2005年06月12日
オイル添加剤のウソ・ホント その1
過去に何回も、添加剤について書いているが、上手く書かれた説明に潜むウソに騙されないように、効果のウソ・ホントについて考えてみたい。
思いついた時に書くので、今回はその1(^^)
○音が静かになる・・・・ウソ
正確には、摩擦が減ることによって、音が静かになると言うのは限りなくウソです。
エンジンからの音は、爆発の透過音、インジェクタの駆動音、吸気音、カムがタペットを叩く音、バルブ駆動のチェーンの音、ポンプ等の回転音や回転部の風切り音等々です。
ここで、添加剤によって、多少、摩擦が小さくなったとして、音が小さくなることはありません。と言うか、摩擦によって音が出ていたら、焼き付いています。
冷静に、オイルが関わる部分で、何の摩擦音が小さくなったか考えると、カムやバルブ駆動関係だけです。ピストンとシリンダー間で摩擦(油膜切れ)なんてしていたら大変な事です。
でも、実際に音は小さくなります。
これは、油の膜厚が増えたり、添加剤の粒子が挟まることによって、クッションとして働いて音が小さくなっているのです。
別に添加剤で無くても、堅めのオイルを使うと音が小さくなるのと同じで、エステルやモリブデン系の添加剤は音を小さくします。
さらに、テフロンは柔らかいので、クッションとして働き、有効的に音を小さくします。
オイル交換するとエンジン音が静かに感じるのも、多くのオイルにはエステルも、モリブデン系添加剤も入っているからです。
そして、モリブデン系添加剤の働きが徐々に悪くなり始めるのが3000km程度と言われていますから、他の添加剤の効果の寿命などとの関係で、次第に音が大きくなります。
ですが、有効成分が減り始めて音が大きくなったからと言って、潤滑性能に問題が出るわけではなく、これは試験を行って交換サイクルまで要件を満たすことが確認されています。
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技術解説 | クルマ
Posted at
2005/06/12 23:45:20
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