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2025年10月31日 イイね!

CAN I/Oエキスパンダー・モジュールの製作 その6(フレーム構成の検討)

 CAN I/Oエキスパンダー・モジュールの製作 その6(フレーム構成の検討)

今回製作しているエクスパンダーで送受信できるデータは以下の通り、結構豪華な仕様になりました。
入力周波数は当初計画になかったですが、マイコンの処理能力に余裕がありそうなので、実装してみました。


 ・デジタルイン 8ch

 ・温度センサー 4ch (1kΩプルアップ入力)

 ・アナログ電圧 4ch

 ・デジタルイン入力周波数 (~10kHz) 2ch

 ・デジタルイン入力周波数 (~2kHz) 2ch

 ・デジタルアウト 8ch


問題は、これをどうやってECUに送信するか。
 当初はCAN IDを分けて送信する方針で考えていたのですが、 ご存知の通り、Link G4X のCAN(ユーザー定義ストリーム)って10個しか設定枠がないんですよね。 
アナログ、デジタル、周波数...とIDを分けていたら、あっという間にキャパを食い尽くしそうです。

 そこで、1つのCAN ID  だけを使い、8バイトデータの1バイト目に「フレームID」(0x00〜0x03)を順番に送信することで、4回に分けて全データを送信する「多重化通信」の採用を考えています。 
Link G4Xは、この方法で送受信できる事を確認できています。

 ちょっと心配なのが、Haltech や MoTeC といった他のECUたち。 
これらのECUも、ちゃんと多重化通信に対応してるのかな?
 マニュアルを見る限りでは問題なさそうなのですが...。 
このあたり、わかる人いたら教えていただけると嬉しいです

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そしてこれが最終的なフレーム構成案です。
ちなみに、上記内容を
LINK G4Xのストリーム設定に反映すると、こんな感じ。
alt
altaltalt

「~の信号も入れた方がいいのでは??」とか、ご意見頂けたら
(まだ基板のプログラムに余裕があるので)反映可能です! 
ぜひコメントいただけたら嬉しいです。

Posted at 2025/10/31 20:56:06 | コメント(3) | トラックバック(0) | 日記
2025年10月22日 イイね!

CAN I/Oエキスパンダー・モジュールの製作 その6(開発環境 構築編)

 CAN I/Oエキスパンダー・モジュールの製作 その6(開発環境 構築編)気づけば、基板発注から2か月もの時間が過ぎていました。 
少し本業の話になりますが、私、普段は「ICE(内燃機関)」関連の制御開発に携わっているのですが、
昨今の「電動化」の煽りを受け、とうとうそちら関連の分野を担当することになりまして。
新しく覚える事も多く、引継ぎとか諸々ドタバタしている所です。



【 プロジェクト進捗と部品の到着】
さて、話を戻して。 この2か月で発注していた部品が色々届きました。
1. メイン基板 (PCB) まずは基板。なかなかいい感じじゃなかろうか!
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2. コネクター AMP製。Link G4Xで採用の物と同じ物です。
ドキドキしながら、発注した基板にドッキング。 ...むちゃいいやん!(ジャストフィット!)
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【 開発環境の構築(CAN解析の準備)】
そして今宵は、開発環境の構築作業です。 目指すは「自室でお酒を嗜みながら、プログラム実装&動作確認ができる」環境です(笑)
■Step 1.
接続ハーネスの製作 新規開発した基板と、Link G4Xを繋ぐ配線を作ります。
いきなり完成形でこんな感じ。 
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■Step 2.
簡易CANアナライザーの製作 次に、開発基板 ⇔ Link G4X で流れるCAN信号を読み取る機器(世間一般で言うところのキャナライザーの簡易版)を作成。
 これは一時的な物なので、ブレットボードを使って製作しました。 
完成形はこんな感じ。思いの外かっこいい😎
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【開発環境セットアップ完了!】

完成した物をつなぎ合わせると、こんな感じ!これで自室でじっくりプログラム実装と動作確認ができます。

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【今後のタスクとスケジュール】

残すは...

・プログラム製作
・ケース設計 & 試作製造
・実車確認

...ですね。
この調子だと、年明けかなぁ。。。自分自身なるだけ早く使用したいので、なるだけ頑張って期限を縮めようとおもいます。


【関連記事】

CAN I/Oエキスパンダー・モジュールの製作 その5

Posted at 2025/10/22 22:39:19 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記
2025年09月23日 イイね!

吸気温度近似テーブルは車両諸元から導ける?車両諸元から理論式を考えてみた

吸気温度近似テーブルは車両諸元から導ける?車両諸元から理論式を考えてみたちょっと小難しいおはなし。
LINK G4Xで適合を進める中で頭を悩ませているのが「吸気温度近似テーブル」。
特別な試験設備がない限り“基準となる運転点”を作り出すのは事実上不可能。

ネット徘徊しても、説明書に書いてある事を嚙み砕く記事ばかりで、あまり核心に触れるような記事が見つからない。
じゃあどうするか。こういう時こそ基礎に立ち返り、物理や化学の式から整理してみれば、ある程度の目安が立てられるんじゃないか。(会社の上司に口酸っぱく言われた言葉)
そんな発想から、車両諸元をベースに吸気温度補正の理論式を考えてみました。

基本の考え方
LINK G4Xの吸気温度補正は、エンジン水温(CHT)と吸気温度(IAT)のブレンド比率を適合値として設定する仕様になっています。
つまり「どのくらいCHT寄りにするか」「どのくらいIAT寄りにするか」を決める形です。
ただし、これはあくまで“経験的に合わせ込む”ための仕組みであり、物理的にどのように温度が決まるかまでは示していません。
そこで今回は、基礎に立ち返り、工学で一般的に使われる公式を組み合わせて「吸気温度補正の理論式」を整理してみます。

式1.ニュートンの冷却則
 Q = h × A × (T_wall − T_gas)
 → 壁と気体の温度差に比例して熱が移動する
式2.連続の式
 ṁ = ρ × A × v
 → 流体の質量流量は密度・断面積・流速の積で表される
式3. 熱収支式
 ΔT = Q ÷ (ṁ × cp)
 → 供給された熱量を流体の熱容量で割ると温度上昇が求まる

これらの式を組み合わせることで、吸気ポート壁から供給される熱量と、通過する空気の質量流量のバランスから、吸気温度補正を理論的に導くことができます。たぶん(笑)

EXCELでの実装
理論式をそのまま眺めていても実用にはならないので、実際にExcelに落とし込みました。
MAP(吸気圧)とRPM(回転数)を軸にした表を作り、各運転点での充填温度を自動計算できるようにしています。


計算フロー
1.排気量・VE・RPMから体積流量を算出
2.ランナー断面積で割って流速 U を求める
3.熱伝達係数をh = h0 × (U ÷ U0)^nでスケーリング
4.MAP と IAT から空気密度 ρ を計算
5.質量流量 ṁ = ρ × 体積流量
6.供給熱量 Q = h × A × (T_wall − T_gas)
7.温度上昇 ΔT = Q ÷ (ṁ × cp)
8.充填温度 = IAT + ΔT


適合要素(調整ノブ)
理論式だけでは実機にピタリとは合わないので、いくつか調整要素を持たせています。
指数 n:流速依存性を調整し、低負荷〜高負荷での熱の乗り方を合わせる
同時吸気本数 Ns_eff:吸気位相やマニホールド構造を反映
基準熱伝達係数 h0:壁からの熱の伝わりやすさを調整
基準流速 U0:基準点を定義し、以降の運転点を相対的にスケーリング
これらを調整することで、理論式に対して柔軟性を持たせる事としました。

さいごに
色々考えてみましたが、これはまだ実車で試験していない段階のモデルです。
机上の理論としては筋が通っていると思いますが、果たしてうまく行くのやら。
まずはこの理論式をベースにセッティングを試してみて、実走ログと突き合わせながら検証していこうと思います。
EXCELファイル

参考文献
特許2013-194000 吸入空気量演算方法 by いすゞ自動車
Posted at 2025/09/23 21:20:16 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記
2025年08月23日 イイね!

ITB+ターボの制御、Dジェトロじゃキツそうなんでα-Nでやってみようかなって話

備忘録。

ITB+ターボの制御、Dジェトロでやってたんですけど、どうにも上手くいかない。
MAPが安定しないし、なんかもう「これほんとに合ってんの?」って感じになってきて。
で、いろいろ調べてみたんですよ。海外のフォーラムとか、Link ECUのマニュアルとか、Motecの資料とか。

そしたら「α-NでVEテーブル作って、そこにMAP補正(四次元補正)を掛けて空気量を調整して、さらにLambda TableでMAPごとのAFRターゲットを設定する」っていうやり方があるみたいで。

まだ実際に走行は出来てないですが、こんな方針で再適合しようかなと。
自分に向けた雑記帳です。

① α-NでVEテーブル作る(TPS×RPM)
まずチャージパイプ外して、NA状態にしてVEテーブルを作る。
MAP補正もLambda補正もOFFにして、TPSとRPMだけで空気量を見積もる。
これならMAPの不安定さに引っ張られずに、ちゃんとしたVE値が拾えるはず。
② MAP補正テーブルで空気量を乗せる
次にMAP×RPMの補正テーブルを作って、MAP=200kPaなら補正率=200%みたいに設定。
VE × MAP補正 ÷ 100 = 実際の燃料量って感じで、ブースト領域の空気量増加に対応する。
③ Lambda TableでAFRターゲットをMAPごとに設定
Open Loop Lambda Tableを使って、MAPごとにLambdaターゲットを設定。
MAP=200kPaならLambda=0.78(AFR=11.45くらい)とか。
これでLambda補正がターゲットに向かって動いてくれるから、燃焼状態も安定するはず。

参考にしたところ
以下のリンク先を参考にしました。海外勢の事例がめちゃくちゃ参考になります:
HPA Forum: BMW S54 Turbo Alpha-N Tuning 
HPA Technical Article: Alpha-N tuning with turbo and ITB 
Link ECU Forum: Hilborn IR + Turbo Alpha-N 
HPA Webinar: Tuning Open Loop Boost Control - Link G4+ 
Posted at 2025/08/23 18:02:45 | コメント(2) | トラックバック(0) | 日記
2025年08月12日 イイね!

CAN I/Oエキスパンダー・モジュールの製作 その5

 CAN I/Oエキスパンダー・モジュールの製作 その5死に物狂いで基板データ修正しました。
基板外形サイズは変更したくないので、間違えた場所を中心にレイアウトを見直し。
トライ&エラーを繰り替えした事で、修正前より綺麗なレイアウトにする事が出来ました。すでに製造業者には発注済み。指摘ない事を祈りながら、今日はこれで就寝します。

<おもて面>
おもて面の変更は特になし。
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<うら面>
赤枠部のレイアウトを中心に見直しました。電源配線等、色々修正を加えてます。
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<編集生データ>
作っている本人が言うのも何ですが、こんな細かいデータよく作ったな(笑)
それでも本職の方が見たら鼻で笑われそうですがね。
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<関連記事>

Posted at 2025/08/12 01:22:06 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記

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「連続投稿ごめんなさい🙇‍♀️
8時間かけてケース召喚完了!
なかなか良いぞ⁉︎ タバコ1箱分のサイズ感。
どこかのフルコンと形が似ている事は見てみないふり笑」
何シテル?   11/02 00:16
かにゅある といいます。 色々な車両を乗り継いで、現在はエボⅦ GT-Aと、 ターボ付のプロトバイク(YAMAHA TURBO1)、 魔改造したゼファ...
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