先日、「中古車を買うということ」と題したブログ書きましたが(
こちら)、少し分かりにくい面もあったかと思い、今回、補足の意味でもう一度取り上げたいと思います。言いたいことをより理解してもらえるよう、ピザの購入を例にあげた説明を試みます。まず、15ピースに切り分けられた、値段が1000円の出来立てのピザを思い浮かべてください。
~Aさんは1000円払ってピザを購入し、熱々の出来立てを5切れ食べて、残りを所持金500円のBさんにその金額で売りました。Bさんは、少し冷めて味の落ちたピザを5切れ食べて満腹し、残りは買い手がつかなかったのでゴミ箱に捨てました~
少なくとも日本で中古車を買うということは、上の例のBさんの立場になる、というのが前回のブログの一つ目のポイントです。では、AさんとBさん、それぞれがピザ一切に支払った金額がどうなるかというと、
Aさん:(1000円-500円)÷5切れ=100円
Bさん:500円÷5切れ=100円
どうでしょう、少なくともBさんはAさんに比べて得をしているようには思えませんね。少し冷めて出来立てに比べて味が落ちている分、Bさんの方がむしろ費用対効果は下がっていると言えるのではないでしょうか?前回ブログを読んでいただいた方から、中古車を買う意味は、高額で買えないクルマが買えることにある、とのご意見をいただきましたが、まさに所持金が500円しかないBさんの立場であるといえます。
しかし、世の中はよくできていて、500円で残りを売ることを前提に、新品を購入する際にも1000円でなく500円でいいですよ、というお店があって、これがいわゆる「残価設定ローン」というやつです。なので、このようなローンが設定できる人にとって、中古車を買うメリットは上記の条件では見出すことはできないことになります。
では本当に得な中古車の利用の仕方はないのでしょうか?さらにケーススタディを続けてみると、
Aさんが10切れ食べて、残りは捨てる場合:100円/一切
Aさんが15切れ全部食べきってしまう場合:66円/一切
Bさんが残り10切れを食べきってしまう場合:50円/一切
成る程、購入したピザ、いや中古車は乗りつぶす覚悟で長く乗ることにより、新車を買うより、より低費用で済むメリットが出てきます。これが前回のブログの二つ目のポイントになります。何故こうなるかというと、ピザの例に戻ると、「残りは買い手がつかなかったのでゴミ箱に捨てました」の部分を、少々不味くなっても捨てずに最後まで食べるようしたから、になります。10年以上の低年式車に乗る人間が少ないのは日本のクルマ市場の特徴とも言えるのですが、それがまた別の話ということで、乗りつぶすことによりクルマの価値を100%利用することが重要であるということです。
この考え方の延長線上には、もう一つの賢い中古車の利用方法が考えられます(これは前回ブログでは書かなかったのですが、今回のブログのオチということでw)。もう一度ピザの例に戻ると、
~残った冷めたピザ5切れを捨てようとしたBさんから、ただで貰い受けて食べたCさん~
そう、10年落ちの中古車を、ただに近い金額で購入して乗りつぶすのは、ある意味、一番費用対効果が高く、最も賢いやり方かもしれないのです。
Posted at 2012/06/16 11:00:05 | |
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