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ヒデノリのブログ一覧

2024年08月18日 イイね!

ブレーキタッチについて

ブレーキタッチについて気になることをメーカーに聞いてみよう!ということでSEIへブレーキパッドについて色々聞いてみたのでその結果を報告します。

適正温度について
パッドの摩擦係数は一般的にはローター温度、速度,圧力などにより変わってきます。
その中でも温度の影響が一番大きいといえます。通常、温度が高くなれば摩擦係数は下がってきます。
特に一般用は温度が高い場合はフェードなどを起こしやすくなります。SEI HPのPERFORMANCEを参照してください。

ブレーキタッチについて
ブレーキの効きのフィーリング(ブレーキタッチ)は一般的には
A.効きの良し悪し(良い方がフィーリングが良い)
B.ペダルストロークの長短(短い方がフィーリングが良い)
C.ペダルストロークの剛性(踏み応えの硬い方が良い)、前効き/後ろ効き(人により好みあり)
等が影響しています。

A.効きの良し悪しについては下記の式で表されます。
F=(μ×k×P×S×r)/R

このとき、
F:ブレーキ力(効き)
μ:パッドの摩擦係数
k:定数
P:ブレーキ圧力(ペダル踏力)
S:ブレーキのシリンダ面積(シリンダ径の2乗)
r:ブレーキ有効制動半径
R:タイヤ有効制動半径

即ち効きを上げるには、
A1:パッドの摩擦係数を上げる(μ)
A2:マスタシリンダのシリンダ径を小さくする(p)(但しペダルストロークが長くなる)
A3:ブレーキのシリンダ径を大きくする(s)(但しペダルストロークが長くなる)
A4:ローター径を大きくする(r)
A5:タイヤを扁平率の大きなものにする(同一サイズで)
などがあります。

B. ペダルストロークの長短についてはブレーキシステムを構成している部品(マスターシリンダ、真空倍力装置、ホース、パイプ、ブレーキキャリパ、パッドなど)の剛性、ペダル比、各部品の遊びなどが影響します。
即ちペダルストロークを短くするには
B1:マスタシリンダのサイズアップ(但し効きは悪くなります)
B2:倍力装置のサイズアップ(但しタッチは悪くなります)
B3:ホースを剛性の高いメッシュにする(SEI HPのFAQ技術編「メッシュ・・・」を参照ください)
B4:キャリパを剛性の高いものにする(SEI製造の対向型ブレーキ等へ)
B5:ペダルの遊び,キャリパの遊びなどを小さくする
などがあります。

C. ペダルストロークの剛性についてはパッドの性能が一番影響しています。
温度の影響を受けにくいパッドが良いですね。

以上を纏めると、ブレーキタッチを良くするには

簡単にやれて効果が実感できるのが「A1、Cのパッドの摩擦係数の大きいものへの交換」ですね。
タッチを良くすると同時にサーキットなどの厳しい走行にも対応するには、時間とお金はかかりますが「パッドの交換」と更に「A4のローター径を大きく、B4のキャリパ交換、B3のホース交換」などがよいでしょう。
上記のそれ以外の項目は専門家でないと触れませんので(各項目にトレードオフの関係がある、部品が入手しにくい、工事が難しいなど)あくまでも参考としてください。
もっと詳しく!とご要望の方はSEIのHPをご覧ください。
Posted at 2024/08/18 20:00:21 | コメント(0) | トラックバック(0) | ブレーキ | 日記
2024年08月13日 イイね!

ブレーキングによる荷重移動

ブレーキングによる荷重移動ブレーキングにより荷重移動が発生しますが、これを計算するひとつの式があります。

ΔW:荷重移動、m:車重(kg)、γ:減速度=減速開始からの速度変化(m/s2)、ht:重心高さ(m)、LWB:ホイールベース長(m)、g:重力加速度(9.81m/s2) (mγは慣性力と呼ぶ)としたとき
ΔW=(m×γ×ht)/LWB
と言う関係があるそうです。

注:移動可能荷重は静止状態の後輪荷重により制限され、この例では荷重上限と制定したWRstatic- WRstaticと呼ばれるものはある変化に依存し移動ができる。空力荷重とブレーキングを伴ったコーナリングはこの力学的上限に影響を与え、それゆえに減速可能な最大率が変化する。 だそうです
ようはブレーキングによりΔWだけフロント荷重が増え、ΔWだけリア荷重が減少するということでしょう。

150km/hから0km/hへの減速(3.7s 制動距離78.7m)を考えた場合それぞれm=1480、γ=1.13(ちょっと疑問)、ht=0.55(間違っていると思います)、LWB=2.73となり
ΔW=337[kg]が得られます。
得られましたが、減速度は急減速時では一般的に0.4~0.7(路面とタイヤの摩擦係数に等しい)と言われ1を超えることはあまりないといわれています。ただ、計算は間違っていないと思いますが…この計測は某ビデオでの実測値から私が計算したので、路面の状態が非常に良かったのかな?

で、この計算が合っていると考えてこの制動によりフロントの荷重は1177kg、リアの荷重は303kgに変化します。このときの重量配分は実に79.5:20.5になります。

理想制動力配分曲線荷重移動により前後タイヤの荷重が変化するとタイヤの受けられる制動力が変化します。で、変化したときの理想的なブレーキバランスは図のようになります。
今回の計算では私の適当な“カン”で重心高さ:htを0.55(m)としましたが、実際の値とはおそらく異なっていると思います。
実際の重心高さがこれよりも高ければ荷重移動が大きくなるためリアの理想制動力が小さくなる方向になり、低ければ荷重移動が少なくなるためリアの制動力が大きくなる方向にこの線は移動します。
分かりやすく言うと実際の重心高さが0.55(m)よりも高ければ右の線は下に潰されるようになり、低ければ上に伸ばされるようになります。

フロント制動力が増える方向は減速度の増加を示しています。つまり右に行くほど減速度が高いと言うことです。
ただし、どこまでいっても右肩上がりになるわけではなく、一定(約1G)以上になるとリアの制動力が減少していき、放物線を描く図になります。
あくまで単純計算上と言うことですが、減速度が2Gを越えるころリアの制動力はマイナス(=リアタイヤが浮く)になります。

この曲線は理想的なブレーキバランスを示しているため理想制動力配分曲線と呼ばれるそうです。
Posted at 2024/08/13 20:09:56 | コメント(1) | トラックバック(0) | ブレーキ | 日記
2024年08月09日 イイね!

タイヤ外径

制動力を計算する場合にタイヤ有効制動半径が係数として式に含まれますが、この係数は分母にあります。
と言うことはタイヤ外径を大きくしていけば制動力は低下すると言うことになります。

しかしながら幅の広いタイヤを装着する場合は外径が大きくなるし…この場合は制動力を大きくするためにブレーキ容量を増加しなければいけません。このあたりの話がメーカーが車を作る時に考えなければならない点でしょう。

と言うものの外径がちょっとぐらい大きくなっても制動力は数%しか(も?)変化しません。
Posted at 2024/08/09 20:45:19 | コメント(0) | トラックバック(0) | ブレーキ | 日記
2024年08月06日 イイね!

ブレーキマスターシリンダー径

キャリパーシリンダーへ伝える圧力はマスターシリンダーにより発生しています。
マスターシリンダー径を小さくすることで制動力を大きくすることが出来ます。何故?と思われるかもしれませんが、パスカルの法則により作動部の直径を小さくすることによって同じ力を与えても圧力が大きくなります。
キャリパーシリンダー面積&シリンダー数で述べた圧力の単位をご覧になれば分かると思います。

じゃあ小さくすればいいの?と言うことですが、小さくするとキャリパーシリンダー径が同じ場合キャリパーシリンダーを同じ距離動かせるためにはマスターシリンダーはより多く動かなければなりません。
マスターシリンダーの長さは設計上限界があるので制動力を大きくするために小さく出来る限界があります。
マスターシリンダー径を小さくすることで弊害も発生します。
小さくすることで制動力は増加しますが、キャリパーシリンダーの作動距離が同じ場合ストロークが増加してブレーキタッチが軟らかくなります。
というのは同じ制動力を発生させる場合でもマスターシリンダー径が小さくなればブレーキペダルを踏む力が少なくなるからです。
また、ブレーキパッドがローターに接触するまでの遊びも増加します。
これら一連のことを一般にペダルストロークが増える、タッチが悪化すると言います。

ブレーキのタッチは重くなりますがキャリパーシリンダー径に合わせてマスターシリンダー径を大きくするチューニングが一般的に行われています。
でもこうすると僅かな範囲で制動力が変化するためコントロールが難しくなるでしょう。
事実ヨーロッパのあるメーカーではストロークを広く取るようなブレーキにしてコントロール範囲を広くしているそうです。
ただし、ブースターサイズを小さくして脚力を極端に軽くなり過ぎないようにしているでしょうが…
でも、私が好きなのはストロークの短いブレーキかな?コントロールがそれだけ出来るかどうかは疑問ですが…
Posted at 2024/08/06 20:30:08 | コメント(0) | トラックバック(0) | ブレーキ | 日記
2024年07月25日 イイね!

ブレーキパッド面積

制動力の点から言えばブレーキパッド面積が増加しても変化はありません。
極端に言えば面積の大きなパッドでも小さなパッドでも摩擦係数が同じなら(単純計算上)制動力に影響はありません。

しかしながら、パッド面積が増加すると熱に対する耐久性が増加することが考えられます。
1回のブレーキングで発生する熱量は一定ですが、パッド面積が増加すると単位面積あたりの熱負荷が減少し、パッド面積が増加すると単位面積あたりの熱負荷は増加します。

と言うことはどういうことかというと、パッドは温度によって少なからず摩擦係数が変化し温度が上がりすぎるとフェードが発生しますが、パッドの温度変化がおきにくくなり摩擦係数変化が押さえられ耐フェード性が向上すると考えられます。

また、耐磨耗性の向上(ライフの向上)とローター温度の低下が考えられます。前者はこれまでの話と同じで、後者はローター有効面積が増加するためです。

ただし、パッド面積がローターの直径方向に大きくなったり円周方向に長くなると適正な面圧を確保するためにシリンダー数を増やさなければならないことが考えられます。
また、パッド面積とキャリパーシリンダー直径&数の組み合わせでフィーリングが変わるそうです。
さらに、円周方向に大きくなるとローター有効径が減少しパッド面積が多い割に制動力が大きくないと言うこともあります。
(但し数%の話になりますが…)
Posted at 2024/07/25 20:31:23 | コメント(1) | トラックバック(0) | ブレーキ | クルマ

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