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イイね!
2005年02月09日

CVTとは

CVTとは 最近、採用する車も増えたCVT(Continuously Variable Transmission)であるが、最近はヴィッツクラスだけでなく、2000ccクラスまで広がり、一部では日産の3500ccのエンジンに対応出来るユニットが作られている。

何故CVT搭載車が増えているかと言うと、通常のATよりも安くて軽く作ることが出きるからである(エクストロイドCVTは除く)。
また、CVTは燃費が良いと言う思いこみがあるが、伝達装置としてみた場合の効率は悪く、燃費は悪くなるが、上手くエンジン効率のいい回転数を使っているから結果的に通常のATよりも少し燃費を稼ぐことができる。

CVTの構造は、基本的には2組のプーリーにベルトを掛けて、そのプーリーの幅を変化させることによって、連続的に変速比を変えるというもの。この発想自体は、かなり古く19世紀には特許が出ている。

しかし、自動車用として実用化されたのは、オランダのファンドーネ社が金属駒のベルトを開発したのがきっかけで、このベルトと電磁粉体ユニットによる発進クラッチを開発した富士重工が、レックスに採用したのが最初だったと思う。

現在では、この金属駒のベルトに加えて、アウディが用いているサイレントチェーン方式、愛知機械が開発した乾式ゴムベルトを用いたものがある。

金属ベルトを用いたものはどうしても特有の高周波があり、金属駒がプーリーを叩くヒーンと言う高い音が感じられ、チェーン式はそれよりも低く気にならない音で、ゴム式が一番静かであるがまだ大きなトルクには耐えられないため、軽自動車での採用しか無かったと思う。

伝達効率については、MTが一番効率が良くギア2組で伝達効率は97,8%であり4速などの直結では99%近くなる。

次いでプラネタリーギアを用いた一般的なATで、ギアの伝達損失に加えて変速用油圧を作る必要があるため、95,6%となりトルコンが滑っている状態ではそれよりもずっと伝達効率が落ちる。

一番効率が悪いのはCVTで、大きなトルクを伝える際にベルトが滑らないように、非常に高い圧油を作り、強烈な力で押しつけるためその圧油を作るための動力的損失(エンジン出力から取る)と、ベルトを挟み込む時と離れるときの摩擦も大きく、伝達効率は92,3%程度と言われる。これにトルコンが組み合わされたものは、発進時以外はロックアップするようであるがさらに効率は落ちている。

CVTも発売当時は、アクセルを踏むとエンジン回転数が先に上がって、それから加速が始まるという違和感があったが、最近はかなり制御も上手くなってきている。これは、エンジンの効率が一番いい3000rpmあたりをなるべく使おうとした結果であるが、うまく効率のいい回転数や、なるべく回転数を一定に保つように制御することによって、ATよりも燃費を稼げるようになってきた。

しかし、人間の感性に合って(エンジンからタイヤまで直結で、トルクの伝達が途切れず変速ショックが無い)、伝達損失も少ない理想のトランスミッションは何かと考えると、VW・アウディが開発したDSGが現時点では最高と思われる。セレスピードやフェラーリのF1システムでも、変速時はブリッピングを行うものの一瞬駆動力が抜けて、失速した感じを受ける。(自分がクラッチまで操作しているとわかっているので違和感は感じないけど)

最後にCVTのメンテナンスだが、変なところで交換して普通のATFなど入れられたらベルトが滑って走らなくなってしまうし、ベルトの種類、クラッチの型式によってCVTフルードが違うので、絶対に用品店などで交換せず、ディーラーで交換してもらうのがいい。

フィットで既に20万km乗っている人が雑誌に書いていたが、交換サイクルも整備書通りで問題無いと言うことなので、多くのCVT車は無交換とされているので、余程のことが無い限り補給や交換はしない方が良いと思う。

スカイラインGT-8で採用している、エクストロイドCVは日本精工の1技術者が、長い年月を掛けて開発に成功して、ジャトコトランスファーにてユニットとして完成させたことは、色々と紹介されているが、そのCVTフルードはトラクションフルードと呼ばれ、圧力が掛かるとフルードがくさび状に絡み合って、滑らずに伝達すると言う特殊なものを用いている。

この話に関しては、フルードの開発を行った出光のHPが詳しいので、興味のある方はご覧下さい。
http://www.idemitsu.co.jp/lube/cvt/cvtbody.html
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Posted at 2005/02/09 19:17:11

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この記事へのコメント

2005年3月10日 23:58
耐久性というのも走り方次第みたいで、私はシビックの1.7Xに乗っていたころ、支笏湖までの道を6000回転あたりを使って休日走っていたのですが、10000kmぐらいで、踏んでも加速せず突然ドンッと加速・・ディーラーにてオイル洗浄を繰り返していただき状況が改善しました。その経験からすると案外金属粉は多く、メインテナンスが重要かもしれません。エネルギー伝達効率からすると、ロスが大きいんですね。
参考になります。
エクストロイドCVTは重量が軽ければドイツのメーカーもこぞって採用したかもしれないですね。開発の苦労はTVで以前見ました。
BMWのSMGでしたっけ、あれも一瞬抜ける感じなのでしょうか。
コメントへの返答
2005年3月11日 10:38
やはり機械類なので、使用状況によって持ちは変わってしまうのはしょうがないですね。CVTは多くの人が思っているよりも伝達効率でみると良くないです。

エクストロイドCVTは一度運転してみると、滑るように加速するし消えてしまうには勿体ない技術だと思います。
SMGも早いとは言え、一瞬トルクは途切れるので現状ではDSGが理想の変速機かもしれません。
2005年5月31日 1:37
いまさらながらですが、目録からこの記事を見つけてコメントしています。
前車はY34グロリアのエクストロイドCVTでした。

V35スカイラインGT-8との違いは、操作系とオイルクーラーの有り無しです。Y34には有りませんでしたので、筑波サーキットを走りまわったら、壊れました(笑
ミッション部はオイルに完全に漬かっているので、偏りではなく、粘性が温度によって失われたようです。ミッションごとクレーム対応で交換してもらいましたが、こういった問題が有ることは日産でも認識していたようです。


重いのは、オイルだけで11Lもあったり、油圧系の装置がいろいろ付いていたりとかいろいろありますが、最大の利点はなめらかな加速よりもマニュアルモードによる積極的なエンジンブレーキが使えることです。山道を下るときも適切なギアを選べますし、停車するときもエンジンブレーキを使いながら、3→2→1→ブレーキ停車というMT車のような制御が出来て、かつ、スムーズなのです。ぎくしゃくすると言うことはほとんど有りません。

御存じの通り現車は、フーガで普通の5速ATですが、3→2→1→ブレーキ停車はできません。1速のときに力が出すぎてしまうのと1速へのスムーズなギアチェンジが望めないからです。2速と1速にエンジンブレーキのかかり具合いにギャップが有りすぎるのは、通常のATの特長なのかも知れませんが。
ギアが変るのももの凄く遅いです。とはいっても通常のATのマニュアルモードとしては、DSGの次位に速いのですが。

エクストロイドCVTの早期復活を望むひとりでも有ります。
コメントへの返答
2005年5月31日 9:11
こんにちは。
ブログにもなるようなコメントありがとうございます(^^)

エクストロイドCVTは、スカイラインGT-8で初めて乗ったのですが、滑らかな加速に感動して、マニュアルで遊ぶ余裕もありませんでした(笑)
しかし、Y34からY50と言うのは、日産の狙い通りってやつですね。

高い加工精度も要求されるので、大量生産できないみたいですし、海外で発売すると故障対応が難しいので、国内で細々と売っているみたいですが、無くしてしまうには惜しいですね。フーガでも1グレードに絞って搭載すれば良かったのに...

CVTオイルは原則無交換ですが、GT-8で交換した人の話だと、61500円かかると言うことで、やはり数が出ないと値段が下がってこないようです。

エクストロイドCVTではフルードの温度を監視して、変速をロックする保護機能も付いていたと思いますが、Y34でサーキットを走るなんていう例外までは対策しなかったんでしょうね。。。全部にクーラーを付けるより、壊れた物を変えた方が安いって(笑)

通常停止時のエンジンブレーキは、MTでも3速までしか落とさないので、ATでも2速まで落とせれば十分かな。
変速機に求めるものは、スムーズな繋がりと直結感なので、雑誌では絶賛されているDSGに乗ってみたいのですが、まだ試したことが無いので、ゴルフのGTIにでも試乗してみたいと思っています。
2005年5月31日 11:47
たてつづけに・・(笑

Y34もY50も重量級なので、下り坂だとATの2速のエンジンブレーキだと結局ブレーキを使うことになるんですよね。CVTの2速だとそんな心配も要らないので。

もう一台のZ11はCVTなのですが、1速(2速だったかな?)に入れておくと箱根スカイラインの下り坂なんかでもノーブレーキで下れるので楽です。
え~~、どこかにしわ寄せの来そうな運転ですが(笑

今のY50は、2→1って落とすときに、いつ落ちるのかがまったく予測不能なのが、大嫌いです(笑
まったく落ちないときもあれば、突然落ちるときもあって、時々怖い思いをします。速度と回転数で調整しているはずなのですが。
まぁ、自分が未熟と言うことで、なれるしかないなぁ(笑
コメントへの返答
2005年5月31日 19:45
こんばんは。CVT車は所有したことが無いからわからないのですが、最近は小型車はCVTと言うくらい普及してきましたね。

またAT限定免許が出来たあたりから、冗談じゃなくエンジンブレーキが分からない女の子も多く存在するようになって、メーカーもブレーキの容量を上げているようです。

私は、ATを壊すと高くつくので、長い下りにおいて通常3速、多少急の坂で2速までマニュアルで落としたとして、あとはブレーキを使用してパッドを減らしたほうが車には優しいのかなと思ったりします(笑)

まあ、フーガもそうですが最新のATはブリッピングもするので、そんなに内部のクラッチが減ることは無いでしょうが、頻繁にマニュアルシフトを使う運転をするんですね。

20km/h以下位で、かなり急な坂ならば1速に落しますが、それだけ頻繁にエンブレのためのシフトダウンは、言われるようにどこかに皺寄せがきそう怖いかなぁ

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