静穏処理 (19) 車内異音消し(症例とその対策集1)
投稿日 : 2009年09月26日
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車内で発生するカタコト音,キコキコ音など(俗に言う「妖精さん」)の対策の例をいくつか。
内張を留めるクリップ(金属製)とクリップが留まる穴(ボディ側金属むき出し部)に
・包帯留め用テープ(衛生用品)
を貼ります。このテープは紙テープ的なものですが,耐水性がけっこう高く,経年劣化による剥がれやベタベタの発生も比較的少ないスグレモノです。何より安価で切断や加工がラク。
さらにダイソーで入手したスポンジ類
・やわらか多用途スポンジ
・つなげるマット
・超でか!
などを内張とボディが接触する部分や腔所に挿入します。画像の例(Cピラー下部)ではつなげるマット(ウレタン状)にはクリップが刺さり安定します。
2
こちらはBピラーの内張接触部分(ボディ側)にレアルシルトのかけらを貼った例。
他の施工で発生したかけらも有効利用できます。レアルは小さな破片でも効果大です。貼る場所にもよりますが,小さくても剥がれにくいです。
内張側のボディ接触部位やクリップ・ネジ穴の周囲にスポンジテープ(エプトシーラー)やカームフレックスRPの破片を貼ることも同様の効果が得られます。内張とボディの接触面でこれらの「緩衝材」を挟み込むように貼るのがコツです。材が多すぎると内張が取り付けにくくなったり浮くことがあるのでほどほどに。
もし,カタカタ音やキコキコ音が聞こえないとしても,このような処理を徹底すると内張の共振・振動がかなり修まり,車内の静穏感が増します。オーディオも音がしっかりして聴きやすくなります。
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車内に積んである小物が異音の発生源になることもしばしばです。
置きっぱなしの物にはタオル等でくるんでおくと振動がかなりおさまります。グローブボックスをはじめとする小物入れにはクッション性のあるシートなどで内部を覆っておくと,入れたモノが動いたときの音が聞こえにくくなります。
左の画像はレアストレージトレイが内張に接する部分にエプトシーラーを貼った例。トレイ内の仕切り板もつなげるマット(ピンク)の破片を挟み込んで固定しています。これでトレイ自体の振動がおさまり,段差や凸凹のある道を走行しても暴れることはほとんどありません。
4
オンダッシュナビ,とくに一昔前のタイプは台座が振動に弱く,きちんと固定しても異音が発生することが多いです。構造的な問題により根本的な異音解消は難しいのですが,かなり抑えることはできます。
画像はナビ本体の背面の台座の固定ネジを粘土状にしたブチルゴムで固めた様子です。ネジの受けにはエプトシーラーも貼ってあります。画像上側の小さいネジは緩んでくるので数ヶ月~1年に1回くらいは締め直します。
5
自分のクルマではナビ台座底面はエアコン吹き出し口の上に乗っています。乗っているだけでは走行時の振動で異音を発生しますので,台座の底面に緩衝材(高密度ゴムテープ)と粘着剤(耐震ジェル)を投入してあります。
なお,ダッシュボード周辺は太陽光が当たり温度も高くなるため,スポンジやウレタンは劣化しやすくすぐに緩衝効果が低下します。また,粘着性がないため,大きな振動時には台座が浮き上がってしまいます。
ちなみにナビの着脱の際に操作するレバー(画像右)も裏面にカームフレックスRPの破片を貼ってあります。ここもカタカタ音の発生源になるんです。
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ナビのリモコン台座です。
粘土状にしたブチルゴムを投入し,べたつきを防ぐために包帯用テープを貼ってからリモコンを納めます(画像の右側はまだテープで覆われていないゴムです)。
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シートベルト周りの異音消しはベルトの機能を損ねてはならないので気をつかう部類です。
画像の例は運転席のバックルのケーブルがシート側面の樹脂と接触する箇所にエプトシーラーの小片を貼り付けたところです。走行中の異音が治まります。
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欧州コンパクトカーでは未だに一部の車種のリアウィンドウレギュレータが手動式です。
オーディオの音量を上げたときに,この手動レバーの基部が内張と接触して異音の発生源となることがあります。純正状態では薄いテープが貼ってあるだけなので,O型のスポンジ(CD-Rなどのメディア用のスペーサー)を見つけてきて挟み込みます。
このほか,画像を残していないものも含めて多くの異音の対策場所と対策法があります。今後,なるべく記録を残しておきたいと思います。
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