
OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』で活躍したガンダムの一機で、それまでの数多くあるガンダムのデザインラインから一線を画した重モビルスーツ。開発はフォン・ブラウン市にあるアナハイム・エレクトロニクス社リバモア工場の第二研究事業部が担当。この部署は旧ジオニック系の技術者が数多く携わっていたとされ、MS-09ドムなど公国系MSの設計思想が色濃く反映された機体であることがそのフォルムなどからうかがい知れる。
MSそのものの機動性をもって、核弾頭を敵中枢まで運び、直接狙撃、殲滅する・・といったコンセプトの機体であり、当時最強の戦術兵器であるモビルスーツに最強の戦略兵器である核弾頭を搭載するという、南極条約や倫理を無視し純粋に兵器としての有効性や強さが追求された。
特に至近での炸裂が想定される核兵器の威力に対して様々な対策が盛り込まれている。外装に対爆、対曝、耐熱の重装甲を施しているのはもちろん、最も重要なコックピットモジュールは構造上外圧に強い球体で構成、メインコンピューターを含む電装系もその周辺に設置されている。コックピットハッチも何層にも及ぶ装甲材と緩衝材によって構成され、発生する電磁パルスと放射線から機体や乗員を保護する構造になっている。
バックパックには核弾頭を収納するスペースを設けるため、通常のMSのようにスラスターユニットを背部に設置することが適わず、自重の増加と強襲用としての高い機動力の要求に対する答えとして、両肩一対の大型のフレキシブルスラスターバインダーが新規に設計導入され、従来機を大幅に上回る機動性と運動性をもたらしている。この技術は後のMSやTMS(可変MS)に大きく影響を及ぼしている。
これら機体設計の特異性からなのか、核装備中においては通常戦闘で使えるようなビーム兵器はサーベルだけ、銃器類は頭部バルカンのみといった装備の制限があったと言われ、一般的に乗り手を極端に選ぶ機体であった。デラーズ紛争における“ソロモンの悪夢”アナベル・ガトーの技量、経験や覚悟、信念に裏付けされたプレッシャーなどがなければこれほどまでの強さを発揮しえたかどうかは定かではない。
この機体には核装備以外の運用を想定していたプランが存在し、核バズーカの代わりにMS用移動砲台スキウレの砲身を改造した大出力ビームバズーカの搭載が企画されていたとされるが実戦に投入されるような事はなかった。
「サイサリス」は、ナス科の植物ホオズキから。花言葉は「偽り」
武装:アトミックバズーカ、ビームサーベル×2、60mmバルカン砲、シールド
主なパイロット:アナベル・ガトー
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Posted at 2007/04/23 22:09:18 | |
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0083ガンダム | 日記