
長年の憧れだったギブソン・レスポールを購入して早2年。
まだまだ満足に弾けないままであるが、先日そのボディに傷を付けてしまった。
ちょっとショックだったが、仕方ないと自分に言い聞かせてはいる。
ただ、これ以上傷等を付けてしまうのは嫌なので、もう少し大切に扱いたいと思いもっと気楽に扱えるギターが欲しいと思っていたところだ。
軽くて取り回しの良いボディで、TVを見ながら座ってポロポロ弾けるようなモノと考え、テレキャスタータイプが良いかなと思っていた。
が、やはりテレキャスは旧友Mのお株だと思い、却下。
出掛けた先に楽器屋があれば覗いたり、ネットで色々と物色してた。
すると、ネット検索したページに“
シャーベル(CHARVEL)復活”の文字が目に入る。
ここ数年すっかり販売展開を無くしていた同社が再びこの日本をも視野に入れたシリーズを発表するとのことだった。
デソレーション(DESOLATION)と名付けられたそのシリーズの3機種の内、1本気になるモノがあった・・・。
その日からネットでも色々と検索し、カタログも貰ってきて眺める日々を送るも、はやり現物を見てみたい。
で、先日のMWAM武道館公演の前に神保町から御茶ノ水に向かって楽器屋を覗いてくることにしたのだった。
この地に来る前にある程度ネットで在庫状況は調べが付いていて、実機が見られることは無いと思いながらも他に何かないもんかという気持ちもあったのでブラブラしてみた。
ギブソンとかフェンダー等名ブランドギターを多く取り扱っている店には流石に置いていなかったが、あちこちが尖がった変形ギターを多く扱う様な店舗に足が向かう。
店員にそこはかとなく尋ねてみると、「ある」というのだ。
なんとなくわかってはいたが、「シャーベル」というブランド柄、ヘビメタギターをまとめてあるフロアへ案内された。
それはあった。
気になる機種と他の2種も当然ながら並べられており、ボディカラーも揃っているのでかなり参考になった。
思っていたよりもネックが薄くて、ボディも小さい。
実際にアンプに繋いで音を出すことはしなかったが、やはり気になる1本に違いなかった。
これからライヴに行くという理由もあり、この時点では購入はしていない。
だが・・・。
今日、届いた(笑)。
やっぱり買っちゃったのだ。
シャーベル デソレーション スケートキャスター SK-1 ST
(CHARVEL DESOLATION SKATECASTER SK-1 ST)
平素より人とは違ったモノを好む傾向が強い私らしくヘンなギターだ(爆)。
まずなんと言ってもその特徴的なカタチ。
90年代初頭にシャーベルが発表したサーフキャスターの“平行四辺形”ボディシェイプを受け継いでいる。
実はここ数年ずっと探しているギターがそのサーフキャスターであり、ほぼ絶望的に手に入らないので諦め掛けていたところに後継機であると言ってよいスケートキャスター発売のニュースを耳にしたのだ。
どことなくレトロな雰囲気漂うサーフキャスターはセミホロウだったのに対し、最新機であるスケートキャスターは完全なソリッドボディとなり、コンターを一切排したアグレッシヴなモノとなっている。

EMGのピックアップを前後にマウントし、ヴォリュームノブとピックアップセレクターのみというシンプルなコントール部分によりルックス面でも大きく異なる。
シングルコイルが好きではないのでこちらの方が私らしい。
ブリッジにはレスポールと同様にチューンOマチックを搭載している。
スタイルは同じでも上級グレードにはザグリを入れフロイドローズを乗せているが、面倒なロック式ギターにはちょっと辟易していたのでシンプルな方がいい。
その代り、こちらにはロックチューナー仕様となっているのでチューニングの狂いも心配ないだろう。
更に注目すべき特徴として、ロングサスティーンを得られるようにとスルーネック構造になっている点が挙げられる。

私自身初めてのスルーネック仕様で、薄いうえにサテン塗装の為色が付いていない。
画像で色が変わっている部分があるのでわかるだろう。
廉価グレードではジョイントネックになってしまうのでやはりここは奮発してでもこのグレードを選びたかった。
ジャンボフレット仕様の指板は24フレット、その上アーチ状のカーブがヘッド側からボディにかけて緩やかにフラットになっていく処理(コンパウンド・ラジアス・フィンガーボード)も面白い。
ハイポジションのヒール部分の処理も綺麗だ。
アバロン・キーストーン素材によるボディ全体のバインディングとポジションマークのインレイも豪華で、この価格帯のギターにしては芸術性ももの凄く高い。
対照的にハードウェア部分はブラックニッケルとなり、単純に派手なだけのギターにはなっていないのが素晴らしい。
ボディ色に合わせたヘッドにはシャーベルロゴが入っており、モンキーズを彷彿させるコレがまたカッコイイ!
その独特なスタイルのうえ更に悩まされたのがカラー。
赤は既に持っているし、ちょっとイメージが違う色だったので候補からは消えた。
黒も気になったけど、ヘビメタイメージを強くしそうな感じだ。
決して消去法ではなく、こういうギターには珍しい綺麗な青がせっかく設定されているし、最近の私の心の色でもあるのでこのトランス・ブルー・スミル(Trans Bule Smear)を選択。
これならワラビーズのサポートギタリストを務めることになっても安心でしょ?(笑)
ボディトップに貼られた薄いメイプルのバルサによる虎目も綺麗なポイントになるし。
で、肝心な音の方だが・・・。
EMGのピックアップというのも初めてのモノで、まさか乾電池をボディ裏に入れて起動させるとは思いものよらなかった(爆)。
“EMG85”“EMG81”というマイクが前後に付いていて、少し機械的と言ってしまえばそれまでだがかなり変わった音が出る。
「鳴る」というよりも「出す」といった感じ・・・。
楽器屋さんの話によれば音も作り易い為にトーンノブも必要ないんだとか。
まァ、コレについては弾き込んでいくことでわかってくるだろう。
とにかくネックが薄くて握った感じが今まで持ったことのないシロモノで、ちょっと戸惑いもあったがボディの軽さ等を考えるとすぐ手に取って弾けるという利点については成功したかな。
と、まァ、一応簡単にこのギターに関するインプレッションをしてみましたけど、実際にスタジオに入って大きな音を出してみないことには楽器としての評価はキチンと出来ないですね。
今度Mとスタジオに入る時はコイツを持っていこうか・・・なァ?
このところ色々とモノを売ったことによりある程度のお金が出来たので思い切って買っちゃったワケですが、結局コレもある意味大人のおもちゃですよね?(違う意味ですよ笑)
車・バイクだったり、釣竿、時計など様々だったりするだけで、いつまで経っても男ってのはモノが好きなんだよねェ・・・。
20年位前、こんな風にギターにのめり込んでた頃の自分がまた戻ってきちゃったのかな。