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2010年02月11日 イイね!

コンマ数秒の情報量

これまたNHKの番組からスミマセン(笑)
先週の日曜日に見たNHK特集「ミラクル・ボディ」
第1回でしたがテーマは「滑降」
『時速160km 極限の恐怖に挑む』という内容でした。

スキーの「ダウンヒル」は時速160kmもの速さで斜度40度もあるような斜面を下り降りるんだそうです。
時速160km・・・車で出しても相当辛いです。
それを、生身で下り降りていくんです。
選手の感じるものはいったい何なのか。
それを追跡した番組です。

ここのところNHKはこの手のスポーツを科学するような番組をいくつか作ってて、特に番組内で高速度カメラを使って動きを細かくコマ送りにして分析したりしておもしろいのですが、今回は脳の断層図がすごかった。CTスキャンの画像をああやって立体的にまとめられるとは、最近の映像処理技術ってほんとに言葉がないほどすごい。
他にも、2選手の滑降の様子を重ね合わせてそのレース運びの違いを見るような映像(通常、ダウンヒルは同時に2名で滑走すると言うことはありません。なので、これはもう映像上だけのミラクルな競争にもなるわけで)もあって。いやはやすごいすごいの連続でした。

中で取り上げられていたのが、選手の「恐怖」
今回はダウンヒルのアクセル・スピンダル選手を取り上げていたのですが、この選手、2007年シーズンの競技中に大事故を起こして大けがを負った選手です。
その彼が、翌年、事故を起こした会場で復活の勝利を収めるわけなんですけど、実際は感じているはずの恐怖をどう押さえているのか、を追跡していきます。

番組そのものは、13日(土)pm4:00~4:49にNHK総合で再放送があるそうなので、お時間の許す方はごらんになってくださいね。

番組の中で、私がすごいなと思ったのは、スピンダル選手の「瞬き」でした。
彼の脳は、確かに事故現場である大ジャンプを行う部分で大きく動揺しているのです(CTスキャンで観察した結果)
それなのになぜ、自己ベストを超えて、事故を起こした会場で勝利を収めることが出来たのか。
それを、競技中の彼のヘルメットに超小型カメラをつけて、彼の「目」を観察して調べたのです。
滑降には、約2分間かかります。その間に、彼は、たった1回しか瞬きをしなかった。
通常、人間は、1分間に20回程度の瞬きをするそうです。ただ、これがスピードを要求される競技をしている人の競技中の瞬きを調べてみると極端に少ないことはわかっていることだったのですが(たとえば卓球の選手で5.5回、剣道の選手で4回など)でも1回しかしない、というのは「極限の集中力」を表している、と分析していました。
あえて恐怖を見つめることで、恐怖を乗り越える。彼の取った戦略は、言葉で書けば簡単ですが、ともすれば心をも崩壊させかねない極限の選択でもあります。鳥肌が立ちました。


時速160キロの世界で、
目に入る情報量は膨大な量になる。
それらの視覚情報は脳に運ばれて判断され行動に移されるのだけれど、このスピードでは脳の処理の方が追いつかない。
だからこそ、情報量を減らす必要があるわけですけど、それでも命のキケンがあるような情報を落とすことは出来ませんよね。
そして、そんなスピードの中で、1回の瞬きで失われる時間=情報量というのは、通常の生活の中で行われる瞬きで失われるものと比較にならないほど大きな損失になるわけです。瞬きはコンマ数秒という瞬時ですが、1回の瞬きでもう次の次のターンを見なくてはいけなくなることもある。
だから、瞬きなんかしている暇はないんです。

これってでも、自分たちが車を運転していても実際感じていることですよね。
ちょっと下を向いていた、ちょっと横に目を奪われた、そうしたら思わぬ光景が目の前に入ってきてびっくりした、という経験は誰しも持っているんじゃないかと思います。
私は、こうした経験がその見ていなかった一瞬にどれだけの情報を失っていたのかということを表していたのだ、と言うことをはじめて「認識」しました(苦笑)
経験としては、わかってはいたんですけれどね。
ですから、やっぱり、脇見やよそ見は車の運転ではあってはならないことなんです。
確かにホンの一瞬です。でも、そのホンの一瞬が、全てのバランスを崩してしまう可能性があるということを、もっと運転者は知らないといけないのでしょうね。

高速道も、余計な情報量をカットするように造られています。
新幹線に踏切がないのも、事故の防止=事故になるような情報が入り込まないような仕組みを採用しているからですよね。
夜の方が、ある意味情報量が少なく、走りやすい、と思われる方も少なくないかもしれません。歩行者もいないし、営業車も少ないし、初心者やチョイノリドライバーもいません。お店も閉まっていて人の出入りもないし、そうした情報がいかにふだん私たちの五感を通して脳に伝えられ、脳が一生懸命処理しているのかがよくわかりました。

だからこそ、お互いに(運転者も歩行者も)ルールを守る、ということで、余計な情報を眼前に持ち込まないことが大切だなぁ、とも思いました。

アルペンのトップ選手の話だったんですけど、思わぬ発見をした気分です。どうして運転をしているとドライアイになるのかもよくわかりましたし(笑・・・やっぱり瞬きしてなかったんだなーってw)
運転の後は、涙液を補給しなきゃなぁ、と変なことに気がついたみなままだったりします(^^;)

プロフィール

「@三千里さん  兄さんが巻き込まれなくてよかった(自分はでかいからみんなが見ててくれると勘違いしてるんですかね)」
何シテル?   05/31 15:59
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