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2005年03月15日 イイね!

レガシィのハンドル戻りの悪い謎

レガシィのハンドル戻りの悪い謎最少回転半径は、外側前輪の通る円となるが、内側前輪は前輪の巾(トレッド)の分小さい円を描かなければならないため、より大きくタイヤを切らなければならない。このように、回転半径に応じて左右のタイヤは違う角度に切れるようにしないとスムーズに曲がることが出来ない。

そのため、アッカーマンジャントステアリングと言う、リンクを平行四辺形出なく台形に組む事によって、上記の問題を解決している。この台形のリンクだが、ハンドルを一杯に切った状態では、ラック、タイロッドの角度が片方は伸びきるような形になり、台形が三角形みたいになる。こうした状態ではセルフ・アライニング・トルクによって自然にハンドルが戻りにくくなる。

レガシィでは水平対向エンジンで横方向の余裕が少ない中で、太いタイヤを履かせるために、タイヤハウスも大きくしなければならないことから、このリンク機構に余裕を持たせた設計は困難で、一杯に切ったときには三角形近い形になっている。なので、ハンドルの戻りが悪いのは最少回転半径を小さくしたこととのトレードオフなので仕様だと思いましょう。
いや、スバルさんがギリギリまでハンドルが回るようにしてくれたから、最少回転半径が30cm小さくなって車庫入れが楽になった!と思いましょう。

ベンツでは、最小回転半径を小さくするために(W202で4.9m)ステアリング系はちょっと凝っていて、限界まで切り込むとそこからタイヤを寝かせて、内側の接地面を使い最少回転半径を小さくしようとするので、外で見ていると壊れている?と驚くくらいタイヤが横を向きます。
Posted at 2005/03/15 18:23:50 | コメント(5) | トラックバック(0) | 技術解説 | クルマ
2005年03月15日 イイね!

ステアリングとは

ステアリングとはステアリングは、車両の方向を変更するための操舵装置で、ハンドルを回してタイヤホイールの向きを変える系を言いますが、ここにみえる方で一度でもステアリングに関して検索したことのある人なら、そんな検索結果は求めてな~い!と言う人が多いのでは無いだろうか?...単純そうで実は奥が深そうなのがステアリングなのです。

ブログは、なるべく内容が伝わればいいなぁと思い書いていますが、絵も無く、短い文書ではどうしてても困難です。そして、足回りや電気系をいじってみたい人が非常に多いようなので、参考資料を紹介しておきます。

足回り関係でいいと思う資料は、昨年に15年ぶりに改定された、山海堂の「自動車のサスペンション」カヤバ工業株式会社編 です。(ISBN4-381-08839-5 )
この山海堂からは、世界中の自動車に携わる技術者のほとんどが持っていると言われる、「ボッシュ自動車ハンドブック」や、ステアリング装置などは「シャシ構造1」などが出ており、都市の専門書のある本屋にはありますので、足回り、電装系など触りたいと思っている人は是非買ってみて下さい。

そして自分でしっかり読んでからショップに行くと、いかにショップのメカニックが理論を理解しないでお客さんに商品を勧めたり、バネやダンパーを選択いるか見えるようになりますので、ちゃんと理論的な話の通じるプロを見つけてから考えましょう!

そうそう、今回はステアリングの話なんですが、戦車でも操舵装置をステアリングと呼ぶそうです(笑)
自動車では初期においては、レバー式やバー式のハンドルなどありましたが、自動車用空気タイヤがミシュランによって作られた2年後の、1897年には現在と同じようなステアリングホイールが登場しています。

私が免許を取った頃は、パワステの付いた車もまだ少なく、最初に乗っていたスバルレオーネ1800GTSは、パワステ、クーラーさえ付いていないのに、何故か出始めたBSのスポーツラジアルタイヤを履いており、車庫入れの度にそのハンドル操作の重さに汗だくになったものでした。

この当時のカタログには、ラック・アンド・ピニオンのステアリング採用によるダイレクトな操作感などと書かれていました。

ラック・ピニオン型の他には、ウォーム・セクタ型、ウォーム・セクタ・ローラ型、ボール・ナット(リサーキュレイティング・ボール)型があり、古い車ではウォーム・セクタ(・ローラ)型が主流でした。

現在の大部分の車で採用されるラック・アンド・ピニオン式のステアリング機構は、キックバックが強いと言う欠点がありますが、シンプルでコンパクトなことから、パワステ機構の登場と相まって一気に広まりました。

この圧油でステアリング操作をアシストする、パワーステアリングが普及すると、操作する力をいくらでも軽くすることが可能になり、路面からの情報が伝わらないと言う弊害が出始めました。

レガシィは全般的に軽いと言われますが、回転数感応型と速度感応型の2種類の制御を使い分けているようです。

ステアリングからの情報は、アシストの強弱よりも、ステアリング剛性の高さが重要になってくると思います。操舵輪を駆動するFFや4WDでは分かりにくいですが、ステアリング剛性の高いFR車を運転すると、路面の状態やタイヤの応力の立ち上がりが手のひらで分かるため、コーナーでの限界も分かり易くなります。逆にこの情報が無いと怖くて運転出来ない車となります。

しかし、最初からステアリング剛性が低かったり、ミニバンや小型の電動パワステ車などに乗っている人にとっては、そうした情報は初めから無いものと思っているのか、不満に感じていないようです。砂の浮いたコーナーなど、ハンドルからの情報が無いと、怖くてスピードを上げられませんが、こうした人たちは平気で飛び込みますし、ゲームのようにハンドルにそんな役割は求めていないのでしょう。

油圧パワステと電動パワステの違いをラック・アンド・ピニオンのステアリング機構で考えると、
油圧式パワステは、エンジン出力で油圧ポンプを回して、ラックバーの一部を油圧シリンダーにしておいて、ステアリング操作によりバルブを開閉して油圧シリンダに圧油を送ってアシストする。
このバルブのオイルの穴、カム面の精度など1ミクロンでステアリングフィールが変わると言われて、高級車になると当然精度の高い部品を使うためここだけでも何倍もの値段になる。

電動では、ラックアシスト、ピニオンアシスト、コラムアシストとモータを入れる箇所によって3種類の機構があるが、クラウンなどではモータをラックバー外周の同軸上に中空モーターとして配置して、出力軸をボールネジでダイレクトにアシストする物で、剛性が高いとされる。そして、ピニオンアシストは小型車、コラムアシストは軽自動車と使い分けられている。

最近トヨタの最新電動パワステ車に試乗しましたが、路面の荒れた街中の道では、アシストの立ち上がりの不自然さと、外力が手伝わる際の違和感など気になりました。それでも、高速道路やワインディングにいくと気にならないレベルなのでしょう。

まだ出始めなので、制御プログラムの改良によってより違和感の無い物が現れるでしょうし、電動パワステは自らハンドルを切る事が可能なので、プリウスの車庫入補助の他にも、緊急時のカウンター操作やレーンキープなどが行いやすくなるので今後はますます採用する車が増えるのでしょう。
Posted at 2005/03/15 18:09:41 | コメント(3) | トラックバック(0) | 技術解説 | クルマ

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