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イイね!
2019年06月16日

我が家と戦争〜亡き祖父の戦死概況発見

依然として東アジア地域はきな臭い状況が続いていますね・・・
赤い国と北の国が戦争も辞さないとの姿勢で、周辺に威圧外交を仕掛け、恒常的にきな臭い中東や湾岸エリアと並ぶ準紛争地域として世界に認識されているような・・・

最近ずっと沈黙していたのは仕事もですが、昨秋の親父の死去に伴い色々な手続きが頻繁にあり、この2ヶ月で5回ほども実家である大阪に行っています。その手続きの一環で・・・・

我が父は次男坊だったのですが、長男の伯父はまだ健在で、この伯父が現在も当主となります。当主、というのは今でしたらホント大袈裟なのですが、かつて我が家は大阪中心街からちょっと行った地域の結構な地主でした。その証拠に祖父はあの時代に某都の西北な大学を出ていて、当時の仕送り額はサラリーマンの何倍ももらってたとか・・・・

その祖父は昭和14年に戦死しています。当時はまだ国民皆徴兵にはなっていない時代です。当時32歳だった祖父は証券会社の偉いさんだったようなので、まぁ、志願して戦争に行った一般人だったわけです。じゃあ、戦争がしたくて志願したのか?という点がなんともわからないのですが、色々調べると結局のところ、地域の地主の長男坊だからと、地域の在郷軍人会などに説得され、志願させられたんじゃないかと思われます。要するに国家の危機に率先して従軍し、地域の先駆けとして先陣に立つ、ってわけなんでしょう。その辺の心理は戦後世代の自分にはわかりません。

で、祖父は大阪で編成された歩兵第104師団の中の小隊長として中国に渡り、広東省での上陸作戦の最中、戦死しました。その戦死概況とかいう書類が今回の遺産相続の過程で出てきたってわけです。この広東省での上陸作戦は歴史的に言えば仏印蒋介石ルートと呼ばれる補給路の遮断を巡る戦いの一環だったわけですが、自分の祖父がそんなとこで戦死していたのは正直全然知りませんでした。それはもう随分前に亡くなった祖母が全然自分には話してくれなかったことでしたし、今回見つけた戦死概況だって受け取ってからもほとんど開いていないんじゃないかというくらい保存状態も良く、祖父戦死時まだ小学生低学年だった伯父も見た記憶がほとんどないそうです。

その戦死概況は・・・

昭和14年といえばまだ戦況が逼迫する時期ではなかったため、記述も大変丁寧だし、遺品もほぼ全て戻ってきたそうです。また、祖父は士官だったため、遺品は従卒が本家まで持ってきてくれたと言います。でその戦死概況によると、上陸作戦の一環で敵のトーチカに抜刀突撃(小隊長は抜刀して先頭で切り込むのが伝統的な突撃スタイル)の最中、両足の大腿部貫通銃創を受け、その場で部下の古参軍曹に指揮を委ね、自身の看護よりもトーチカ攻略をさせたおかげでトーチカ占拠という偉大な功績を挙げた、といった内容で、祖父は野戦病院に収容され、3日後に亡くなったようです。

記載内容は当時の日本国民の意識からすればまさにお国のために戦陣で散った立派な最後ということであり、誰にも文句は言わせない物だったろうと思います。それは結果として地域社会における我が家の地位を揺るがないものとしたでしょう。だって当時の市井の戦争観はお国のために戦死することが国民の義務!っていうのが支配する、今から思えば異常そのものでしたからね。

しかし、もちろん祖母はそんなことが嬉しかったはずもなく・・・。祖母は戦前に米国にも留学経験のある、当時では先進的に世界を知っていたはずの人ですし、自分の知っている祖母の性格からして以後の戦争の時代も、国民が戦争に熱狂する世相も嫌だったろうと思います。そんな辛い思い出はずっと封印していたのでしょうし、おそらく親父も祖母からほとんど聞かなかったんでしょうから、私も親父から聞かされた記憶はありません。そんな我が家の歴史は本家の押入れの奥底に、土地やらの権利書などとともにずっと仕舞われたままで、一族の誰もが存在すら忘れていたわけです。今日になって、分家とは言え一族であり、戦史の知識が少しある自分の目に触れたのは何かの因果なのかもしれません。

また、医療従事者の端くれである自分から見ると、野戦病院で両足貫通銃創を受けて3日後に死亡、ってどれだけ痛かったろうと思わず涙が出ました。日本に残した家族を思いながら痛みに苛まれ、そして虚しく戦陣に倒れたわけです。遺骨が戻ってきただけまだマシ、かもしれませんが、これが我が家の戦争の歴史であり、悲しいことには違いなく、あの大戦ってそんな死に様を多くの国民が乗り越えてきたわけですね。

で、なんでこんなことをつらつら書いたかと言いますと・・・

この戦死概況を読んだ頃、某国会議員が泥酔の挙句、戦争で失ったものは戦争で取り返す、なんて馬鹿なことをほざき、袋叩きにあったのに、本人は辞職勧告もなんのその、職務を果たすと息巻いていたからです。

今でもやれ尖閣は武力で守れとか、竹島を武力で奪還せよとか勇ましい論調が出てくることがありますが、多くの国民は戦争には嫌悪感を持っています。少なくとも国民皆徴兵には相当の嫌悪感があると思います。これは戦争の記憶がない戦後生まれであっても同じでしょう。先の大戦で国民は本当に疲弊したわけです。思うに、勇ましいことを言う連中は現代の戦争はプロの兵士ら=自衛隊がやることなので、自分は部外者で居れるから好き勝手言っていられる、からだけなんでしょう(自衛隊関係者の戦争肯定論は文民統制原則からかなり危険思想と扱われるので大きな声では言えないはず・・・)。

そうした国民感情を表す憲法上の記載が第9条なんだろうな、と私は思っています。ただ、9条では国際紛争の解決手段で戦争はしない、と言い切っている点が自衛戦争放棄にまで解釈されるのが問題だとは思いますがね。なんせ、周辺国はいくら日本が戦争しないと言ってもぜんぜん手加減なんてするわけなく挑発するような国だらけですから。

そんな不思議な憲法を持ち、でも戦争には嫌悪感がある日本国民ですから、戦争をしたがる国会議員に信頼なんて寄せるわけがありません。国会議員も戦争を肯定する発言は憲法違反なのが明確で、そんな主張したら即国民に選ばれたものとしての適性を失うって自覚があって然るべしです。国会議員ってのは国民皆徴兵を施工して戦争に突き進むことを機能上可能とする機関(国会)にいるんですからね。

前述の尖閣を武力で守れやら、竹島武力奪還などの論調は、ネットのやりとりや一般国民が議論するレベルでは許されるでしょうが、国民の信任を得て就任している国会議員には本来は許されない発言です。しかも今回の発言はさらにその上をいくものです。内容に議論があったとしても憲法は憲法であり、その憲法を明確に否定することは国会議員には許されない行為と言えます。

こんなことは常識から分かりそうですが、かの国会議員先生は国民の発言の自由と自身の発言の自由を完全に履き違っています。まぁ、二度と選挙で選ばれることもないでしょうが、ある意味国民の戦争回避への強い意志が改めて浮き彫りになった気もします。






ブログ一覧 | 政治経済 | 日記
Posted at 2019/06/16 10:09:07

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この記事へのコメント

2019年6月19日 13:47
我が家も祖父母が沖縄なんで戦争の話しは幼い頃からよく聞かされていました。
先日、空母いぶきという映画を見ましたが戦争、自衛隊について考えさせられる映画でした。
お祖父様の為にも戦争は絶対に無くなってほしいですね
コメントへの返答
2019年8月11日 11:16
長の放置申し訳ありません。戦争はどうしようもない破壊工作なので、国民は被害を被るだけですよね。勇ましいこと言う連中にはその辺の自覚がたらんと思います。それでも仕掛けてくる連中には備えなくちゃいけない…世の中不条理ですが、一方で人間の闘争心というのが根本にあるのも事実で、如何ともし難いのかもしれませんが…

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