昨日の朝、カミさんが起きて早々に「今日は出掛けるよ」と意気込んでいた。
“天気が良かったから”、それだけの理由で私達は出掛けてしまうのだ。
環状8号線を渋滞に巻き込まれながら進む。
軽く嫌な予感がよぎる・・・昨年の悪夢再びか・・・?
それでもこの日は進みたかった、なぜなら行ってみたい場所があったから。
第三京浜に入ると車の流れは順調になり気持ちも上がってきた。
ロカビリーサウンドはこういう時にもそばにある。
あ、運転は勿論カミさんね(爆)。
横須賀道路を先に進み三崎方面へ。
あ、もう見えちゃった!(笑)。
途中で最初の目的地である「久里浜霊園」の大仏が山々が映る車のフロントガラス越しに見えてしまったのだ。
このところ、ロカビリー音楽の為に行動することが多くて、ちょっとご無沙汰の観音・大仏巡りです。
まァ、勿論忘れていたワケではないのだが、なにせこの冬は雪が多くて随分休日を無駄にしたからさ・・・と、こういう言い方が出来る程私はある意味恵まれていると感謝しているけれども。
カミさんの言葉通り、もの凄く天気の良い日はやっぱりこうした巨大物を見上げるのに最適だ。
蒼い空を遮る様に私達の前に“そいつ”は妙な笑みを浮かべてそこにいた。
昨年のうさみ観音を思い出すよ。
あの時も苦労してこちら方面に向かっていたのだったっけ。
だが、私達はこうして無事に来ることが出来ている。
高台にある大仏の前には広い海が見えた。
普段あまり海に興味を持たない私でさえその青い海に心を奪われた。
先へ進もう。
それ程遠くはないところにもう一つの目的地がある。
三浦海岸へ来た。
左には冬の海が広がっているが、目的は右側。
とあるビルにお店があるのだ。
そう、ロカビリー系のショップが!(爆)
日本のロカビリー界で“ギャロッピング”という特殊な奏法の第一人者である山口憲一さんが営んでいるショップがあるというのでやってきたのだ・・・実はこちらが本命(笑)。
「johnny kool」
住所を確認して向かうと、ショップというよりオフィスという感じで、アポも無しに来てしまったことにちょっと後悔するもカミさんが呼び鈴を押してしまう(爆)。
ドアが開くとそこには憧れのギタリスト・山口憲一さん本人が!
もうそれだけで充分だと思ったが、なんとせっかく来たのだからと中へ入れて下さったのですよ。
仕事の合間を縫ってたまたまこの日のこの短い時間、ここへいたのだと言う。
中へ入ると私達が勘違いしていたショップというよりは完全なオフィスで、基本的にネット販売やレコーディングを中心に行うところだと。
グレッチが置いてありましたよ、勿論。
で、その向こう側の窓には三浦海岸が一望出来る、もの凄く贅沢な場所だ。
カミさんと二人ソファに座り、山口さんと向かい合う形でお話しをさせて頂くことになったのだ!
信じられないことですよ。
48歳とは思えないその若々しいルックスとスタイルに驚く。
なんと言っても眼の綺麗さには私もカミさんもビックリした程だ!
山口さん本人から「どこから来たの?」「なんでロカビリーに興味を持ったの?」と尋ねてくれるので、正直に全部話した(笑)。
まだ短いながらロカビリーというジャンルの音楽に対しての思いは強いということはわかって頂けたと思う。
「ギターやってるの?」
「はい、少し」
山口憲一さん本人が監修しているロカビリーギタリストの為の教則本を買いに来たと話すと、オフィス内の棚から出してきてくれた。
「ここに書いてあることをキッチリやれば多分自分よりも上手くなれるはずだよ(笑)」と、過去の自分の音楽体験などを交えながらとにかく色々なことを話してくれたのだ。
別に私達は取材に来てるワケでもなんでもないただの音楽バカなのに、本当に有難い貴重なお時間を頂戴出来た。
ああ、この方なら周りにいる人は皆絶対についていくなァ、と確信出来た。
本来のここでの業務であるブランド商品の中からTシャツ、ステッカー、CDを購入した。
記念撮影に応じてくださり、自らわざわざギターを取り出してきてれるなど、とにかく気さくなその人柄にカミさんはもうヤバい(笑)。
勿論、私もです。
どの位の時間をそこで過ごしたのかわからない程、貴重な経験をした。
ちょっと諦めかけていたギター、もっと弾こうと思った。
johnny koolを後にした私達は遅い昼食を取る。
山口さんが教えてくれた寿司屋に向かい、漁港ならではの美味しい海の幸を食べた。
でも、実はこのお店で私は軽く放心状態でした・・・(笑)。
なんかこの三浦海岸付近は湘南とかと異なりのんびりした雰囲気がありますね。
そう思えたのは先程まで会っていた山口さんのお陰かな。
せっかくなのでもう少し車を先に進めることにする。
実はもう一か所行きたい場所があった。
海を観ながら進むと巨大な風車が見えてきた。
ようやくここへ来ることが出来たか・・・。
もう5年程も前になるのか、「仮面ライダーW」にハマっていた頃ここへ来たいと思っていたんだ。
番組のOP映像に登場する風車が観える風景。
“風”が吹く街・風都を舞台にした意欲作であった平成仮面ライダーシリーズ第10弾のダブル。
好きな作品だったが番組のトーンダウンと同時に私の中でも熱が冷めて行き、今では全く観なくなってしまったが、5年の歳月を経て来ることが出来た。
それも今が自分がロカビリーというジャンルの音楽を聴いているからという不思議な縁を持ちながらこの大きな風車の下で童心に戻りすべり台やブランコに乗った。
そこからゆっくり時間を掛けて帰ってきた。
途中、美味しいラーメンを食べたり、山口憲一さんの在籍したバンドのCDを手に入れたりと、素直にまっすぐ帰って来ないといういつもの私達らしいドライブで。
最後に一言。
センキュー・グレッチ!