
初めてこのブログを見た人は、
こちらから続いています。
まあ、引っ張っておいてなんですが、この話は中学などの理科でもおそらく出てくるので、知っている人も多いことでしょう。
私は、理科の授業で、お前達は虫を食べているんだぞ!と言われたので印象に残っています(^^;
正確には、タンパク質として食すと言うよりも、色素として使用しています。
コチニール色素(カルミン酸)と言えばピンと来るでしょう。
あとは、ラック貝殻虫から抽出したラッカイン酸が、同じく赤色系の着色料として使用されます。
日本では臙脂虫と言われますが、貝殻虫の仲間でサボテンに付く虫です。
庭の木に貝殻虫が付いて、潰すと赤い血みたいな物が出ますが、簡単に言えばあの赤い色素を利用しています。
なぜ虫を使うかというと、まず天然着色料として使用できるためです。
赤色を人工的に出すには、カドミウムなどが有名ですが、食品には有害で使えませんし、赤を作るのは難しいのです。
しかし、人工着色料は敬遠されますし、なにより体にも良くないと言うことで登場するのがコチニール(臙脂虫)さんです(^^)
赤色2号は合成着色料ですが、アメリカなどでは使用禁止とされ、発ガン性があるなどと言われて受け入れられなくなり、赤キャベツ色素とコチニール色素が使われるようになりました。
(実際は赤色2号でも健康に問題が無いと報告されています。コチニールに関しては歴史もあり、最も安全な色素として知られています)
コチニールはメスしか色素を持たないため、サボテンの上にコチニールのメスを載せて、卵を産む前に(生んでしまうと半分くらいに小さくなってしまう)刷毛でかき集めて、煮て乾燥された物が輸入されてきます。
お菓子メーカーなどでは、袋に入って置かれていると思います。
写真は、白っぽく見えますが、これは虫が繭のように白い糸を出して覆うためです。
このコチニールの色素は、カルミン酸と呼ばれて、読み方によってはカーマインと読めます。そう、絵の具などにカーマインと言う赤色がありますよね。
インカ帝国の頃に発見されて以来、洋服などの着色に用いられてきて、食料品に色を付ける習慣が出来てからは、赤色の着色料として使用されてきました。
カンパリの赤色もこの虫さんの色です!
そうわかるとちょっと親しみがわきますね。
一時期、コチニールにアレルギーがあると言われ、今でも騒いでいる人がいるようですが、タンパク質によるもので、色素として使う分には影響がないことがわかっていますので安心です。
他の食品に使う着色料は、クチナシ系(黄色、青)、アントシアニン系、赤ビート系(赤色)、カロチノイド系など植物から抽出する物で、黒色だけモンゴウイカの墨袋の内容物から作られます。
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Posted at
2005/05/24 19:40:27