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2005年03月01日 イイね!

車の剛性とは

車の剛性とはよく、新車が発売されるたびに、曲げ剛性が50%アップしたとか説明されるが、そもそも剛性って何だろう?

剛体、剛性と言う言葉はあるが、良く使われる剛性感と言う言葉は無い。
イメージとしては固くて、捻れずガッチリしていると言う感じで使っているのだろうとわかるが、剛性は物体の捻れなどに対して破壊に耐える能力なので、正確には剛体感と言った方が良いのではないだろうか...

まあ、言葉は置いておいて、耳に馴染んだ剛性で話をするが、車の剛性には静的(スタティック)なものと動的(ダイナミック)な物があり、必ずしもこの2つはイコールではない。

静的な剛性はボディを機械で徐々に力を掛けて捻れを測定すればわかるが、車のボディは走行中に路面からの鋭い突き上げや、ブレーキなど色々な力が加わるため、ゆっくり捻ったら大きな力に耐えるものでも、どこか一箇所をに強い力を掛けたら捻れたり、一部に振動が残ったりすることがある。

このため、強い衝撃が入力された際には、上手く力を分散させるような構造でないと、動的な剛性を高める事が出来ない。

車にとっては、動的な剛性が強くないとサスペンションを正確に動かすことが出来ないため、剛性は大切だが、あまりに強固にするとその中で弱いところに応力が集中して亀裂が入ったり、入力、出力のクッションがサスペンションと一部のブッシュだけになるため、挙動がシビアになる。

動的剛性を最初に真面目に考えたのはベンツであり、日本ではそれに遅れること10年くらい、初代ロードスターの開発を行ったマツダの技術者だったと思う。ベンツというと、誰もが巌のようなガッチリとしたボディを思い浮かべるが、今となっては数値上はベンツを超えている国産車もきっとあると思う。

しかし、乗った感じは多くの人がベンツの方がしっかりしていると感じる。ここが、剛性感と言う言葉が使われる所以なのだろう。それは、ドアの取り付け、窓枠とパッキンが当たった時の音、シートとボディの結合、内装の立て付け、耳からの軋み音などにより、人間の感じる剛性感は変わってくるからだろう。

人間の感覚は機械の検出よりも鋭い所がある一方で、要素によって簡単に騙されたりもする。なので、剛性感の高い車はわかるが、本当に剛性が高いか一般の人が乗った感じで判断するのは難しい。

日産フーガの発表で、剛性はBMWの5シリーズを超えて、ポルシェ並と説明を行っていたが、誰が乗ってもBMWの方が剛性感を感じるだろう。

ボディの簡単な判断方法は、歩道などに斜めに乗り上げて捻れ感、異音がしないか、キャッツアイを走りながら踏んだときのショックの伝わり方などからある程度の感じは判断できる。

サスペンションの取り付け剛性は、取り付け部の補強などを覗き込むのが分かり易い。ハードブレーキングから荷重を残してハンドルを切ってみたりした感覚では、どこの剛性が悪いかまでは判断は難しい。

車のホイールベースは、サスペンションの構造もあり、フルブレーキを掛けたり、フル加速をするとミリ単位でなくセンチ単位で変化するので(許容していると言う方が正しいが、最大2センチ程度だろうか)、しっかり固定するところは固定して、動くべき所はしなやかに動かすのが大切になってくる。

レガシィはと言えば、日本車としてはかなりボディ剛性は高いところにあると感じる。車重とタイヤサイズの関係でショックをいなしきれていないが、ボディの固さが伝わってくる。ドアを閉めたときの「ドスン」と言う音は、パッキンの材質や当たりでチューニング出来るのでここで判断する事は出来ないと思う。

W202はレガシィよりも剛性は低いはずだが、乗っていて剛性の低さを感じることはない。
これは、強い入力を受け止めずに上手く分散させる構造のボディになっているのと、シートレールが強固でシートとボディの一体感や、内装の組付けなどがしっかりしているため、乗り手に上手く剛性感を感じさせるのだと思う。

どちらにせよ、車体の剛性は十分なレベルまで上がってきたので、今後はサスペンションとボディを総合的に考えてた設計になって行くのではないだろうか。
Posted at 2005/03/01 12:04:51 | コメント(0) | トラックバック(0) | 技術解説 | クルマ
2005年02月28日 イイね!

塩カル(融雪剤)とは

塩カル(融雪剤)とは高速道路などで降雪があると、作業車が走り塩カルを撒くのを見たことがある人も多いことでしょう。

また、寒冷地では坂道などにタイマーで自動的に塩カルを撒く機械も設置されていますし、10kg袋などが安くホームセンターで売られているので、各家庭でも購入して自宅前に撒くため、道路が乾燥すると塩で真っ白になり、風によってその塩が舞うくらいになります。

当然、車などに良いわけもなく、錆の原因になったり、電力設備にも風などで飛んだものが付着して、海岸近くと同じように絶縁低下を招く塩害が発生することもあります。

一般的には塩カルと呼ばれていますが、塩化カルシウムの略であり、融解熱で雪を溶かすタイプです。他には炭など熱を吸収して溶かすタイプなどがあります。

融雪剤市場全体で見ると、食塩である塩化ナトリウムが8割弱近く、残りの2割強近くを塩化カルシウムで占めています。そして、この塩化カルシウムの過半数が道路に撒かれているとの報告になっています。

最近は塩害が問題とされ、窒素系、酢酸系、尿素系なども出てきていますが、まだ全体の1%程度しか使われていないのが実状です。
やはり、塩を使った物が費用も安く、効果も高いため圧倒的に多く使われています。

塩カルは、スパイクタイヤの使用が禁止されて頃から急速に需要が増え、毎年3万トン近く使用量が伸びています。考えてみると、融雪剤市場が毎年61万トンを超えていて、それに近い塩が冬の間に撒かれているわけだから大変な事でしょう。

海と同じ3%の食塩水にしたならば、東京ドーム公式HPにある容積をもとにして東京ドーム約16杯分の海水を撒いたことになりますが、こう考えると大したこと無いかな?(^^;

たまにスキーに行く人は、帰ったら洗車すれば良いですが、降雪地帯に住んでいる人はいちいち融雪剤を気にしていたら車に乗ることが出来なくなります。
なので、暖かくなるまでほったらかし、下回りもその間は塩だらけと言うのが実状でしょう。

私の車も、ボディは高圧洗浄機で洗ったりしますが、それでも乾いてみると写真のようにラジエターは白く塩の結晶が出ているし、エンジンにもびっしりと付着しています。さらにひどいのは下回りで、デフオイルの交換のためシャワーをかけてから下に潜ってみたが真っ白に塩が付いていました。

このように降雪地帯の車はかなり過酷な条件ですが、最近の車は防錆技術が上がり、こうした条件で10年間使用しても錆びて穴が空くなんて事は無くなったのは凄い事だと思います。

一方で、某メーカーの軽自動車は、雪道を走ると融雪剤により3年程度でハブが錆びてダメになると言う報告がなされているにもかかわらず、この某メーカーは雪道走行は考慮していない(国産車で国内販売しているにも関わらずこの言い訳)と言ってリコールしていないもようですが、こんなメーカーの車は乗りたく無いですね。
Posted at 2005/02/28 16:28:30 | コメント(1) | トラックバック(0) | 技術解説 | クルマ
2005年02月24日 イイね!

人間工学と工業デザインとは

人間工学と工業デザインとは人間工学:人間と人間の取り扱う機械とを一つの系(人間-機械系)として考え、その関係を医学・心理学・物理学・工学の各方から研究して、人間の生理的・心理的または動作・行動の特性に適合した機械やシステムを設計することを目的とする学問。(広辞苑)と定義されています。

車で考えると、「カーナビや計器は視線をなるべく移動しない位置に設置する」、「夜間照明はなるべく刺激が少なく目の疲れない物にする」、「各種スイッチ類は自然に手が届く範囲にあり操作ミスが起きにくい物にする」と言ったものから、「長時間座っても疲れないシート」、「疲れない視界や操縦性」と言ったものまで全ての構成要素には理論があって構築されていることになります。

一方で、工業デザインとは、
一般に大量生産方式による製品の意匠、設計をさし、手工芸製品とは区別される。1930年代から米国を中信に発展した。外観を飾り消費者の購買意欲を刺激することだけでなく、材料、構造、機能、生産プロセス、さらに経済性、販売方法などを考慮して組織的に造形計画するもの。(マイペディア)と定義されています。

「工学」と「デザイン」なので目指しているものが違いますが、工業デザインは人間工学よりも見栄えの良い物をなるべく安く、機能的に作ろうと言うニュアンスに取れます。人間工学的に設計するには医者や工学者が必要ですが、工業デザインとして優れている物は天才デザイナーが1人いれば達成出来るのでしょうか?

車と言う製品は、格好が悪くては売れない製品ですが、使い方を間違えれば凶器にもなると言う性格から、もっと人間工学を追究すべき商品でないだろうかと最近発売される車に試乗して思いました。

もしかして、人間工学を突き詰めるととんでもなく格好悪い車になってしまうのか、そこには独特の機能美が出るのかわかりませんが...
でも、人間工学が先にあり工業デザインがこなければならない製品でしょう。現在、社員として車の開発チームの中に、医者、心理学者のセクションがあるのはベンツとボルボくらいだと言われていますが、日本のメーカーも医者や心理学者を社員として採用して、設計段階から意見を採り入れてみると何か変わるのかもしれません。

しかし、今はデザイントレンドがあり、どのメーカーも有名なデザイナーを責任者に迎えたりして、先にデザインありきのような車が増えているように見えます。

今所有している、レガシィとCクラスですが、何がと具体的に指摘出来ないが長距離を走ると疲れが違います。

レガシィのシートは多くの人が腰が痛くなると言いますが、私は腰が痛くならないにしても、何か途中で体勢を変えないと落ち着かない感じはします。一見して座った感じでは、レガシィのシートの方が高そうに見えますし、実際に腰を下ろしたときの感じは良いのに長時間座っていると何故か落ち着かない...

レカロに変えると解消されると言う報告も多いので、やはり医学的にポイントが押さえられていないのでしょう。インプレッサS203に標準装備されるレカロシートは1脚55万円で、素晴らしいと書かれていますが、レガシィもプレミアム路線を目指していくなら、10万や20万高くてもシートなんて変える必要は無いと言われる物を開発した方がユーザーは歓迎するのではないでしょうか。

メーター照明なども各社いろいろな意見があって面白ものです。VWのブルー系からアウディの赤など母体は一緒でも、視認性優先とか目の疲労度優先とか説明しますが、デザイン的のインパクトが先にあるような気がします。

飛行機を作るサーブは目の疲れの少ないのと言う理由から淡いグリーンのメーター照明で、スピードメーター以外の照明を落とせる機能が付いますが、このサーブのメーターが医学的に言って色などを含めて一番疲労度の少ないものと思います。(異常があればワーニングが出て知らせる)

試乗などしていていると、シートやメーターなどは実はそれほど気にならないのですが、ブレーキ、操縦性の他にAピラーの位置・角度とフロントウィンドウと頭の位置の関係の方がすごく気になります(笑)

カーブの時の視界や空や太陽の入り方などが適切でないと神経的に疲れてしまいます。今のセダンで流行のデザインは、パサートやTTを源流にする、フロントウィンドウを寝せてなだらかな円弧を描くようにルーフをリヤに描くもので、一番高い点が後部座席の前にくるため、全高のわりに後部座席の上部の空間が狭いし、後部座席も後傾が強く後頭部に日光が当たるものも少なくありません。

実用車を購入するにあたっては、操縦性の他にもそんなことも考えながら試乗をしているのですが悩み過ぎなのでしょうか(笑)
Posted at 2005/02/24 11:55:45 | コメント(0) | トラックバック(0) | 技術解説 | クルマ
2005年02月18日 イイね!

アーシングとは

アーシングとは一応と言うか電気技術者をやっていて、専門家として飯を食べている身としては、車用の数々のオカルトグッズも検証してみたくなるわけです(^^;

多くの物は、理屈を聞いた段階で効果が無いことが説明出きるけど、世の中には効果があると報告している人も沢山いらっしゃる....

まあ、趣味の物だし害が無ければ投資するのはかまわないと思うんですが、勿体ないなぁと思うわけです。美味しい物を食べるか、もっと単純にドレスアップした方が分かり易くて良いのにと・・・

オイル添加剤とコンデンサの害については以前に書いた通りなんですが、最近はちょっと下火になった感じもあるアーシング...これも理屈を考えると効果があるわけが無いものです。

確かに古い車や欧州車では、アースのポイントが少なく、そこから多くの線を引き回したりしているので、経年による接触不良で動作がおかしくなる故障も結構ありますから、こうした場合は新たにアース線を引いてやることによって点火が安定したり、ライトが明るくなることはあります。

しかし現在の国産車で、回転数が上がるとかトルクが出るとか言う話は、エンジン制御やエンジンのスロットル周りの構造が理解されていれば有り得ないことであるとすぐにわかることです。
もし、変速など変わったとしたら、作業の際にバッテリを外したことによって、学習された数値がリセットされた事による影響でしょうし、そんな事で性能が上がる車があったら設計者の設計ミスです。

色々と書こうと思ったんですが、コンデンサチューンのところで書いたこととダブるし、
http://www.asahi-net.or.jp/~VS6N-MRYM/jikkenn/earth/earth.html

↑ここに実験とまさにその通りの理論的な説明があるので興味のある人は読んでみて下さい。

こう考えると、現在の車はヴィッツやマーチクラスまで、10年前ではレースカーで使われたような、等長のマフラーが付いていますし、ECU制御のダイレクトイグニッションになっていますし、吸気系だってヘルムホルツ共鳴を計算して、それに合わせたバルブタイミングの制御もやっていているし、カム周りやピストンのコーティングまでメーカーが研究してやっているので、怪しげなお手軽系のアフターパーツ屋の入る余地は残っていないと言っても良いでしょう。

カー用品店でも、10年前にはマフラーやダンパー、その他の利益率の良いチューニングパーツがいっぱいでしたが、ミニバンに人気が移り、車も高度化してくると、そうしたマフラーなども売り場から姿を減らして、代わりに怪しげなパワーアップグッズや、ドレスアップ商品に市場シフトしたみたいですね。
Posted at 2005/02/18 19:55:16 | コメント(0) | トラックバック(0) | 技術解説 | クルマ
2005年02月17日 イイね!

タイヤのマークとは

タイヤのマークとは新しいタイヤにはマークがつけられれていますが知っていますか?

普通は、黄色い点と赤い点があります。写真はレガシィに新車装着されているポテンザです。

この点はタイヤの製造方法と関係しているんですが、簡単に書くと、タイヤは大きなローラーに内張りとしてブチル系のゴムを貼り、この上にカーカスと呼ばれるレーヨン等の布を張っていきます。

バイアスタイヤとラジアルタイヤでトレッド面の作り方が異なるんですが、バイアスタイヤの場合このカーカスを貼るのに、重なる部分が出来てしまいタイヤに重いところ(あるいわ硬いところ)が出来てしまいます。

ラジアルタイヤの場合でもカーカスの巻き数は少ないんですが、ベルトと呼ばれる銅線とかケブラ-からなるものを巻いていくので、この重なりで同じく重いところ(硬いところ)が出来てしまいます。

昔、職人さんがタイヤを作っていた時はベテランの人はカーカスの重なりを上手く分散させてばらつきの少ないものを作りました。

こうして一番軽い点にはご存知のように黄色いマーク(軽点マークまたはユニフォミティマーク)、そして重い点(タイヤの縦振れ1次成分の最大点)に赤いマークがつけてあります

ですから、一般的にタイヤ交換をする際には、黄色い軽点マークをホイールで一番重いと思われるエアバルブと合わせて組むのが一般的です。

では、写真のレガシィを見てみると赤いマークが、何やらホイールの青い点と合わせて組んであります。

古くなると消えてしまいますが、新車にライン装着されるホイールにはこうした白または青の点があります。これは、位相合わせマークと言われて、アウター側リムフランジとインナー側リムフランジの縦ぶれの平均振れの1次成分の最小点を表しています。

ですから、この点がある場合は、タイヤの縦振れ1次成分の最大点とホイールの1次振れの最小点を合わせて組むのが一番バランスウェイトが少なくなると考えられます。

使用していいるうちにこうしたマークは消えてしまうので、こだわりのある人は次のタイヤ交換時に指示出来るように自分で付けなおしたりします。

なお、タイヤにある白い点は検査済みの印です。
Posted at 2005/02/17 22:41:47 | コメント(0) | トラックバック(0) | 技術解説 | クルマ

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年齢と共に、車に求めるものも速さから快適性に変わってきたような気がします。 冬は、おいしいお酒を求めて、スキーなどに飛び回っていますがアウトバックでなく、...
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