
過去のハイブリッド車が「エレファント重駆逐戦車」であるとするならば、現代のハイブリッド車といえばこの「プリウス」でしょう。
シトロエン C5 (初代)が修理のため長期に(といっても2週間くらいです)ドック入りした際に、代車として現行型のプリウスが提供されました。まだ 1000km 走るか走らないかのほぼ新車状態で、喜び勇んで、主に街中ですが、時間の許す限り乗り回しました。ので、その時の印象などを、記憶を辿りながら少し書いてみたいと思います。
全体としては、外観もそうですが、特にメーター類などに、伝統的とは対極的な意味で、新しいモノ感、進歩的モノ感を強く感じました。操作系も電子制御が徹底されていることと、ディスプレイ表示も THS の稼動状況を逐一知らせるなど、興味深く思いました。ここがまず印象的でした。
次に、クルマとしての成り立ちは、家族5人のファミリーカーとしては、まずまず使えるかなと思いました(広さ、シートの性能、荷室の使い勝手など)。車体には重厚感は勿論全然ないのですが、部品精度の高さや組み付けのカッチリ感はなかなかなものでした(軽いが正確に設計製作されているパーツが、少しの狂いもなく組み付けられている感覚といったらいいでしょうか)。高級感は、カローラ (ファミリーカー/大衆車としてはゴルフと並んで世界的なベンチマークである優秀車) より上だが、マークXクラスよりは下というところ。
動力性能は、THS のおかげで低速よりなかなかのパワー感のあるものでした。モーターとエンジンとつながりもほぼ完全にシームレスであり、このあたりの技術的進歩はすばらしいです。発進~タウンスピード域ではカローラクラスより明らかに上質、強力といえると思います。ハンドリングは、トヨタ流で軽くてスムーズ、悪く言うと人工的な感触です。サスペンション(乗り心地)は、バネ車としては可もなく不可もなくといった印象でした。
最後に燃費ですが、代車で借りている期間では燃料計の下降は殆どなく、やはり評判どおりの省エネルギー性能であると実感しました。この長所があるだけでも、他は全て許せてしまう人も多いのではないでしょうか?
しかし、ここはクルマ好きの私としては、許さないわけでww、やっぱり、プリウスはもう少しクルマとしての面白さ、単純に高性能であるとかではなく、乗ってみての、運転しての楽しさを磨いていった欲しいなと思った次第です。
Posted at 2011/07/09 16:52:55 | |
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