2008年04月03日
『掌蹠膿庖症(しょうせきのうほうしょう)』
先日、とある病院で診察を受けました。
もう3~4年、いや5年ほど前からでしょうか・・・。
手の指に小さな水泡が無数にでき、とても痒い思いをしていました。
その水泡が破れると痒みもなくなり、破れたところが皮膚の角質となって剥がれて元通りに・・・しばらくして、また水泡ができて・・・の繰り返しでした。
徐々に水泡ができる個所が増えてきて、近くの皮膚科を受診。
私は水泡ができて痒いので水虫にでもなったのかと思いましたが、診断は「脂漏性湿疹」。
ステロイド軟膏を出され、それを塗ると一時は良くなりますが、ふたたび痒みをともなう水泡ができてしまいます。
そんなこんなで、さらに2年ほどが経ちました。
昨年後半ぐらいから水泡が手の平の方まで広がり出し、これは何かおかしいと思いました。
相変わらずステロイド軟膏を塗るものの、なかなか良くなりません。
そこで、ネットで調べて行くと、ある病気が目に止まりました。
「掌蹠膿庖症(しょうせきのうほうしょう)」・・・。
掌蹠膿庖症の症状と私の症状が酷似しています。
長期間、掌蹠膿庖症を放置しておくと、やがて骨や関節が痛み出し、日常生活もままならない状況になるようです。
掌蹠膿庖症は、ビオチン(別名ビタミンHやビタミンB7と呼ばれます。)の不足によって引き起こされる病気です。
このビオチンは皮膚を作る細胞を活性化させ、老廃物の排泄を促し、皮膚機能を正常に保つビタミンなのですが、日本では知名度が低く、広く一般には認知されていません。
ビオチンが不足すると皮膚の代謝障害が起こると共に、リンパ球の抑制細胞が機能せず、過剰になったA型抗体が皮膚や骨膜に沈着して、水泡や膿胞が出たり、痒みや痛みなどの症状を発生させるということです。
そこで、大阪でも数少ない掌蹠膿庖症に精通する皮膚科を受診することにしました。
診察の結果、やはり掌蹠膿庖症という診断に・・・。
患部の病理検査の結果、水虫・たむしを引き起こす菌は発見されませんでした。
血液検査と金属アレルギーのパッチ検査をしましたが、どちらも異常ナシ。
治療としては、ビオチンの補給と、腸内でのビオチンの吸収を助けるビタミンCも同時に服用ということになりました。
薬を飲み始めて3週間近くになります。
ステロイド軟膏と角質を柔らかくするワセリン(この2つは対処療法ですので、根本的治療ではありません。)を塗っていることもあり、水泡の出現は完全に収まり、劇的に手がキレイになっています。
手足の指や手の平に小さな水泡や膿胞ができて困っている方・・・。
しかも、ひどい痒みや水泡が破れた後、角質化からアカギレのようになって悩んでいる方・・・。
上記の症状で皮膚科を受診しても、一行に症状が治らない方・・・。
一度、掌蹠膿庖症という疾患を疑ってみた方が良いと思います。
掌蹠膿庖症の治療は、上記に記しました通り、主にビオチンとビオチンの吸収を助けるビタミンCなどを補給する飲み薬を服用するだけです。
特に外科的治療は行いませんので、ご安心を・・・。
日常生活においては、ビオチンを腸内で吸収しやすいような環境を整えるように指示されます。
乳酸菌の入った食品を多く摂らない。
生卵の白身は食べない。
アルコールを飲みすぎない。
禁煙する・・・etc
いずれも、腸内でビオチンの吸収を阻害するモノを排除する内容です。
お酒が好きな方や喫煙者にとっては、少々、我慢が必要ですが・・・。
とは言っても、体の健康が大事です。
これから、ビオチンが吸収できる腸内環境の改善に努めます。
※掌蹠膿庖症の疑いがあると感じている方がおられましたら、ブログにコメント(みんカラ会員限定)をいただくか、MY掲示板(みんカラ会員でない方の書き込みも可能です。)の方に書き込みを頂きましたら、何がしかのアドバイスをさせていただけるかと思います。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
ブログ一覧 |
掌蹠膿庖症(しょうせきのうほうしょう) | その他
Posted at
2008/04/03 18:44:22
今、あなたにおすすめ