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2005年03月23日 イイね!

バッテリーとは

バッテリーとは最近の車では、バッテリーが上がるとお手上げで、安全性のために古い車のように、押しがけなどの技も通じなくなっています。

発電がオルタネーター(交流(他励)発電機)になってからは、充電電流を制御出来るようになったので、純正で付いているオーディオやカーナビは、使用時の電流を計測してオルタネータの界磁電流を制御していますし、バッテリーもそれらを考慮した大きな物が付いていますが、アイドリング回転数では充電が間に合わない事も多く、後から電装品を付けている場合、充電不足に陥ることも多いようです。

一部高級車では、走行に関する部分のバッテリーと、電装品用のバッテリーの2つを積んで、走行不能になることを防いでいますが、多くの車ではそこまでの対策は行われていません。

そうなってくると、まだダイナモ(直流(自励)発電機)を用いて、バッテリーの品質も悪かった当時のように充電をしてやる必要性が出てきます。

バッテリーもホームセンターブランドの安い物から、ボッシュのシルバーやオデッセイのように高い物が出ていますが、鉛蓄電池と呼ばれる物が使われます。やはり安価で大電流を安定して取り出すには鉛蓄電池が優れていますから、ハイブリット車等を除いて、一般的にはまだまだ今と同じバッテリーが使われることでしょう。

鉛蓄電池は、1800年にボルタによって最初の電池が発明されてから改良が進み、車が発明されたのとほぼ同時期の、1881年に基本構造が確立されたと言われています。要するに、高度な製品でなく技術的には確立されていて、電気的性能は高額品でも、韓国製の安い物でもそれほど変わる物ではありません。

普通の方なら、ホームセンターやバスケスなどネットで売られている物を、4,5年で交換するのが一番良いのではないでしょうか。
いつも電解液の量に気を付けているだけでもバッテリーは長持ちするので、過去にはレガシィが9年、ベンツが8年で初めてバッテリー交換を行いましたが、他の車では交換しないまま乗り換えました。

一部で誤解があるようですが、オデッセイやオプティマのようなドライバッテリーと呼ばれる物も、グラスマットにバッテリー液を染みこませて、完全密閉式にした鉛蓄電池で、液漏れはしませんが本当の乾式バッテリーではありません。

また、カルシウム(電極)バッテリーは、電極にカルシウム合金を混ぜたもので、化学反応は中学か高校の頃に化学で習った鉛蓄電池です。

ですからバッテリーを長持ちさせるには、鉛蓄電池の特性を知った上で使用しないといけません。

デジカメや携帯で使用する、ニッケル水素やリチウムイオン充電電池は、頻繁に充電を行ったり、充電状態で保存をするのは良くないのですが、バッテリーは常に充電状態で保存しなければなりません。

バッテリーが寿命となる原因は、過放電、放電状態で放置したことによるサルフェーションの発生がほとんどで、あとは過充電による電極剥離、電解液の減少を放置したことによる電極の破損です。

サルフェーションとは、鉛蓄電池の充放電の化学反応により、放電すると硫酸鉛が析出して充電すると電解液中に溶解するのですが、生成した時は柔らかいものですが充放電を繰り返したり、放電状態で放置したことによって、硫酸鉛の固い結晶に成長したものです。

硫酸鉛は固く結晶として析出すると、溶解度が低いため充電で戻らなくなり、また硫酸鉛は電気をほとんど通さないため電極の面積が減って容量減に繋がります。

ですから、バッテリーは、
・放電後は速やかに充電する。(これに尽きます)
・過放電はさせない。
・過充電もしない。
ことが大切です。

普段の点検で気を配るポイントは、
・電解液が減っていたら、蒸留水を足すこと。(セル毎に蓋があるタイプ)
・比重計を持っていたなら、定期的にチェックして充電を行う。
・メンテナンスフリーの場合、ライトの明るさやセルの回り具合に気を配り、電圧が下がっていると感じたら充電する。
ことくらいでしょうか。

今は、ボッシュから非常に良い充電器が出ていますが、7万円近くとそう簡単に手が出るものではありません。
また、充電時はバッテリー端子を外しておかないと、カーナビやECUを壊すことがあるので、端子を外して行うのが基本です。

充電器をお持ちの方も、ホームセンターなどで売られている物が多いと思いますが、完全密閉式のバッテリーなら1~2Aで、普通のタイプでも容量の20分の1位の電流でゆっくりと充電を行うのがバッテリーには良いです。充電の終わりの判断は比重で見るとセルによってばらつきがあるので、泡の発生で見た方が簡単です。

密閉式だとよく見えませんが、定電流で充電をしていると次第に電圧が上がってくるので、最終電圧は、密閉式で13.8V程度、普通のタイプでも14.4V程度に抑えないと、激しく電気分解が起こり電極の剥離に繋がりますので、電圧を監視します。

最終電圧を管理できない場合は、定電流式よりも定電圧式の充電器を使用した方が良いでしょう。

あと、密閉型は中の水が還元されて減らないと思っている方もみえますが、減りにくいだけで減ります。この水素と酸素の還元を行う方法に関しては、20年位前のアメリカで特許が出ており、この特許自体は電極から発生する、水素、酸素の両方を捕らえて水に戻すというものでしたが、触媒で膨大な発熱があるのと捕捉が不完全で使われなくなりました。

現在使われている方法は、日本で出された特許で水素のみを捉えて、酸素は逃がして、空気中の酸素とゆっくり反応させて水に戻します。ですから、完全密閉ではありませんし、還元も100%行われるわけではないので蒸発を含めて徐々に減ります。

と言うことで、バッテリーは安い物を購入して3年程度保たなければ、容量を寒冷地使用車と同じ物か既に寒冷地仕様の場合は、1ランク大きな物にしてみるのが良いのではないかと思います。
オデッセイを買うつもりなら、安い物バッテリーが10回近く交換出来ますから、4年保てば40年分になります。
Posted at 2005/03/23 16:49:22 | コメント(4) | トラックバック(0) | 技術解説 | クルマ

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