
今では、販売台数に対するAT比率は9割を超え、ポルシェやフェラーリーでさえ、8割以上が2ペダルと言うAT大国となった日本...
しかし、30年前というと、ここでは生まれていない人も多いのでしょうが、ATが出始めた頃で、機械式3速(内1速がオーバードライブ)のATが一般的でした。
ホンダではプラネタリーギアを用いた変速機構の特許を回避するために、2軸ギアを用いたホンダマチックと言う、★マークのついた無断変速機を搭載したシビックなどを発売したころだったと思います。
私が免許を取った頃でも、ATと言うと女性とか、運転が下手な人が買うものと言う印象があったように思いますが、何よりも、燃費や加速性能で、まだMTと差があったのも大きな要因で、営業車などは間違いなくMTでした。
AT限定免許が出来たあとでも、就職するとMTの社有車に乗るために免許を取らされたものです。
ATの性能が向上したきっかけは、二十数年前に出始めたロックアップ機構です。スバルでは、レオーネでターボが搭載された時に初めて、遠心ロックアップ機構付きのATが採用されたと記憶しています。
ロックアップ機構はトルクコンバーターの滑りを直結して、燃費を稼ぐ機構で、初期には遠心クラッチのように、遠心力を利用して3000rpm以上でしかロックアップ出来ませんでしたが、燃費が向上し始めたのと、渋滞の多い日本ではATが楽と言うことで次第に普及に加速がつき始めました。
かの徳大寺氏は、最初の「間違いだらけの車選び」の頃から、雪道でのATの優位性や、両手をハンドルに置くことの重要性から、ATが優れていると書かれていましたが、ATの普及にともなって、次第にネガティブな印象を持つ人が少なくなり、逆にMTに乗っている人の方が物好きと思われるようになってきたように思います。
次の段階では、ATに日本お得意の電子制御が取り入れられて、ロックアップ機構にトーションダンパー機構などを用いて、プログラムにより回転数やアクセルの踏み方によってロックアップをコントロールできるようになりました。
ATの電子制御化は多くの恩恵をもたらしましたが、一番はバルブボディなどの大幅な部品点数の削減で、信頼度も一気に上がりました。
また、シフトショックの低減もその一つで、従来はアクセルペダルから伸びたワイヤで、アクセル踏み込み量に応じたアキューム背圧をコントロールして、変速ショックを緩和していたので調整がシビアでしたが、クラッチのオン・オフをソレノイドバルブで直接制御して、変速ショックを精密に制御出来るようになりました。
それに、変速レバーがただのスイッチになったことから、スポーツシフトやステアマチックと言うような、積極的にマニュアルシフトが行える機構が盛り込まれたことと、ポルシェでもティプトロニックと呼ばれるマニュアル操作を可能としたATを発売して、ATでもスポーティな印象を作ることに成功したことも、MTユーザーをATに引き込むきっかけになったと思います。
こうして、ATユーザーが増え、限定免許も出来たのはいいのですが、MTファンとしてはMT搭載車が次第に減り、MTにこだわると車の選択の幅が無くなってきたのが一番悲しいことです。
以前は、ATは10万円高の設定が多かったですが、今後MTはどうなっていくのでしょう??
ハイブリッド車や電気自動車になってしまうと、MTという物自体が無くなってしまうのか、あと20年もすれば答えが出ているのかもしれませんね。
Posted at 2005/03/29 14:15:53 | |
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