2005年08月14日
サスペンションのセッティングとは
久しぶりに車ネタを(^^)
純正の足回りに納得できず、色々と手を入れている人も多いと思いますが、スプリング、ダンパー、スタビの役割と効き方を正しく理解した上で手を入れている人が少ないように思います。
良く言われる、スタビはロールを抑えるとか、ダンパーを強くすると減衰が早いため揺れの収まりが早いと言うのは、50点くらいの回答でしょう。
私も、以前は足回りに手を入れましたが、今は純正からインチアップするのも嫌でやっていません。
サスペンションは、スプリングとダンパーでコーナーリング時のロール剛性をコントロールしていて、それぞれの特性から効き具合が変わってきます。
スタビは、付いていない車もありますし...これは、400万以上の足回りを絶賛されるような車でも、スタビが無いものもあるように、調整の幅を広げる物ですが、無ければダメだとか言うものでもありません。
どの要素も、効き目を高めれば副作用も大きく出ます。
足回りに手を入れるときに、まず考えるのは自分が何に対して不満があるかです。
コーナリング初期の、ロールが始まる段階の突っ張りやロールへの繋がりはダンパーの調整が良いですし、そこからロールが深くなっていく段階ではスプリングを調整して、ロールしきってロール角が最大になる前後では、スタビの調整が効きます。
どれも、ロールしようとする動きに抵抗力を発生して、その抵抗力がタイヤ接地圧となって、クルマにリアクションを返して運動するのですが、各部へのプレロードのかかり具合とコーナーリング時の荷重(タイヤ接地圧)をイメージすると、何が踏ん張っているのか分かると思います。
コーナー初期の段階ではロール量が少なく、ロールしようとする力が立ち上がる速度が速くなりますが、この時点では、スプリングの発生する抵抗力は弱く、ダンパーが効いています。
そして、次第にロールが深くなっていく段階では、ダンパーの減衰力によってロールする速度もだんだん遅くなってきて、スプリングも圧縮されて抵抗力が大きくなってきます。
スタビは、その構造上からプレロードを与えられないため、この段階ではまだ充分な抵抗力を発生していません。
そして、ロール角が最高に達する前後になって抵抗力を発生して、スプリングでの抵抗力+スタビの抵抗力となりますので、スタビでの調整が効いてきます。
ロールしきった状態では、ダンパーの効きは当然0になっています。
続く・・・
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Posted at
2005/08/14 12:51:41
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