この度は当選させていただきありがとうございます。
早速ですが,交換しましたので第1回目のモニターレポートします。
Pirelliに初めて出会ったのは,世の中まだまだバイアスタイヤが幅を利かせていた1970年代後半,某カー用品量販店でバイトしていた頃,低扁平と言えばD>の通称ラリースーパーくらいしかなく,バイアスレインのCR88なんかを付けてる車両がいた時代,60扁平のP6,50扁平のP7と言えば金持ちか道楽息子しか買えなかったことを思い出します。
その頃,台頭するグッドイヤー(当時日本ではBSがOEM生産)に対抗して,ダンロップ・ピレリ連合を組んで,P7とピッチ配列がよく似た(ブロック形状が,ピレリは平行四辺形,ダンロップはヒョウタン型)SP SPORT D3なんてタイヤもありましたが,P7以上に見かけなかったです。
これまで35年以上,各社タイヤを履いたもののピレリは履くことなく経過し,今回モニターに当選して初めての装着となります。
今回モニターに応募したのはP ZERO一択でしたので,当選したのはもちろんP ZEROです。
P ZEROと言えば,欧州車のハイパフォーマンスカーに数多くOEM採用されていますが,約30年前にフェラーリF40に採用されて登場し,P ZEROシリーズとして今日に至っており,ピレリのフラッグシップタイヤです。
サイズは純正サイズの245/40R18にしましたが,同サイズのP ZEROには3種類あります。
245/40R18 93Y RUNFLAT
245/40R18 97Y XL (MO) ・・・ メルセデス承認品
245/40ZR18 97Y XL 無印
の内,今回届いたのは245/40R18 97Y XL (MO)でした。
メルセデスだとE CLASS (W212)にOE装着されてるサイズのようです。

欧州ラベリング表示で,燃費 C(RRC:7.8~9.0),ウェットグリップ B(G:140~154),タイヤノイズ72dbとあるので,日本のラベリングだと,転がり抵抗 A(RRC:7.8~9.0),ウェットグリップ b(G:140~154)に相当し,いわゆる低燃費タイヤに分類されそうです。
実売価格は1本3~3.5万円位なので,ZII☆よりお高いです。
トレッド外観は,太めの3本のストレート溝,内外指定の非対称パターンで,スポーツタイヤで最近主流のストレート溝が少ない対称パターンに見慣れた目には大人しめの印象です。
ミシュランで多く採用されているパズルタイプ金型ではなく,通常の割タイプで,トレッドスピュー痕を見ると,スピューをカットするタイプではなく,スプリングベントを使っているようです。
普段はスピュー痕が見えなくなる頃を慣らしの目安にしてますが,このタイプは消えるのが早いので距離管理した方が良いですね。

ZIIと比べると,総幅は広めですが,トレッド幅は狭めで,ラウンドショルダープロファイルと言われているZIIより,プロファイルが丸く感じます。
ブロック間の横溝にブリッジが入っているので,ブロックの縦方向(回転方向)の剛性は高そうですが,ストレートパターンなのでブロック横方向の剛性から,ステアリング初期応答が若干鈍いことが想像されます。
ストレートパターンであることから,ウェットの排水性は良さそうで,パターンノイズは少なそうです。
DOT XT VD L494 3714から,製造は
ドイツのBreuberg工場,2014年37週(9月上旬)の生産でした。

UTQGから,TREADWAREは220なので,ZIIの200よりライフは長いでしょう。
INSIDEにはMade in Germanyが読み取れます。
MIRSで作られているのかどうかは不明です。
タイヤの内側を見た感じは通常の成形・加硫でしょうか?
タイヤ単体で持ち上げた感じ,重量は軽めです。
リム組み後にホイールを装着する時も軽いなと感じましたが,カタログ値でP ZEROが10.4kg,ZII無印が11.8kgとあるので,1.4kg近く軽量です。
もしランフラットだったら組込が面倒かなと思いましたが,普通のタイヤだったので店長がサクッと交換してくれました。

インフレート時,ビードは通常のエア圧で上がりました。
バランサーで回転させた時,縦振れ・横振れに問題なく,4本とも綺麗に回転していました。

2本はウェイトが10~15g/10~15gでしたが,2本は45g/15gだったので,ウェイトの大きな2本はリアに装着しました。
サイドはシンプルなデザインなので,PIRELLIとP ZEROのロゴが際立っています。

外したついでにホイールの内側を軽く洗浄しておきました。
カタログ値で総幅が3mmほど広めとあったので,リアフェンダー干渉が気がかりでしたが,トレッド幅が狭いので大丈夫そうです。
装着後20ヶ月で5部山になったZIIとの比較になりますが,初期インプレです。
ZIIはスポーツタイヤなので,比較対象としては不向きかもしれません。
エア圧は,純正(LI:93)推奨が230/190kpaですが,XLなので負荷荷重を合わせて240/210kpaにセットしました。
●転がり抵抗
タイヤ重量が軽く,トレッド幅が狭いことも効いているのかもしれませんが,リフトから降ろそうと動かした時,転がりだしが軽いなと思いました。
道路に出て発進・加速する時も軽さを感じたので,転がり抵抗は少ないでしょう。
これは,燃費向上が期待できそうです。
●乗り心地
段差や路面の継ぎ目の乗り越えで,ZIIはガツンと入ってきますが,P ZEROはしなやかでダンピングも抑えられており,さほど固さを感じません。
乗り心地が向上したと思いますが,これは嫁に後日評価してもらいます。
●ノイズ
ZIIより格段に静かで,60kph辺りのノイズが少なく好印象です。
高速走行はしていないので後日確認しますが,タイヤノイズ・パターンノイズは抑えられています。
●グリップ
作業後,雨のためウェット評価しかできていません。
シーランド比とランド面積が小さいので,ZIIよりドライグリップは落ちるでしょうが,ウェットグリップはZIIより高いと感じます。
先日雨の日にZIIで確認した道路を走行しましたが,水たまり通過時にしっかりとした手応えがあり,耐ハイドロ性が高く,これは3本の太いストレート溝が効いていると思います。
ドライグリップは後日確認します。
●走行性能
コーナリング中など舵角を入れた時のリニアリティに問題ありませんが,ステアリング初期応答は予想通り若干鈍めです。
逆に初期応答が敏感すぎないので直進走行時に気を使わなくてすみます。
また,轍のハンドルを取られが少なく,耐ワンダリング性が高いようなので,高速巡航が快適になると予想できます。
慣らしをしてから,後日インプレします。
※この記事は
ピレリタイヤ体感モニターを募集について書いています。
【参考】245/40R18 P ZEROとZII比較 ※カタログ値
・P ZERO 245/40R18 93Y RFT ルーマニア製?
欧州ラベリング 燃費 F,ウェットグリップ A
Treadware 220,Traction AA,Temperature A
重量 12.7kg,総幅 252mm,トレッド幅 234mm,外径 653mm
・P ZERO 245/40R18 93Y(XL) MO ドイツ製
欧州ラベリング 燃費 C,ウェットグリップ B
Treadware 220,Traction AA,Temperature A
重量 10.4kg,総幅 252mm,トレッド幅 234mm,外径 653mm
・P ZERO 245/40ZR18 93Y(XL) ドイツ製
欧州ラベリング 燃費 E,ウェットグリップ A
Treadware 220,Traction AA,Temperature A
重量 10.9kg,総幅 252mm,トレッド幅 234mm,外径 653mm
・ZII 245/40R18 93W 日本製
Treadware 200,Traction A,Temperature A
重量 11.8kg,総幅 249mm,トレッド幅 241mm,外径 653mm
・ZII☆ 245/40R18 93W 日本製
Treadware 200,Traction A,Temperature A
重量 11.8kg,総幅 249mm,トレッド幅 241mm,外径 653mm
・ZII☆ 245/40R18 97W(XL) 日本製
ラベリング制度 転がり抵抗 C,ウェットグリップ b
Treadware 200,Traction A,Temperature A
重量 不明,総幅 249mm,トレッド幅 241mm,外径 653mm
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