改造とパーツには、流石に誇張があったのだろうとは思っていましたが、案の定w

ただでさえST基準JIS規格に適合するように造られたものを、わざわざ加工し、キット本来の持ち味を相殺し、オリジナルのバランスを崩す。
そうやってできたものは、滑りやすく空転しやすいスポンジタイヤ、肉抜きされて空力が悪くなった上に薄く加工された壊れやすいボディとシャシ、オーバースペックな業務用のボールベアリングやチタン製のシャフトやガイドローラーなど、ちぐはぐなもの。
怪しげな新興宗教が売りつける、「運気の上がる壺」「お金の溜まる財布」のようです。

こういうことを考えられるようになってきたのは大人になった今だからこですが、当時の子供たちは皆真剣だったのですよね。
それに、たとえ砂上の楼閣であったとしても、「世界で一台、ボクだけのミニ四駆だ!」と愛着を抱く姿は、素直に共感します。
そういう気持ちは大事にしてやりたいです。また、僕も持ち続けていきたいです。




こういう事象、玩具の車だけに留まりませんね。
実車も然りです。
実車の世界でもまた、怪しげなパーツやオイルや添加剤を売っている光景を目にします。

オーナーに対し決して安くはない買い物をさせる以上、メーカーは様々な規格・様々な法規と照らし合わせて、日々開発・生産している。
そうやって純正は或る程度完成されているにも拘わらず、更に手を加えてバランスを崩す。


競技用ならまだしも、公道走行中心の自家用車にそんな本格的なものを付けて、どうするんでしょうね?
エンジンオイル一つを取っても、サーキットで求められる性能と街乗りで求められる性能は、異なるでしょうに(機械音痴なのであくまで素人考え)。
でもそれを施した人々は、

 なぁんか ぃっもに比べて 吹け上がり?がなめらか?になった?気がします!o(^▽^)o
 ゃっぱり大手メーカーの高級品はチガぃますね☆彡

と喜んでいる模様。素人の僕には、メーカーお抱えのテストドライバー並みだなあと驚嘆します。
確かに価格しかメリットのないものより遥かに良いのは、間違いないでしょうが…。


パーツもまた、TRD・ニスモ・無限・マツダスピード・ラリーアート・STiのような半公式ならまだしも、ほとんどは車検不適合の違法改造品。

実際、社外品には凄く格好良いものが目白押しです。惹かれる気持ちも凄くよく分かります。
でも、メーカーが純正で出すパーツは、強度・視認性・衝突安全性・ランプ位置・ジャッキアップポイント・ロードクリアランス・耐用年数・チリ合わせ等々の、法規や実用性をクリアした上で販売している。
公式で出すからには、反社会的な行為は許されないし、販売した後にも責任を持たなくてはならないのだから。

だからこそ、社外品を取り付ける際は自己責任というのです。
それで車検に合格しなくとも、コンビニの出入りの段差でエアロパーツを割っても、警察から目を付けられても、近所から苦情を訴えられても、それは売ったアフターパーツメーカーではなく装着した自分がペナルティを負うものと覚悟を決める。


恐らく、そういう人たちはどちらかと言うと、パーツを買うというより、夢を買っているという側面もあるんでしょうね。
憧れのあの車と同じものを!という。




誤解のないように書いておきますが、改造車は大好きです。でなければ、そういう類いのイベントには行きません。
これからも写真に収めたりイイね!を押したりは続けます。
それに、愛車に愛着や拘りを持てば持つほど、凡庸な純正状態に我慢ならなくなる気持ちも、凄くよく分かります。
例え車種や色が被っていても、改造車は一台としてこの世に同じものはない。だから面白い。

でもだからと言って、闇雲に純正を否定して改造を有難がるのには、違和感を覚えるようになってきた昨今です。
僕としては、プロフィールにも書いてある通り、純正の良さを活かしたプラスアルファの改造が好みです。

僕自身も中高生の頃は、Optionなどを読んで、原型を留めないハードチューンに憧れていました。愛車購入当初も、走り屋風に改造することを夢想していたり。
それが近年では、純正の良さを活かした上で、自分なりの“色”を付けたいと思うようになってきました。
もっともこれは、価値観が変わってきただけでなく、ネオクラシックカーに片足突っ込みかけてきたので、勿体無くなってきたというのもありますw




……とはいえ、うちの父のように、幾ら純正が好きだからと言って、ステッカー一枚貼るのさえ否定するのは、流石にどうかと思いますがね(;- -)
Posted at 2013/06/30 16:16:44 | コメント(3) | トラックバック(0) | 改造車 | クルマ
2013年06月28日 イイね!

平成のパイクカー

日産、1.5リッター+5速MTをラインアップする「マーチNISMO」
(Car watch、2013年6月24日)

日産、「マーチ」のマイナーチェンジと同時に、高性能バージョン「マーチNISMO」を発表!
(autoblog、2013年6月25日)



うわ、しょっぼ!(´ω`)

日産自動車 マーチ・ニスモ&ニスモS(DBA-K13後期型、DBA-K13後期型改)が、12月発売予定で24日に予約開始されました。
マーチ自体のマイナーチェンジとの同時発表です。
日産「新型マーチ」発表!【デザイン】大胆変更→次期【デュアリス】や【エクストレイル】にも!
 (Ethical & LifeHack、2013年6月27日)
【日産】マーチ 「ナデシコピンク」の新色追加
 (ゆめ痛 -NEWS ALERT-、2013年6月28日)


しかしその中身は、注目に値するものは何もありません。


「往年のボーイズレーサーの名車“マーチ・スーパーターボ”“パルサー・GTi-R”の再来か!」
「それもニスモが手掛けるコンプリートカー!」
と、当初は一瞬期待しかけたんですよね。何しろ最近ジュークRが話題になっただけに。
ところが蓋を開けてみれば、お手軽なライトチューンに徹している模様。
いえ、個人的には素性を活かしたライトチューンは好きなのですが、こんな内容なら、別にニスモを名乗る必要などなかったのでは?

ターボはおろか、マイクラ(マーチ欧州名)搭載のノート用エコ・スーパーチャージャーでもない模様。
ニスモブランドのコンプリートカーを名乗っておきながら、この期に及んでまだエコカー減税を当て込んでいるのでしょうか。「新世代のスポーツカーは環境やエコも考える」とでも言いたいのなら、相応のエンジンスペックや走りを見せ付けてからにして欲しい。

このクラスでは他にも、ヴィッツ・RS、ヴィッツ・RS“G's”、フィット・RS、スイフトスポーツ、デミオ・スポルト、生産終了したものの中古市場で未だ人気のコルト・ラリーアート・ヴァージョン-Rなど、錚々たる面子がひしめき合っています。
それらと互角に戦って存在感をアピールするだけの心意気が、ニスモや日産には、果たしてあるのでしょうか。


元々のマーチ自体は、必ずしも悪い車ではありません。
あくまで街乗りに特化した快適な主婦車として。
なのでこれは、サーキットや峠を攻めるための車ではなく、ニスモの装飾とスポーティな雰囲気を味わうためのパイクカーです。




パイクカーと言えば、同時期にもう一つ発表がありました。


スズキ、さらに女子力を高めた「アルト ラパン ショコラ」
(Car Watch、2013年6月19日)
写真で見るスズキ「アルト ラパン ショコラ」
(同、2013年6月20日)

スズキ「ラパン ショコラ」発表!【スイーツ】みたいな、超カワイイ【デザイン軽】誕生!
(Ethical & LifeHack、2013年6月22日)

【画像】さらに女子力を高めたスズキの「アルト ラパン ショコラ」150万円 なんじゃこりゃ
(暇人\(^o^)/速報、2013年6月23日)



こちらは、スズキ アルトラパン・ショコラ(DBA-HE22S)
こちらもマーチ・ニスモ&ニスモS同様、デザインは中々良い。ネット上で話題になるのも頷けます。

よくある、単にピンク色にしてスワロフスキーで飾り立てただけじゃない。フロントグリルやホイールや内装生地まで専用であり、凄く拘っているのが分かります。
事実スズキでは、女性だけの開発チームを作り、彼女らの意見を積極的に採用することで、軽の主力購買層である女性や主婦へ訴求しようとしています。これはその成果の一つでしょう。
個人的には、凡百な女性向け車よりも、頭一つ抜きん出ていると思います。

ところがこちらも、例によって、中身は普通のラパンと同じ。
軽のハンディキャップを埋める装備や、女性が運転することを見越した安全装置(サイドカーテンエアバッグ、衝突回避装置、横滑り防止装置など)があるでもありません。
元々のラパン自体が、見た目重視・雰囲気重視で、中身は至って普通の軽というパイクカー的車だったので、或る意味やむなしです。


スズキからはもう一つ、スペーシアカスタムというのもありますが……あれは男性向けパイクカーというよりはカスタムシリーズの定石なので、ここでは敢えて除外。




これらの車、個人的には物足りない部分も多々あるものの、たとえ本格的でなくとも、雰囲気を気軽に味わえるパイクカーですね。
AZ-1&キャラも、軽でありながらスーパーカーの雰囲気が味わえる、或る意味パイクカーです。
Posted at 2013/06/28 15:54:07 | コメント(2) | トラックバック(0) | コンパクトカー | クルマ
2013年06月27日 イイね!

車検

車検前回のブログを書いた直後、キャラが車検から戻ってきました。
車検自体は何年も経験していますが、今年の車検は若干様子が違いました。




いつもなら一日、長くても二日で戻ってきたのが、今回は土日を挟んだこともあり、六日も預けていました。
今まではキャラが車庫にいるのが当たり前だったのに、いなくなると気になって仕方ありません。
車検の度に留守になるのは今までだって何度もあったのに、寂しさを覚えたのは初めてです。

廃車にするとこんな気持ちになるんでしょうかね…。
新車・中古車問わず、魅力的な車は沢山ありますが、やっぱり自分にはキャラしかないと改めて自覚しました。


度々ブログで言っていますが、形あるものの宿命として、経年劣化は避けられません。
今回の車検は、リフレッシュも兼ねています。
ブレーキのオーバーホールや、部品の修理・交換…。
いつもなら完全お任せなのですが、今回は少しだけ工場にお邪魔して、丁度リフトアップしていたところだったので、シャシを見させてもらいました。
深刻な破損こそないものの、細かいところを見れば、ジャッキアップポイント近くの鋼板が捩れていたり、擦ったとおぼしき痕があったり、そこが錆びていたり。

今までとは違ったのは、費用もです。
軽自動車のメリットとして今までなら6~7万円だったのが、今回は上記メンテナンスが主を占め、自賠責も上がったので、初めて10万円を超えました。
これが3ナンバー車なら、何もなくとも20万を超えるっていうからなあ…(((((((;゚Д゚)))))))
いずれリアブレーキもしなければならないので、次回もこれくらい掛かるでしょう。


それだけに、キャラが戻ってきたときは、大はしゃぎしてしまいました。
社長が乗って運んできたのですが、ドアを開けたら大汗を掻いていますw どんなにエアコンを利かせても、全然涼しくならないからなあ…。
降りるときも、動作が不自然かつ緩慢で、物凄く大変そう。現に、降りて開口一番「いや~大変だ!」w
なぜガルウィングドアが定着しないのかがよく判りますw




こんな車、もう二度と生まれることはないでしょう。
歴史の生き証人みたいな貴重な車、動態保存として維持していきたいです。

詳細は愛車紹介参照。
買い物記録
整備手帳
Posted at 2013/06/27 10:44:44 | コメント(2) | トラックバック(0) | 愛車紹介 | クルマ
2013年06月25日 イイね!

安全な車は頑丈な車

安全な車は頑丈な車中国人 「日本車の燃費が良いのは安全性を犠牲にしているから」
(ゆめ痛 -NEWS ALERT-、2013年2月24日)

中国人 「日本車は燃費は良いが鋼板が薄く安全性に劣る。自動車は燃費が悪くても頑丈であるべき」
(同、2013年6月10日)





中国は世界第二位の経済大国になったと豪語しています。
しかしその割には、民主主義とは程遠い共産主義社会。一党独裁、贈収賄、横領、着服、横流し、権力の腐敗、言論と思想の統制、情報の隠蔽と捏造、教育や識字率の低さ、他民族への弾圧、周辺諸国への侵略(チベット、ウイグル、台湾、モンゴル、東ティモール、東トルキスタン、アルメニア、ブータン、そして日本)、等々…。近代国家とは言えない有様です。
国家観や民度も、全てが19世紀から何一つ進歩していない。
だから、こういう意見を臆面なく言えてしまうのでしょうね。

ましてや、中国でPCを個人所有しネット環境にある人は、ごく一部のエリートや富裕層だといいます。
そんな、本来であれば民度や教養については疑う余地のないはずの層ですら、この程度の認識しかないのですから。国全体で考えれば推して知るべしです。


外板が頑丈であれば安全というのは、時代遅れの価値基準です。
古いアメ車やボルボ車なぞは頑丈で中々壊れないといいますが、たとえ車は無傷でも、衝突時の衝撃でドライバーが大怪我をしたという事例が後を絶ちませんでした。

今はクラッシャブルゾーンなど、敢えて潰れやすくすることで衝撃を和らげ、歩行者やドライバーを守っているのです。そしてそれは世界中の常識です。
そんな衝突安全性や環境による必然性を説いても、彼らにはきっと一生理解できないでしょう。


そんな中国人が造った車というのは、以下の動画のようなレベル。


 中国製自動車 衝突実験
 (YouTube、2006年6月18日)

 トラックの衝突安全テスト
 (同、2008年5月18日)


エアバッグが何の意味も成していません。後者に至っては、乗員は後席に至るまで全員死亡です。
こんな車しか造れないのであれば、成程、重装甲を有難がって衝突安全性に無関心になるのも、致し方なしです。




閑話休題ながら、これは車だけでなく、頑丈と思われがちな戦車でもそう。

第二次世界大戦までは各国の戦車は重装甲を競い合い、特にティーガーⅡ(ツヴァイ)は敵の砲弾の直撃を受けても余裕で跳ね返したそうです。
しかしその分機動性が劣り、燃費が悪く、整備性も悪く、作戦行動範囲が狭まるというデメリットも明るみになった。動きも鈍重なので、敵スナイパーの恰好の餌食に(WWⅡドイツ軍の戦車長は、キューポラから顔を出しての直接視認が原則だった)。
なので重戦車は、決戦兵器としての限定的な扱いでした。

現代における戦車は、複合装甲を採用し、軽さと剛性を両立しています。
またその形状も、跳弾効果を狙ったもの。垂直や直角をなるべく廃し、全ての面がステルス戦闘機のように斜めになった楔形。
敵弾を堅牢な装甲で「跳ね返す」のではなく、衝撃を吸収して「受け流す」。
車の世界と同じで、科学の発達と、それに伴う合理的な理由により、重装甲をやめたのです。


脱線ついでに言うならば、高層ビルも同じ。
地震が起きた際、崩壊しないようにと頑丈にすると、衝撃をまともに受けて却ってダメージを負います。
なので最新の建築方法では、竹のようにしなる動きを取り入れ、地震の衝撃を吸収・発散する造りになっています。

 SCARY Japan Earthquake 9.0 Buildings Swaying
 (YouTube、2012年11月25日)


これは別に最新技術というわけではなく、日本において伝統的な工法であって、思想です。

 法隆寺 五重の塔( 発見 免震構造 )
 (YouTube、2011年8月30日)

それは地震が少なく石が多く、よって石造建築を発達させてきた西洋と、地震が多く木が多く、よって木造建築を発達させてきた東洋の違い、といったほうが相応しいと思います。




【悲報】米紙:安全性が最も低い車にトヨタ・三菱を選出
(ピカピカニュース2ch、2013年2月6日)


 Volvo ne kadar sağlam - Çarpışma testi
 (YouTube、2012年12月25日)


こういうのを見ると、本当に、洋の東西での価値観の違いを実感します。
欧米には、東洋的な「柔よく剛を制す」という概念がないんでしょうね。とにかく力押し。
あれだけクラッシュしておきながら、まだ当たり前のように走れるのですから、驚嘆します。「ボルボは世界一安全だ」と称賛された理由が、この堅牢さでした。

古いアメ車の場合、NASCARやSCCAトランザムレースへ出場する際、「軽量化だ!」と言って、ボディを丸々硫酸のプールに漬け込んだとか。
それは裏を返せば、それだけボディの鋼板が分厚く重かったということ。


とかく古い時代では、重装甲こそが最大の安全でした。
今はエアバッグも一般的になってきたし、外装に用いる素材やその工法も年々新発明されているし、何より「敢えて壊れる」ことで安全を確保しようと価値観が既に変わっている。
だから昔ほど頑丈にする意味合いがなくなってきています。
Posted at 2013/06/25 13:51:24 | コメント(2) | トラックバック(0) | 整備 | クルマ
2013年06月23日 イイね!

トヨタ国内生産への回帰

トヨタ国内生産への回帰【自動車】トヨタ社長、株主総会で「日本のものづくりを守る」と強調…「労働力安い地域で作ればいいと勘違いしてた」
(保守速報、2013年6月15日)





自動車は総合産業です。
たった一台の車を造るためだけに、どれだけ多くの下請け・孫請け業者に仕事を与えられているか。どれだけ多くの異業種の協力を得ているか。どれだけ多くの人々の雇用を生み出せているか。
だからこそ、日本の車メーカーには頑張ってもらいたいし、日本車は世界中で売れて欲しい。

とはいえ、年々上がっていく人件費と、先進国としてのコンプライアンスには、企業は頭を悩ませています。
一台でも多く買ってもらうためには出来るだけ安く売らなければならないという現実と、相反するから。
だからこそ、より人件費の安い途上国に生産拠点を置く。それは車メーカーに限らず、日本企業に限らず、どこも同じ。
その結果、以前から懸念されていた「産業の空洞化」が現実になっただけでなく、雇用の悪化や、果ては技術の海外流出までが社会問題に。


経営者的な視点で考えれば、正直分からないでもないんです。
生産拠点を日本だけに集中していれば、東日本大震災のような災害が起きた場合、供給や生産が滞る。ローカルリスクというのは、何も海外だけに限った話ではないのです。
そして製品が安定して供給できない(すなわち納期を守れない)というのは、会社の信用問題に関わる。
だから海外にも生産拠点を分散させるのは、当然の安全策です。

それに、国内雇用を守ったがために全ての商品単価が跳ね上がり、結果町中からダイソーやドン・キホーテやマクドナルドやユニクロやワタミやイオンPB(プライベートブランド)が消えてなくなったら、困るのは僕ら庶民です。
物の値段には理由がある。




問題は、そうやってあらゆる企業が安泰になったとしても、経営陣は従業員に還元する気が更々ないということです。

昔は従業員を丸抱えして、戦力として役に立ってもらいたいからこそ一から教育し、手塩にかけて育てた分長く貢献してもらいたいからこそ終身雇用だった。
従業員もそれが分かっていたからこそ、一生かけて会社に忠義を尽くそうという気があった。
企業戦士」という言葉が流行った時代です。

今では、平々凡々な人間がなれるのは、派遣か期間工かパートタイマーかアルバイト。
今の会社の考えというのは、長くいられると賃金や待遇を上げなければならないから、むしろさっさと辞めてもらいたいというもの。
解雇にすると会社の評判に傷が付くから、自主退社に追い込んだほうが好都合だし、自分の権威を見せ付けられるし、本人のせいにできて自己正当化を図れるし、他従業員への見せしめにもなって一石四鳥。
研修会も勉強会も資格取得も絶対にさせないし、自主的にスキルアップを目指そうものなら「仕事に集中していない」「社会の底辺が勉強だの資格だのおこがましい」などと理由を付けて閑職に追いやる。

●ら寿司の店長やってた友人がぶっ倒れて退職した
 (暇人\(^o^)/速報、2012年11月7日)
【画像あり】リストラの恐怖 これが「追い出し部屋」だ
 (同、2013年3月3日)
「ヨドバシカメラ」に就職したんだけど…
 (アルファルファモザイク、2012年12月7日)
【社会】日本の若者は仕事がない
 (ピカピカニュース2ch、2012年12月8日)
朝日新聞の「追い出し部屋」報道が「悲しすぎる」 ツイッターで話題に
 (同、2013年1月1日)
残業代未払い請求→運送会社社長「人間不信に陥る」「信じていたのに…」
 (痛いニュース(ノ∀`) 2ちゃんねる、2013年6月4日)
ワタミ社内文書流出! 「365日24時間死ぬまで働け」
 (同、2013年6月5日)
ホリエモン 「ブラック企業が嫌なら辞めればいい。辞めるの自由」「起業すればいい」
 (同、2013年6月23日)
ブラック企業でもこれならまだ「許せる」2つの条件
 (つぶやきかさこ、2013年6月5日)
ブラック企業とカルト教団の7つの共通項
 (同、2013年6月7日)
「ブラック企業イヤなら辞めれば」をさせない日本の洗脳教育
 (同、2013年6月28日)
日本人の若者の月給が5万円になっても、もう誰も驚かない
 (DARKNESS、2013年6月18日)
ブラック企業、若年層の失業、貧困。その先に何があるのか?
 (同、2013年6月24日)



企業だからお金儲けが優先なのは当然です。
ただ、昔の場合は、企業が儲かることで地域や国に貢献していた。
それが今では、経営者一人が高笑いを浮かべ、国や自治体は法の穴を掻い潜られて莫大なはずの税金を納めてもらえず、従業員は明日の生活さえやっとの状態で心身を病んでいる。


イトーヨーカ堂、パートの比率を高めて正社員を半減へ パートに責任ある仕事をさせる異常さ
 (暇人\(^o^)/速報、2012年12月24日)
【悲報】大手企業100社「安倍総理が何と言おうと給料は上げない」
 (同、2013年2月14日)
時代を先取り、正社員を大量首切りしたセブン&アイの功罪
 (ピカピカニュース2ch、2012年12月30日)


会社は従業員を従業員とは見做していません。
安く、幾らでも替えの利く、使い捨ての消耗品です。




そんな考えが一般的になってきた昨今。
それに抗う形での、豊田章男社長の、冒頭の発言です。

冷めた見方をすれば、それは「世界のトヨタ」だから言えること。
現に国内生産に拘ったシャープは大赤字になって国内工場を閉鎖、従業員は大規模リストラ、遂にはサムソン資本を受け入れざるを得ない羽目に。
トヨタのように、利益が莫大で、系列会社が豊富で、且つ安定した収益を得られる企業は、ごく一部。現実には、それをしたくともできない企業のほうが遥かに多いのだから。

トヨタが2013年度決算発表 ! 3ケタ台の大幅増益で1兆円超え!!
 (clicccar、2013年5月9日)
アベノミクス効果、中小企業に及ばず……1-3月、円安先行で採算伸びなやみ
 (ピカピカニュース2ch、同日)



それに、以前経団連は、1000万人移民受け入れキャンペーンをやっていました。
電通やマスゴミといった粗悪なスピーカーを通じて、
 「日本はこのままだと晩婚化と少子高齢化が進みすぎるから、移民を受け入れて若返ろう!」
 「国への納税額は年々先細り。移民に働いてもらうことで税収を上げよう!」
 「保険料を納めてもらえば、日本の医療費は安くなり、みんなが最先端の医療を受けられる!」
などと喧伝していました。

希望や構想を言うだけならまだしも、政・財・官の全てを挙げて、とんとん拍子に物事が進んでいきました。
移民を受け入れた北欧各国の憐れな末路には、誰も知らんぷり。
テレビでも、それに異を唱えた芸能人は、ラモス瑠偉やフィフィなどのごく一部、それも当の外国人だけでした。


自民党、「移民庁」設置検討…外国人定住・強化を目標に
 (痛いニュース(ノ∀`) 2ちゃんねる、2008年5月5日)
移民、1000万人受け入れ提言…自民議連案 「多民族共生国家」を目指す
 (同、2008年6月8日)
経団連、「日本への移民受け入れ・定住」提言。人口減対策で…一方で労働条件の悪化や治安の悪化懸念も
 (同、2008年10月13日)
ホリエモン「移民大賛成。日本は日本人だけのものってのはエゴだよね」
 (同、2009年6月19日)
「日本は、移民1000万人で外国人のパワーをもらうしかない!家庭で移民を考えよう!」…スーパーモーニング
 (同、2010年2月28日)
「日本に、もっと移民を!」 日本の政治家や学者ら、異例の大キャンペーン…結婚せず子供作らず減る一方の日本人に警鐘
 (同、2010年11月26日)
【自民党】西村副大臣、外国人技術者や研究者を「10万人単位で増やしていきたい」在留資格に関する優遇制度の適用条件を大幅に緩和する意向
 (保守速報、2013年4月30日)


そんな前科がある以上、国内製造回帰が実現したとしても、実態は
 「形の上では国内雇用。
 だが工場内では外国人が期間工として低賃金で働かされているだけで、税制面で優遇された分を祖国の口座に送金して、給料を払ってくれた日本にはびた一文落とさない。
 片や日本人は全員ホームレスかニート」
という将来像も、想像してしまいます。


今のトヨタには旧奥田碩(ひろし)派は大分いなくなったようであり、後遺症はあまり見られないとはいえ。
どんなに高い理想を持っていたとしても、それを実行に移せるだけの権力があるとしても、社会全体・業界全体・世界全体のうねりに、モリゾウさんも果たしてどこまで無縁でいられるかな…?




冒頭の外需の話に戻ります。

ローカルリスクは、相手が反日国でなくとも、必ず付いて回る。
よく、「何でもかんでも国内製造に回帰すれば良いってものじゃない。簡単な部品くらいは人件費の安い国で造らせて、国内では高度で複雑な基幹部品だけに絞るべきだ。それが先進国の“ものづくり”だ」という意見があります。
それは確かにそうなのですが、その簡単な部品を造っている途上国の工場が、災害や暴動や内戦やストライキに見舞われて供給が滞る可能性を考えると、たとえ簡単な仕事であっても、或る程度は国内へ割り振るのも賢明かと思います。
現にスズキはインド工場でストライキを起こされて生産が滞った時期があったので、それだけでも、幾許か国内生産に回帰する理由足りえると思います。

海外法人での文化や価値観の違いをスズキ工場の暴動で見る
 (KOKKAI PRESS宇田川的ニュースのC級解説、2012年7月21日)
液晶パネル大国・韓国、重要部品の国産化率ゼロ
 (アルファルファモザイク、2013年5月2日)


今の時代、世界中に生産拠点を置くのは当たり前の世の中ですが、その中に国内も置いておくのも、同じくらいの安全策かと思います。


それに何より、海外における純日本ブランドに対する信奉は、まだまだ根強いのですよね。
海外では、僕ら日本人が思う以上に、「日本人が日本で作った日本製品」であることに価値を見出だす人々が多いのです。
それは先人たちが苦労の末に築き上げた、財産です。決して無駄にはできません。

僕ら日本人も同じだから、よく分かりますね。
例えば、皆大好きドイツ車が、実は中国資本による中国製と知るや否や、がっかりする人々が多いのと同じように。




人間は、立場や状況が変われば、言うことも変わる。
「労働力が安い地域で生産すれば良いと勘違いしていた」と言い切ったモリゾウさんの願いは、どこまで叶うのか、どんな形で叶うのか。
それにそもそも、アベノミクスの一環として円安政策と法人税値下げがあり、それこそが国内生産回帰への道筋となったのでしょう。それがなかったらモリゾウさんとて冒頭の発言をしたでしょうか。

でも、経営者が一番すべき仕事は、実は会社を回すことではないのですよね。従業員に夢を見させてあげることです。
少なくとも、滅私奉公を強い、しばき上げるだけしばき上げておいて使い捨てにする新進気鋭のオーナー社長たちよりも遥かに信頼も尊敬もできるのは、疑いようがありません。
最近のトヨタ車には、1970~80年代のような輝きが戻ってきました。もうしばらく、期待を込めて見守りたいと思います。
Posted at 2013/06/23 11:51:42 | コメント(0) | トラックバック(0) | 政治、経済(自動車関連) | ビジネス/学習

プロフィール

「「車種もドンピシャな東方Projectモチーフの隠れ痛車を捕獲!」特徴的な翼のデザインをスズキ・キャラのガルウイングで再現
https://option.tokyo/2021/07/03/104493/

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」
何シテル?   07/03 23:51
ご覧頂き有難うございます。 色々な方と知り合い、交流や情報交換などできたらと思います。 ヲタクです。 昔はそれなりに「広く深く」だったのですが、最近は...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2013/6 >>

       1
23 4 56 78
91011 1213 14 15
1617 181920 2122
2324 2526 27 2829
30      

リンク・クリップ

題名長いので【紹介記事】今後の日米同盟は? について 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2019/07/22 14:20:07
投票率50%切る 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2019/07/22 10:32:30
モンテディオ主催「ありがとう平成2DAYS」2日目に展示してきました! 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2019/04/29 18:26:24

愛車一覧

スズキ キャラ Laevateinn (スズキ キャラ)
色々と不便ですし、旧車の仲間入りを果たしつつあるので最近あちこち不具合が発生していますが ...
トヨタ マークII RX-178 (トヨタ マークII)
僕が小学生から社会人なりたての頃にかけての、家族の車でした。 それまで中古車ばかり買って ...
三菱 ミニキャブトラック 白石みのり (三菱 ミニキャブトラック)
父が、趣味の家庭菜園用や各種作業用として購入したものであり、軽トラとしては二代目です。 ...
その他 その他 フォトギャラリー (その他 その他)
フォトギャラリーです。 個人的に気に入った車両を厳選して載せていますが、名称やグレード ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation