
とある会社で廃却処分となったレーザープリンタを引き受けることになりまして,本日,サニカリさんで回収して参りました.一応まだ使えるプリンタですが,トータルカウントは30万枚と,クルマに例えれば30万kmぐらいでしょうか?
業務用途で使うには厳しくなってきた感じですが,毎日何百枚と印刷するのでなければ,まだまだ十分使えそうなので,我が家のブラウン管が寿命でダメになった厚型テレビを置いていたのを捨てて,空いたスペースに入れ替わりで設置しました.(結局狹いまま)
構成は以下の通り
本体:リコー IPSiO NX650S
オプション:両面印刷ユニット,500枚増設トレイ,ネットワークカード
エミュレーション:RPCS,RPDL,R98,R16,R55,RPGL,RPGL2,MSIS
中規模オフィスで使われているだけあって,ゴリッパな構成です.
ネットワークカードはLAN経由で印刷できるので,配線が非常に楽でいいですね.
両面印刷も,紙を節約するのには便利です.
500枚増設トレイは特に必要無いですが,本体側のトレイがほとんど使われないままだったせいか,全然給紙できなくなっているので,実際は増設トレイからしか給紙できません.
エミュレーションは,RPCSとRPDLはリコーレーザープリンタの標準エミュレーションですので当然として,RPGLが搭載されているのは面白いですね.これはHPGLの互換言語なので,このプリンタをhp製プロッタ代わりにCAD出力することもできそうです.
さて,このゴージャスなプリンタを自宅に設置するにあたり,まずはネットワークインタフェースを設定します.本体にはLANの口があるので,ここにLANケーブルを接続.DHCPにも対応していますが,LAN経由で印刷する際にはIPを叩かにゃならんので,固定IPを設定します.設定は,本体の液晶画面でネットワーク設定の画面を出して,IPアドレスの項目で,LAN上の空きプライベートアドレスとゲートウェイを指定してやればおk.白変家LANではDHCPはルータ側で無効にしてあり,MACアドレスフィルタリングでIPを固定割り振りしています.せめてもの乗っ取り防止ですが,その気になれば簡単に乗っ取られるんでしょうね…でも,近所にSSIDが20件以上見付かるアパートだらけエリアで,うち数カ所はANY接続可,パスワード無しというオープンネットワークを提供中…まぁ,クルマに鍵かけてないやつが,セキュリティ云々を言ってもおかしな話ですね.話がそれてしまいましたが,LAN接続は完了.パソコンからpingを打つと,ちゃんとパケットが返ってきました.
次にプリンタドライバの設定です.我が家では,パソコンも時代から取り残されたシケモク機を酷使することを是としており,今,このブログを書いているのもThinkPadX40という,まだアメリカ企業だった頃のIBM製パソコンに,Ubuntu 10.04 LTSを使用して,ネット見る分には十分です.あと,キーボードライトが意外と便利だったり…さすがにWindowsXPで現役として使うには,ウイルス対策ソフトを入れないといけないのでリソース食い過ぎるし…と言う感じです.
ただ,何でも用意されているWindows環境と違って,ハードウェア対応はちょっとだけ手間かけてやらねばならんのがLinux系の敷居が高いと言われるところでしょうか?その昔,PC-9801UX上の640kB RAMで何とかゲーム動かすために,一からCONFIG.SYSを書いていたことを考えれば,ちょっとググって使えそうなドライバをインストールしてやればいいだけのエントリー系Linuxは,まだまだ楽勝の部類.と思っていました.
まずググってみて出てきたのが,
RICOHの純正ドライバでUbuntu 10.04 の Ghostscript 8.71をRPDLで印刷するドライバが提供されていたのですが,これをインストールしようとしても,Ubuntu 10.04の標準で提供されているGhostscriptがバージョン不一致でインストールが進まない…バージョン名をよく見てみると,ghostscriptのバージョン名にubuntu5.5Rと最後にRがついている必要があるのが,ただのubuntu5.5なのでアカンらしい.GTとGT-Rの違いぐらい,このRは重要なようです.
仕方がないので,この純正ドライバは諦めて,もう一度ぐぐってみると,
コチラに素敵な情報がありました.The Linux Foundation の Open Printing から RPDL IV のPPD(cups用のドライバ)を入手すればいけるっぽいとのことなので,早速
これをダウンロードして,CUPSの新規プリンタ登録画面で登録します.
CUPSの画面では,プリンタをオンラインにしておいて,IPを入力すれば,CUPSがプリンタと通信して機種名を探すところまではやってくれますが,Ubuntuの標準リストにはドライバが入っておらず,PPDを手動で指示する画面まで来たら,上記の落としてきたドライバを指定すれば完了です.
で,テストページ印刷をしてみたのが上記写真ですが,うまいことubuntuロゴとカラーバーが印刷できました.他のPDFも印刷して見ましたが,一旦GhostScriptに変換して,更にRPDLに変換するので印刷司令を入れてから出てくるまで1分ぐらいかかるようですね.単純な画像なら早いですが,写真なんかを入れたら,ウンコ出来るぐらい時間がかかるかもしれません.
でも無線LANのパソコンから,ぽちっと押すだけでレーザープリンタから印刷できるなんて,なかなか素敵な環境が実現できました.
ジョブオプションからは,2コイチ印刷,4コイチ印刷や両面印刷も設定できるようですので,Windows版のドライバでできていることはひと通りできそうな感じです.
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Posted at
2013/04/25 00:53:36