2005年04月05日
チタン材の使用
書いていたら、専門的でつまらなくなってしまいました(^^; 勿体ないからアップしましたので、マニアの方はどうぞ(笑)
チタンは自動車部品に利用されていますが、特定の部品に限定さえれている状況です。
それは、ひとえにコストが高いからで、コストが下がれば、アルミ、マグネシウムに続き軽量性や機能性を武器に、自動車にも広範囲で応用されるようになると思われます。
さて、日本車で最初にチタン材を用いた車は何でしょう??(正解は文末)
この日本で、最初にチタンが用いられたのはシフトノブでしたが、1998年からベンツやフォルクスワーゲンでは、ブレーキガイドピンやシーリングワッシャーにチタンを採用しています。
チタン材は、降伏強度と疲労強度はアルミやマグネよりも優れますが、ヤング率が小さいために、軽量構造には逆に劣ってしまいます。
そのため、ボディーに用いられることは無く、シャシーやエンジン関係に用いられることになるのでしょうが、まだ加工コストが高いことから、一部の高性能車での使用に止まっています。
コンロッド(ポルシェ)、エンジンバルブ(トヨタ、日産)、ターボチャージャー・ローター(ベンツ、三菱、スバル)、サスペンションバネ(VW)などを中心に、チタンの使用が増えてきているところです。
また、チタンは耐摩耗性が低いので、コンロッドなどに用いるためには被覆が必要になります。被覆はPVD-CrNなどが使用出来るので比較的簡単ですが、排気温度の高いバルブに使用するには、特別な加工が必要となります。
吸気側はTi-6Al-4V合金で大丈夫ですが、排気側はTIMETAL834(Ti-6AL-4Sn-4Zn-1Nb-1Mo-0.2Si-0.3O)を格子状にしてTiBで強化したPM合金が用いられています。
まあ、ナトリウム封入バルブもそうですが、一般車でそこまでして高価な素材を使うメリットがあるかと言うと疑問なんですが、仮に大きなメリットが出れば自動車メーカーは採用を広げることでしょう。(トヨタでもアルテッツァの6気筒以降採用していないですし)
それよりも、いまは安価なβ-Ti合金や応用範囲の広いγ-TiAlへの期待が高まっています。
正解は、95年発売のシビックTypeRでした。
ホンダのS2000のシフトノブは誤りでしたm(-_-)m Muraさんご指摘ありがとうございました。この時、インテRはアルミシフトノブだったはずなので、これが正解だと思いますが、もっと早い時期に標準で採用されていたものがありましたらご指摘下さい。
ブログ一覧 |
技術解説 | クルマ
Posted at
2005/04/05 12:45:19
今、あなたにおすすめ