ZGMF-X10A フリーダムガンダム
RX-78GP01Fb ガンダム試作1号機フルバーニアン
ガンダム1号機フルバーニアンは試作型汎用MSガンダム試作1号機の宇宙戦仕様である。ガンダム試作1号機はもともとの設計段階から、コア・ファイターの換装と脚部のオプションなどにより重力下仕様から宇宙戦仕様に変更することができるようになっていた。バックパック上部左右(コアファイター時には機体左右中央部に位置)にはそれぞれにジェネレーターを内蔵するユニバーサルブーストポッドを2基装備している。このポッド一基でも十分にMSを推進させる能力を持ちながら、ポッド基部に稼動肢(ムーバブル・フレームであったとも言われている)を持ち、その屈折と軸回転によりバーニアの噴射ベクトルを360°任意の方向に向けられる(構造上、肩部などの干渉する部位があるので可動範囲に制限があった)構造になっており、空間戦闘において従来のMSでは考えられないような機動を可能とした。(この機動に手こずったジオン兵をして バッタ と言わしめたことからも、場合によっては予測できない方向に鋭角に曲がるといった回避運動も可能であったようだ。)さらそれ以外にも、肩部アーマーは片側5基の姿勢制御スラスターが設置されたショルダー・バーニア・ポッドに換装され、このうち先端部の3基は胸部と同様に使用時のみ展開する。また、肩関節部には耐弾性の向上のため可動アーマーを追加。腰部はフロントアーマーが追加され、サイドアーマーは大型化されている。脛部は推進剤タンクのスペースが設けられ、機体の稼動時間の延長に貢献している。足部には4基のスラスターが設けられたユニットを靴を履くような形で装着している。ガンダム試作1号機は重力下での運用試験前に、デラーズ抗争に巻き込まれる形で、奪取されたガンダム2号機追撃の任務に投入された。ジオン残党により隠匿されていたHLVで宇宙へ射出されたガンダム2号機を追って宇宙に上がった直後にシーマ艦隊と会敵。艦隊に肉迫した敵MS迎撃のため重力下仕様のまま宇宙空間へ出撃、ビーム攻撃を複数受けた末、大破してしまった。その後、機体はアナハイムのフォン・ブラウン工場に搬入され、機体の補修と各部を予め用意されていた空間戦闘用パーツに換装し宇宙戦仕様に改修された。この作業はわずか2日で完了し、アナハイムのリバモア工場で月面での運用テストが初めて行われた。( GUNDAM GP01 ZEPHYRANTHES FULL-BURNERN、ゼフィランサスフルバーニアン )
RMS-099 リック・ディアス
RMS-099 リック・ディアスは、エゥーゴとアナハイム・エレクトロニクス社により共同で開発された代表的な第2世代型モビルスーツである。形は大幅に違うものの、設計上はガンダムタイプのMSに分類され、後にΖ計画と呼ばれることとなる高性能MS共同開発計画のきっかけともなった機体である。装甲材質および内部フレームにガンダリウムγを採用したため後のエゥーゴの指導者ブレックス・フォーラ准将の提案によりγガンダムと呼ばれる予定であった。しかし、アクシズからガンダリウムγをもたらしたクワトロ・バジーナ大尉の希望により宇宙用の機体を意味する「リック」、エゥーゴの活動が折り返し地点に到達したことから喜望峰の発見者バーソロミュー・ディアスの「ディアス」を合わせてリック・ディアスと名付けられた。本来の型式番号はMSA-099であるが、地球連邦軍の目からエゥーゴの動きを欺くためRMS-099とされた。試作機(プロトタイプ・リック・ディアス、RX-098)のテストを経て改良した後、エゥーゴの正式採用機としてロールアウトした。当初量産された機体は濃紺をベースにした塗装が施され、クワトロ・バジーナ大尉の乗機のみが赤く塗装されていたが、彼の優秀な功績により制式塗装が赤に変更された。メインカメラはモノアイを更に機能化したもので、広角レンズによって得られた映像を補正して全天周囲モニターに投影する。この方式はシステムを小型化することが可能な上、モアイレールなどの可動部が少ないためメンテナンス性に優れている。腹部に大型のジェネレーターを設置したため通常腹部にあるコックピットは頭部に移設され、パイロットは左側頭部にあるハッチから搭乗する。他の第二世代タイプと同様にコクピットブロックは緊急時に射出可能で、構造上、胴体部設置タイプより確実に作動させられる。通常、バックパックが配置される背部にはプロペラント(推進剤)タンクを兼ねる作動肢としてバインダーを2基備えている。ガンダリウムγによる軽量化とムーバブル・フレームの採用に合わせ、これによるAMBAC機能により鈍重な見かけに反して軽快な運動性を示した。武装: ビームピストル×2、ビームサーベル、クレイ・バズーカ、バルカン・ファランクス 。
RX-75 ガンタンク
一年戦争開戦前、地球連邦軍はジオン公国軍のモビルスーツ開発計画を察知し、61式戦車に代わる次世代主力戦車 (MBT) として開発が進行していたRTX-44の開発計画をV作戦の一環であるRX計画に統合した。これにより独自の技術で急遽ロールアウトに漕ぎ着けた地球連邦軍初のモビルスーツがこのガンタンクである。複雑な二足歩行システムの完成を待たずに開発されたため下半身がキャタピラ式で、戦車に人間の上半身を乗せたような格好が特徴である。最高時速70kmと通常のモビルスーツと比較して速いものではなく、また、高低差を持つ地形での走破性の低さなど、その運用に制限こそあったものの、トラブルを抱えることもあった二足歩行システムと比べ信頼性と整備性の高さにおいてその評価が高かった。また、スラスターと姿勢制御バーニアを用いることで宇宙空間においての運用も一応可能であった。武装面でこの機体の最も特徴的なものが、両肩に装備された120mm低反動キャノン砲である。その射程距離は260kmにもおよび、炸薬によって実体弾を射出するこの方式は、信頼性が高く特に地上戦、特に要塞などの拠点攻略や防衛において非常に有効であった。両腕部には40mm4連装ボッブミサイルランチャーを装備し、給弾システムも腕部装甲内にコンポーネントされていた。そのためマニピュレーター(手首)を持たず、肘関節の可動範囲も制限を受けていた。ガンタンクは、これらの武装を生かして遠距離からの支援攻撃に用いられる。そのため、モビルスーツというより移動砲台として運用されることが多い。また、近接戦闘に対応する武装を持たないため、機体のすぐ近くに敵が接近するともろい一面もある。開発当初、4機(8機という説もある)が試作されたが、サイド7でのテスト中にジオン公国軍の強襲を受け、うち3機が組み立て前の状態で破壊された。残った3号機はホワイトベースで運用され、当初はパイロット(腹部)とガンナー(頭部)の2名を要する複座式で、パイロットはリュウ・ホセイとハヤト・コバヤシが勤めていたが、後に単座式(頭部のみ)に改修され、ハヤトが搭乗している。