内装の質感向上加工 その③ （カーボン転写編）

質感向上加工の第3弾

既に投稿したドア内張パネル、エアコンダイアルパネル以外にもカーボン転写を施したのがこのセンターコンソールドリンクホルダーと次画像の両サイドのエアコン吹き出し口。

このドリンクホルダーまわりは室内のイメージを大きく左右する重要な箇所なだけに、私の中ではカーボン加工一択であった。
しかしリアルカーボン加工がパーツ材質と形状の要因でお勧めできないとの工房からの説明で、泣く泣く転写加工にするも、いざ仕上がりを見たらかなりのクオリティーであった。
リアルカーボン加工には勿論及ばないが、費用対効果が高くて十分に納得できるものだった。
室内にリアルカーボン加工と転写加工が混在したらどうしてもカーボン転写加工が見劣りしてしまうであろうが、全て同じ転写加工とすれば比較するものがないため、気分的に萎えなくてすむかな？とポジティブに考えたい。
このヌメヌメテカテカの光沢と被せや貼り加工でないフィット感はエシカルレザーの質感と相まって、質感向上加工の立役者の1人と言えよう。
聞けば表面のクリアは3層で加工しているとの事。
また、蓋の小さなメッキパーツも潰す事なく残して、純正仕様を維持しているのも工房さんの拘りだ。
スイッチパネルは後日にピアノブラックなどで塗装するつもりなので、この部分は現時点で純正のままにしてある。

ドア内張に繋がる両サイドのエアコン吹き出し口も左右対照の編み方向になるようそれぞれ右上がり、左上がりでオーダーした。
まだ組みつけていないが、完成形では一体感のあるシブい内装になると期待している。

加工してくれた工房さんは、毎回東京オートサロンでAMGメルセデスやフェラーリといった展示車両の加工も数多く手がけている経験豊富なショップさんだが、個人ユーザーの私にのオーダーにも実に丁寧に対応してくれ、ダメな事はダメとハッキリ言ってくれるのが嬉しい。
リアルカーボン加工はハッキリ言って目の玉が飛び出る位に加工料はたかいが、それだけにいい加減な仕事はしたくないとの事。
リアルカーボン加工は展示車両のようにあまり触ったり炎天下に長時間駐車しない環境であればポリエチレン、ポリプロピレンのような可塑性のある軟質プラスチックでも加工するが、野外駐車で普段乗りの環境では厳しいと言う。
リアルカーボン加工と一番相性が良い材質はFRPだそうで、どうしてもリアルカーボン加工したいとなると、こうした材質で下処理する必要があり加工料も更に跳ね上がってしまう。

今回のカーボン転写加工は厚みが出ないし複雑な形状にも対応できて加工料もリーズナブルな一方、形状によってはカーボン柄が間延びしたり不均一になったり、加工できるパーツの大きさにも制限があると言うデメリットもある。
リアルか転写かはそれぞれのメリットデメリットとお財布事情で決めるしかないが、私は今回のカーボン転写でも十分だと感じた。
またやりたいパーツがあればリピートしたいと思っている。