
介護疲れを癒す(笑)ために・・・ではないですが、ルノートゥインゴMTに試乗してきました。
新しいクルマにあまり興味はないのですが、RRのMTとなれば気になります(ビートルやチンクと同じでしょ!!)
場所はカングーのトラブルでお世話になった、ルノー横浜青葉
トラブルが解消してからは、いたって快調なため久々に顔を出したのですが、しっかり顔を覚えて頂いていました。
(覚えていたのは人の顔でなく、初代カングーに顔かもしれませんが!!)
乗り込むと感じるのがフロアーの高さ
スマート由来のEV化を前提とした構造がゆえとはいえ、最初は違和感が・・・・・でも不思議と、すぐ慣れた???
そしてステアリングは本革!!
安そうな革ではありますが、ベーシックグレードでも体の触れる部分にはお金をかけるのは、やはりフランス車です
もちろんシートの出来も、このクラスでは悪くありません!!
そして
いつもの、美人の営業さん!!を横に乗せてスタート
いやーコンパクトな室内はいいですね・・(笑)
クラッチのつながりも唐突感がなくスムーズ
NAなのでスッと出るトルクがあるので非常に扱いやすい
タコメーターはないのですが、フライホイールを重めにセットしてあるようでエンストしそうな感じはありません
逆にNAらしいビンビンのレスポンスもありませんが、スポーツユニットではないので、これで正解
フランス車は伝統的にエンジンがビンビンにレスポンスするクルマは少ないので、ルノーらしいともいえます
しかし発進して、すぐに目の前をレッカー車がノロノロ・・・・
2速固定でノロノロ運転がしばらく続きます
2速固定でもエンジンがギクシャクすることはないので、渋滞路も気を遣わずにすみそうです
ノロノロ中に足回りとハンドルの感触を確かめます
殆ど新車なので足の動きは、まだ良くありませんが
その硬さにストラットの剛性が負ける感じはしません
(日本車の安いクルマはここがダメダメ!!)
ボディーは先の2重構造もあり、フロアー剛性がかなり高く
かといってフロアーだけで剛性を確保しているわけではなく、アッパーボディーの剛性不足感もありません
とはいえ、ドイツ車のようなガチガチの剛性感があるわけでもないのがフランス仕込みを感じます
あたりがつけばイイ仕事をしそうなサスに仕上がっています
ちなみにメーカーは確認していませんがKYBだったりするかもしれません
(我が家のカングーもKYBですが良い足です!!)
ハンドルを握ってすぐわかるのは直進重視のセッティング
つまりセンター付近のパワステのアシストが効かない領域のセルフステア(センターに戻ろうとする力)が強いのがわかります
RRのネガである高速安定性を確保させるために、かなりキャスター角を寝かせているようなフィールです
以前乗った6速DCTよりもその傾向が強く感じたのは気のせい??、セッティングが変わった??
センターから切り始めると、あるところでアシストが加わりハンドルがすっと軽く回るようになります
普通こゆう段差があると、いきなり切れ込むのでリニアリティが落ちて違和感が残るのですが、それが最小限に抑えられています
この理由の1つはフロントサス周りの剛性が高いのでボディの遅れが無い事
もう一つは可変ギアレシオの設定が適切な事が考えられます
キャスターを寝かせギアレシオをややスローにして滑らかにするセッティングはE36までのBMWがやっていた手法です
さらに電動アシストのアシスト容量も十分確保されているのでしょう(このタイヤの範囲では!)
出来の良いFF程のリニアリティはありませんが、サスも含めステアリングフィールの悪いクルマが氾濫している中では、かなり煮詰められています
ここは、さすがセッティングのルノーという事でしょう
MTで気になるのがペダルレイアウトですが・・・けっこう左にオフセットされています
最初は違和感があるものの・・・これも慣れてしまうのが不思議です
短期の試乗では気になっても、マイカーにしてしませば問題ないように思います(サンナナの場合ですが・・・笑)
そしてミッションフィールは、ルーテシアの0.9LターボMTとそっくり!!
たぶん、同じミッションですね
以前の試乗でも書いたのですが、このミッションは最新の6MT(カングーの!)に比べると、ストロークがやや長くカチッとしたフィールは少なく、ややあいまいさの残るフィールです
じゃあ悪いかというと全然そんな事はなく、多少ラフな操作も受け入れてくれる寛容さもあり
スポーツ走行をせずに街中を流すには、このフィールは悪くありません
6MTはスポーティーですが少し線の細さを感じるので、シンクロ等の耐久性は5MTの方がありそうです
このトゥインゴにはマッチしていると感じます
今後スポーツモデルを出すなら、6MTのカチッと感が望ましいとおもいますが・・・!!
試乗コースが2車線になったところで、前のレッカー車を抜き加速
2速~3速とスムーズに伸びていきます
スポーツユニットのような高揚感はありませんし、1LのNAですから加速も大した事はありません
でもフリクションの少ないエンジンは綺麗に上まで回ろうとします(新車なので・・・そこでやめた)
リアエンジンの恩恵(エンジンから離れているので聞こえにくい)はあるにしても、NAにしては回しても、いやなノイズはなく静かなエンジンです
登り坂の3~4速で50~60km/h位で乾いた排気音とエンジンレスポンスが良く気持ちよい領域があります
この気持ち良い感覚は実はやや燃調が薄い時に感じるのですが、ラテン系のエンジンは必ずこんな領域があります
エンジンセッティングもルノー独自なのでしょうね!!
また3気筒の振動も残るものの、いやな感じはせず逆にエンジンのビート感を感じ取れるので(個人的には)好感がもてます
エンジンマウント系の作りこみのうまさもルノーの美点です
前方が開け強めにアクセルを踏むと・・・さほど加速しません(笑)
本来、ギアを1段落として・・・・は、新車なので・・・
でも遅さが苦にならない面白さが、このクルマにはあります
クルマの絶対的な小ささからくる運動性能がそれです
RRだからといっても、街中レベルではフロントの接地感が失われることはありません(これはけっこう凄いこと!!)
もう少し振り回せると、その特性がわかったのですが・・・・いままでの経験則でいえば、きっと楽しい(笑)
そして、RRといえばブレーキングです
これも、営業さんが横にいるので・・・限界は不明ですが(笑)
まずブレーキ力は十分強力で、踏んだフィールも悪くありません
ただブレーキのサーボが効きすぎで、ヒール&トォーがやりにくい・・・
また、普通のFFよりリアを強めに効かせるセッティングになっていますが、個人的にはもっとリア重視でも良い感じです
せっかくのRRですからポルシェのようにリアから沈みこむような・・・・・って、これは実用車でしたね!!
自分が買ったらフロントの効きを落とすパットを速攻で入れそうです(笑)
そして、マフラー交換はしたい、RRやMRエンジン車は排気管が短いので独特のサウンドがします・・・・って、これは実用車でしたね!!
ここで試乗は終わりました!!
当初、RRのセッティングを煮詰めるのには時間がかかるのでマイナー後あたりが狙い目と勝手に思っていましたが、予想は良い意味で外れ!!
これだけ煮詰めてあれば、今買っても悪くない出来です(更に成熟は進むでしょうが)
サンナナが一番重視する街中での楽しさがあり
もしカングーが必要のない状況になった時は、間違いなく乗り換え候補となります。
でも、こんなオジサンより女子に似合うのも事実(^^;)
娘が免許を取ったら買うかもしれません・・・7年後ですが・・・(笑)
オシャレなコンパクトカーといえばチンクとミニ位しかなかったのですが、このトゥインゴや次期C3と面白いクルマが増えてきました。
補足
このトゥインゴを速さを求めるとガッカリすると思います。
今後、GTも出てきますがルノースポールの本格的な走りのクルマにはならないでしょう。
それは、パワーではなくトレッドの狭さです。
今のままパワーをあげるにはリアのトレッドが狭すぎます。
片側5cm以上のオーバーフェンダーで205以上のタイヤをいれないと限界時の特性がトリッキーになるはずです(サンクターボみたいに!)。
これで2ドアにするとトゥインゴではなくアルピーヌですね・・・。
スマートロードスターの再来はベビーアルピーヌと読んでいるのですが・・・・。