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KENEA187Aの"銀VR号" [三菱 スタリオン]

整備手帳

作業日:2016年7月4日

圧縮測定と燃焼室のお手入れ

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目的 修理・故障・メンテナンス
作業 DIY
難易度

初級

作業時間 3時間以内
1
何年かに一度実施していた事ではあったのですが、銀VR号でもクレ・エンジンコンディショナーを用いた燃焼室のカーボン落としを実施しました。

今までは各気筒の上死点を意識しないで実施していたのですが、今回はサンバーと同様に上死点をキチンと出してスプレーをする事にします。

まずはエンジン冷間の段階でクランクプーリーにマークを入れます。一つ目は点火時期調整で使う1・4番TDCの刻みの位置を参考に、白いマーカーでプーリーのエンジン前方側の端に印を付けます。
2
次に22mmのボックスレンチでクランクプーリーを時計回りに180度回して、先ほど1番TDCの位置に入れた白マークと180度対向する位置に赤マーカーで印を付けます。ここが2・3番のTDCです。残念ながら、G54BターボはEN07のように2・3番TDC側には刻みは入っていませんでしたorz

直列4気筒だと大体180度クランクなので、マークを入れるのも簡単なのですが、GX号のような3気筒だと120度おきにマークを入れなければならないので、角度を正確にどうやって出すかが少し課題になります・・・。
3
スタリオンのG54Bターボはクランクがくっそ重たいので、レンチで回すのも結構大変です・・・。22mmのソケットをラチェットハンドルに付けて、更に延長パイプを噛まして1ノッチずつ回していかなければなりません。この状態でも電動ファンの羽の角度によっては1ノッチも回らないので、作業には結構時間が掛かります。温間になるとラジエーターの熱が凄いので、長袖の作業服を羽織らないとソケットをクランクのボルトに差し込むだけでも軽く泣ける思いをしますorz

これ、完全ノーマルだからまだ良い方なんですが、カップリングファンとか付けてると真上からアクセスできなくなりそうなので、本当に大変になると思います。5mmの違いが命取りになる位ぎっちぎちなので、eBayで売っているカムセンサーを外付けするフォードEDIS点火対応のMK1アルミプーリーとかでも、この回し方が出来なくなるかも・・・?

なお、G54Bターボはフライホイールがノーマルで15kg。O/Hした知り合いから聞いた話では、ピストンとコンロッドが1気筒あたり1kg近くあるそうなので、クランクが7-8kg位としても、クランクマスだけで25kg近くは軽くある事になります。

これだけクランクマスが重たいエンジンだと、フライホイールで幾らでも重量調整が出来てしまうので、個人的にはエンジン内部はO/H時にピストン、コンロッド、ピストンピンの重量合わせのみをきっちりやって、メカチューンはやるとしてもピストンピンをフルフローに加工する程度に留めて、Fidanza辺りの社外フライホイールだけ組むのが一番費用対効果が高そうな感じがします。複数のみん共さんも装備しているFidanzaのフライホイールに交換するだけで10kg以上減らせますし、低速のドライバビリティもさほど悪くはならないので、中身の削り込みはその後でも全然良いような感じがしますね。

逆に、オートバイやサンバーのようにクランクマスが軽くてフライホイールを加工するような余地や、交換できそうなフライホイールががほとんどないエンジンの場合は、クランクのダイナミックバランスやコンロッドの交換や削り込みなどのメカチューンを徹底するのが定石になると思いますが・・・。
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電機配線図を見てみると、燃料ポンプとインジェクターの駆動はバッテリー横の「ECI」ヒュージブルリンクで電源供給されているようなので、圧縮測定の際にはこのリンク・・・というか、電線を抜いてクランキングします。

これも余裕があればスローブローヒューズなどにボックスさら交換しちゃった方がいいでしょうね。理論上は過電流流れると、このヒュージブルリンクだけが焼き切れる・・・事になってるのですが、実際は本体のハーネス側まで焼損する事が多いので・・・。
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今のエンジンルームがフルカバーされた車や、一昔前のGTOやFTOみたいな横置きV6なんかに比べたら全然ましとは思うのですが、G54Bターボは直4SOHCのくせに一部インテークパイプを外さないと点火プラグが外せないので少々面倒です。

圧縮測定は冷間で測定するのでいいのですが、温間でこの作業やるのは本当にきついですよー。ターピンの真横に手を突っ込むとか、本当に熱くてたまりませんので・・・。ISCの調整なんかも一種の荒行です。
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4番プラグの脱着。クスコのタワーバー組んでるとこういうところでも結構手間を食います。写真ではエクステンションバーを付けていますが、これは早回しをやる時だけに使い、本締めと緩めはスピンナハンドルを垂直に立ててT字ハンドルにするバーを差し込んで回します。スタリオンではタワーバーに干渉する4番と、ターボのコンプレッサーに干渉する2番が、このような感じで複数の長さのエクステンションバーを使い分ける必要があります。

点火プラグを全数外して焼け具合をチェックした後、一度インテークパイプを元に戻して、冷間でスロットルを全開にしてクランキングし、圧縮圧力を測定します。

1 8.1kg
2 8.5kg
3 8.2kg
4 8.8kg

・・・まぁ、13万キロにしては良くもなく、悪くもなく、といった感じです。ちなみに整備書上では圧縮圧力の下限は「温間で」6.3kgだそうです・・・。普通は温間の方が少し低めに出るらしいので、まだまだ許容値には入っているようです。
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この後はプラグを一度取り付けて、しばらくお外を飛ばし気味に走って十分にエンジンを暖めてから、再度プラグを取り外し・・・(凄く熱くて大変ですが)、ボックスレンチでクランクを回しながら、点火順序の1-3-4-2の順番で各シリンダーの圧縮上死点を出して、エンジンコンディショナーをプラグホールから吹き込んでいきます。

サンバーやミニキャブ、オートバイなどでは1番の圧縮上死点を出すには、1番だけプラグを付けた状態でクランクを何回転かさせて、一番回りが重くなったところで1番TDCのプーリーのマークを合わせればいいのですが、G54Bターボは前述の通りクランクマスがくっそ重たいので・・・正直どこが1番の圧縮上死点なのか、回りの手応えだけでは良く分かりませんorz

排気上死点で吹き込んでしまうと、排気ポート側に泡が逃げてしまうので、いつまでたってもプラグホールから泡が吹き戻ってこないので少し焦ります。

これを防ぐには面倒でもデスビのキャップを外して、キャップの1番の位置とデスビローターの位置が合ったところを目視確認するのが一番簡単だと思います。これもデスビレスとかの改造してしまうとクランク角度が簡単に確認できなくなってしまいそうなので、整備性の面から考えると良し悪しありますね・・・。
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ついでにスロットルにも大量に泡を吹き込んでいきます。温間ならみるみるうちに茶色い汚れが溶け落ちていきます。G54BターボはEGIとはいってもインジェクターが2本しかない、電子式の2ステージダウンドラフトキャブレターみたいなもんなので、これでインジェクター回りの清掃も完了してしまいます。
マルチポイントだと普通はこんなに簡単にはインジェクターの清掃はできないので、この点はスタリオンの単純さに感謝したいです。

作業後はエンジンの吹け方が多少元気になりました。燃焼室よりも、インジェクター回りを清掃したのが効いたんでしょうね。インジェクター回りだけならとっても簡単に出来る作業なので、インテーク外した時にスロットルの中が茶色く汚れているようなら一度はやって欲しい作業ですね。GX号のようなシングルキャブレターでも、これをやるとエンジンの調子がとても良くなりますので・・・。

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