ドアストライカーにビニールテープ貼付

画像は車種違いですが、施工した内容は同じです。hd5sさんが、ドアロックの樹脂劣化破損に伴う補修についてまとめていらっしゃるのを拝見し、着想を得ました。弊ランティスも同様に、ドアロックの樹脂カバーが朽ち果て、ベースの金属が剥き出しとなり、要は本来の状態からは嵌合が痩せている訳です。

ドアロック側を補修するのは面倒なので、発想の転換で、ストライカー側を太らせれば良いじゃないか。ということで、手っ取り早く、開閉できる厚みで、ビニールテープをぐるぐる巻いてみたところ。

目から鱗でした。ドアの開閉性向上に留まらず、ドアの振動低減→ドアトリムの異音低減→フロア振動低減→路面入力の減衰感向上→各種微小な操作に対するコントロール性向上／ステアリングセンターのN感向上といった変化を感じました。

この傾向は、ロック樹脂が朽ちた旧い車両限らず、新旧問わず試したところ、概ね同じ方向性を感じました。ドア剛性が車両挙動に影響を与えるようで、この考え方はアイシンの「ドアスタビライザー」と同じかと思います。開閉に支障ない厚さでビニールテープを巻くだけですから、素材のコスパと作業の簡便性は抜群。以前紹介した「ビニール袋をストライカーに挟む」よりも、ラクチンです。

小変更として、「3M キズからまもる透明保護テープ」を重ね貼りして、ドア開閉性の向上、各種挙動の統一感／質感向上に繋がりました。

以上は、ドアだけではなく、ボンネットやリアハッチも同様にできますが、車種や車型によっては、極端にクルマの向きが変わらなくなったり、反対にレスポンスが良くなり過ぎたり、足が棒のように動かなくなったり、といった変化があり、どこもかしこも固めれば良い、という訳ではなく、柔と剛のチューニングは大切と感じます。何事も、色々と試してみることをオススメします。

参考までに、最新のマツダCX-60は、ロックとストライカーを金属接点とすることで、ドアの剛性感向上を狙っているそうですが、はてさて。今回は簡便的にビニールテープを用いましたが、素材によって剛性感や減衰感は変わるかもしれませんね。だから、クルマは興味深い。

軽く検索したところ、同じような細工をされている方もいらっしゃいました。盗用の意図はありませんので、悪しからずご了承を。

更に小変更を加え、ストライカーの奥側にもテーピングを実施しました。ロックの外側に当たる部分です。

1、ドアやガラスの異音が低減して快適。
2、加減速時のスクォート、ノースダイブが遅れなく穏やかで心地良い。
3、発進や加速時の動き始めが軽快で、ドライバーの感覚と一体感がある。定常走行がますます容易に。
4、段差や突起を乗り上げた時のインパクトショックレベルや音が低くなった。角が丸く、ステアリングのキックバックも穏やかで上質。
5、路面の凹凸やうねりに対して、ボディの動きが穏やかでスムーズ、収束が良くて余韻が残らない。しっかりでフラットな乗り心地。
6、微小舵角のコントロール性が良く、軽快で楽しい。

ここまでの変化ちょっとビックリですわ。ハスラーも似たような傾向ではあります。どなた様にもオススメします。