2005年07月19日
トヨタ侮り難し(セルシオとベンツについて思う)
何を今さらと言うかんじの話なんですが、セルシオは乗せてもらったことはあるけど、運転したことは無くて、何となく雑誌の評価のような車だと思っていました。
しかし、運転してみたらビックリ!
自分で買いたいかとかは別にして、想像よりもずっと良い車でした...
別に試乗レポートでなく、ショックを受けた事を書くだけなので、興味ない人は飛ばしてください(^^;
私は、今までトヨタ車を購入の候補にしたことはありませんでしたが、レクサス(ISしか買えないでしょうが)は試乗してみたいと思わせるものがありました。
セルシオは、ご存じのように89年にトヨタが高級車市場で、ベンツのSクラスなどに対抗するために投入した車で、実際に多くの高級車に影響を与えた車です。
ジャガーなどはセルシオのエンジンをコピーしたり、分解した部品を社内に展示したりしていることは有名ですが、メルセデスにも大きな影響を与えたことは間違い無いことです。
しかし、米国での大成功に対して、欧州での販売の伸び悩み、それはアウトバーンでの超高速域での走行安定性が劣るせいだとか言われましたが、これはちょっと違うように思います。
高速道路を走ってはいませんが、クラウンや最近の足回りの出来を見る限り、現行型などは200km/h以上での走安性でも、ベンツに大きく劣るなんてことは無いでしょう。
それよりも、ドイツなどはガソリンをベンツィと言い、子供の頃から遠足でベンツミュージアムに行くなど、日本人が国産メーカーに対する思い入れと比べ物にならないくらい、ベンツに思い入れもあるし、保守的な国民性というのが影響していると思います。
現行Sクラスは、友人が乗っているので乗せてもらったりしますが、アクセルやハンドルの重さなどほとんど差はありませんでした。
多くの人は、ベンツの方が重いと思うのでしょうが、ラック・アンド・ピニオンや電制スロットルになりバイ・ワイヤになってからはセルシオを研究して近づき、セルシオは逆にベンツに近づいたのでしょう。
W140、W124と呼ばれる古い世代のベンツは、誰にもわかるくらいの圧倒的な剛性感があり、それは妥協のない設計思想などから来ていましたが、拡販路線を選びコストダウンを考えるようになると、そこには新たなノウハウが必要になってきます。
この部分のノウハウを多く持っているのがトヨタで、操作系の重さ、ドアを閉めるときの音質、耐久性などなど非常に多くの項目を、数値で要件化していると言います。
セルシオに乗って感じたのは、突出したところは無いけど、非常にバランスの取れた車という印象でした。
これは、以前に良くベンツに対して使われた表現です。何が良いってわけじゃないけど、総合的に見ると一番バランスが良いと...
趣味性の高い車は、ある性能を犠牲にしても特徴を際だたせる事が重要ですが、高級車は全てのバランスを最適に取ることが重要だと思います。
この操安性と乗り心地、燃費と低速トルク、静粛性と情報伝達、軽量化と重厚感などなど多くのバランスにおいて現行Sクラスよりも良い印象を受けました。
いや~、セルシオだけなのかトヨタ全体なのかわかりませんが、新しく出てくるレクサスは侮れんかもと思ったのでした。
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Posted at
2005/07/19 22:08:13
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