ちょっとした計算.
・カーエアコンのHFC134aって,多くても300g程度.
・HFC134aの温暖化係数は1410倍.
・ガソリン完全燃焼時のCO
2排出量は,2360g/リットル
即ち,300g
HFC134a☓1410=423kg
CO2
423kg
CO2÷2360g
/ガソリン1リットル=
ガソリン179リットル
つまり,エアコンぶっ壊れてガス漏らしきっても,約2500km走行程度のガソリンが与える環境負荷と同程度と考えていいらしい.エアコン壊してしまったら,2500km車を乗るのを我慢すれば,環境負荷的にはイーブンなわけだ.往復25kmの通勤を100日チャリで通えばいいわけだ.ここで人間が運動することで増加するCO
2排出量は,計算上免除.体力アップで寿命や健康にも良い効果が期待できるから,全球的に与える影響は±0としていいと思う.
なんで,こんなことを計算してみたかと言えば,世の中には非常に厳しいフロン回収法があるのに,実はいろんなところで大気に排出する目的で使われていたりもする.
例えばガスガン.近頃は152aも増えつつあるようだけど,まだまだ134aが主流.
こいつは充填缶1本で400gとか入っているから,カーエアコン用サービス缶よりお得ですね.とか言う問題じゃない.なんで自動車が必死こいて回収しているガスを,おもちゃの鉄砲が垂れ流しとるんだか.他には,エアダスター.最近はCO
2や152aが主流だが,まだまだ安価な製品は134aが多いみたい.コンプレッサがあれば不要なんだが…
自動車用の冷媒は,今後HFO-1234yfへの切り替えが進められているが,こいつはHFC-134aと物性が近くて,なおかつ温暖化係数は10倍と優秀なヤツ.ただし,こいつには若干の可燃性があるらしい.ただ,それでも採用する価値はあるらしいが,それなら普通に炭化水素系のガスでも良さそうな気がする.極端な話,カセットコンロのガスでも,カーエアコン程度の冷却用途なら使えるはずだ.
カセットコンロのガスなんて燃えるから危ないという意見もあるが,ガスが燃えようと思ったら,まずはうまい具合に空気と混合してやって,そこに火種がないとなかなかうまく燃えてはくれない.ましてや爆発的燃焼を起こさせようとすれば,非常に良い条件が揃わないといけないのは,ちょっとキャブいじったことがある向きならわかると思う.つまり,炭化水素系冷媒は可燃性だから危ないというのは,ちょっと違うと思う.そんなんなら,自動車なんてガソリンという,もっと爆発しやすいもん積んで走っているわけだから.現実に炭化水素系冷媒は冷蔵庫とかで大活躍していらっしゃる.その実績から,R12の代替冷媒としても売られている.それなのに,なんでまた新たなHFO-1234yfなんてものを作るのか…
この背景には,例によって自動車メーカーと癒着激しい某化学メーカーDの影がちらほらしているようだ.要は,HFO-1234yfはDが特許を持っているから,ガッポガッポの金づるなんですな.134aは今やどこでも作ってるから,次の金づるを開発して,自動車業界に統一して採用させることに成功したと言うことのようだ.さすがはメリケンだなあと思うところ.
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2012/05/08 02:15:58