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7月とは明らかに様相が変わる白山のお花畑。

その中できれいな花姿を披露するのがこのお花です。すでに以前のブログに載せているのでご存じかとは思いますが、トリカブトの花です。

お花畑でも目立つので、山登り中でも、｢あれは何という花？｣という声がよく聞こえます。｢トリカブトですよ♪｣と教えてあげると、みなさん一様に驚いた顔をされます。

猛毒植物として名前は知られていますが、姿となると意外に知らない方が多いようで、花から根に至る全草に猛毒を秘めているとは思えない可憐な姿がそうさせるようですね。

トリカブトが風に揺られるようになるとそろそろ山は秋の気配。登山者も少なくなって夏山の賑わいが懐かしく思えてくるようになります。

登山道の足元で可憐なお花が咲いていました。

どんなきれいな花でも、名前がわからないと写真すら撮らないでスルーする悪癖があるのですが、この花は気になったのでレンズを向けました。

帰宅してから白山の花図鑑を見ると、ちゃんと載っていました。白山の山小屋で売っている、白山の花図鑑は山登りでも持っていけるコンパクトサイズと、花の色と花の付き方で検索できるので重宝しています。

ミヤマコゴメグサという名前でした。漢字で書くと、｢深山小米草｣だそうです。昨年までの山登りの時にも咲いていたはずなのに、気にも留めなかったのが今年になって目に入るようになったのは、何らかの心境の変化なのかもしれません。

シャジンという、聞きなれない言葉は、｢ツリガネニンジン｣のことだそうです。

白山登山のメインルート、砂防新道ではなかなか見ることができない花の一つで、逆に観光新道ではあちらこちらで咲いていました。






新潟の火打山では似た姿のお花を見ましたが、花や葉の付き方が違うので、こちらはヒメシャジンのようです。


ハクサンシャジンのほうがにぎやかな感じ。


立体的に咲く姿はお花畑でも結構目立っていました。

下界で花火大会があちらこちらで開かれている頃、白山のお花畑でも花火を見ることができます。

シモツケソウです。

あたかも花火のような花姿は8月のお花畑で大変目立ちます。


シモツケソウの姿いろいろ



せっかく通常のレンズよりもはるかに寄れるマクロを持って行ったので、マクロならではの姿も。

ここまで拡大するとAFは全く役に立たないので、MFで最短撮影距離(1:1)に固定して体を動かしてピントを合わせています。まぁ、仔細に眺めるとブレているので、横目で適当に見てくださいませ(苦笑)

｢お花畑｣とは、山独特の言葉といえるでしょうか。｢御花畑｣というと、秩父鉄道だったかにそんな前の駅があったように思いますが。

今の時期の白山にはあちらこちらにお花畑があって登山の疲れも忘れるほどです。観光新道の｢馬のたてがみ｣付近のお花畑は夏から秋にかけての花が咲き誇っていました。

サラシナショウマとミヤマシシウドで埋め尽くされたお花畑ははそれはみごとな白の競演でした。

観光新道は登山の8割が通るという砂防新道よりもやや歩きにくい道でわたしも今まで敬遠していましたが、これだけ見事なお花畑は砂防新道にはありません。

斜面を埋め尽くす、ミヤマシシウドのお花畑。


展望歩道のお花畑。


手前の赤いネコジャラシみたいなのはカライトソウ、背景の黄色はオタカラコウです。


観光新道には及ばないとは言っても、砂防新道のお花畑もなかなかのもの。


砂防新道のお花畑で目立ったのはこれ。

古来より猛毒で知られるトリカブトです。

花から根っこに至る全草に猛毒を持つ恐ろしい花ですが、花姿はなかなか愛らしく、今の時期のお花畑の主力の一角を占めます。