プラットフォームとは その1
プラットフォームとは その2からの続きです。
以上までが大まかにプラットフォームの概念であるが、大衆自動車雑誌記者がプラットフォームとアンダーボディの違いを理解していなかったため、読者に誤ったプラットフォームの概念を植え付けたと思われる書き込みが良く見かけられる。
確かに、サスジオメトリの制約から似た癖はもつものの、知らないで乗ってプラットフォームを区別できるほど単純でないことは、同一メーカーでなくグループで共有しているマーチとクリオや先のジャガーなどに乗ってみればわかると思う。
プラットフォームは、機能設計としての概念と言いながら、時間を掛けないで派生した車種を信用出来ないと言う理由の一つはここにある。
あまり話題に上らないが、ホンダやスバルにおけるプラットフォームに対する戦略は、トヨタや日産と異なる。
それは、生産している車種の数が少なかったため、初めからメイン車種のプラットフォームをベースとして派生車種を開発してきた経緯からそれほど多くのバリエーションを持っていなかったことが大きい。
そのためコストダウンの主眼は、ラインの溶接ロボットや塗装ラインの共通化におかれてきた。
スバルがサッシュレスドアにこだわるのも、デザイン的な意味もあるのだろうが、今までに築いてきたラインや輸送システムの活用と言う意味から変えられないのではないかと想像出来る。
これは、車種を絞り込んで共通プラットフォームを利用すると言う点で他社よりも進んでいたのかもしれない。
マツダは、フォードとの提携により、デミオではフェスティバのプラットフォームを利用して、アテンザでは新規開発した物をモンデュオ、さらにはジャガーに利用するなど4種類のプラットフォームでほとんどをカバーしている。
急速に自動車メーカーのグループ化が進み、韓国車はまだ日本車に追いついていないなどと言っていると、知らないうちにヒュンダイで開発されたプラットフォームを使っているなんてこともあるのだろう。
ただ、競争力を高めるために資本提携したものの、メリットが活かせずに提携解消と言うこともあり難しさも感じられる。
ただ、最近のGMがらみの提携解消は、GMの労働組合に起因する問題が多いため一括りに出来ないが、こちらは経営問題に興味のある方は調べてみると面白いと思う。
個人的には、ホンダのプラットフォーム戦略が今後の方向性かと思っている。
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技術解説 | クルマ
Posted at
2006/04/02 15:35:07