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2005年03月25日 イイね!

放射線系チューンとは

何種類か放射線系グッズが発売されていますが、某人気商品はHPによると車に限らず人体にも有効らしいです!
しかし、原理の説明があまり書かれていないので、特許庁のDBから検索をおこなってみることにします。

別に特許があるから、効果があるというわけでは無いので誤解の無いようにしてください。既に実現不可能とされている、永久機関についても多くの特許がありますし、誰でも書類を作って、お金を掛けて申請すれば特許は取得出来ます。

興味のある人は、理解のために一度以下の特許公開DBで、

http://www.ipdl.ncipi.go.jp/Tokujitu/tjsogodb.ipdl?N0000=101

文献種別:A、文献番号:2000-19296 で検索して一読してみてください。

これによると、すでに他者によって(特開昭53-16118号公報や特開平52-131024号公報にて)微弱線量のα線、β線、γ線によるイオン化の特許は既に取得されており、SEVの特許は放射性物質を導電性物質で覆うと言う点にあることがわかります。

もう、説明なんて、タイヤに張れば内部の空気をイオン化して静かになって、ゴムがもつとか、オイルパンに張ればオイルをイオン化して金属に密着させるとか、何に貼っても凄い事になるらすぃよぉ(^^;

また、放射性物質としてモナズ石の粉末を放射線を吸収しない合成樹脂を用いて帯板状に成形して、導電性物質として片面に銅板、他方には放射線を遮断する鉛板でサンドイッチ構造にしているとあります。

そこで、モナザイト(モナズ石)を調べると、トリウム鉱石の一種で、花崗岩ペグマタイト中に産出する結晶で、ウランやトリウムを含むとある。組成は酸化ポロニウム、酸化トリウムが1~15%で、そのうちの約88%がトリウム、酸化ウランの含有量は0.01%程度らいしです。

いや~、特許説明を読むとあまりのオカルトさに、書いていて脱力してきました(^^;

モナズ石からは微量のβ線やγ線が出ていると思われますが、導電帯として覆っている銅はβ線は通りません。と言うことはγ線が僅かながら出ていると思われます。

そこで、会社にあったγ線測定器「はかる君」で友人のSEV-FLを測ってみましょう。はかる君はネーミングが・・・ですが、精度はなかなか良いです。

室内にいて宇宙からのやってくる放射線は、0.026μSv/h位です。と言うことは、年間8760時間で0.228mSvとなります。
平均ですが通常、私達の体内には、天然放射性カリウムがありこれによって0.3mSv、宇宙から0.39mSv、大地から0.48mSv、食べ物から0.29mSv、呼吸により空気中のラドンから1.26mSv程度の放射線を受けています。
他に、胸のレントゲンを撮れば0.05mSv、東京ニューヨークを往復すれば0.2mSv、CTスキャンなどは1回で6.9mSvほどの被曝を受けます。

では、このSEV-FLを測定すると、取り付け面で0.033μSv/h、横のシールドされていない面で0.034μSv/hと言う結果になりました。差引、0.007Sμv/h、年間で0.061mSv・・・う~ん、微妙ですねぇと言うか、宇宙や地面からの自然放射線よりも弱いですねぇ。

レントゲンは一瞬に照射するので、SEVの放射線量の7142倍のレントゲンや、約99万倍!!強いCTスキャンだって空気をイオン化したり、体内の何かをイオン化してどうかしないですからねぇ(笑)

一応、スパーオートバックスでおこなわれていた、SEVの体験で付けてもらったけど私には全く体感出来ませんでした。初めから信じていませんでしたから(^^)

その時初めて知りましたが、SEV-FL5連って定価は よん・まん・えん!ですって!
持つと、結構重めで、しっかり作られていて、箱に入っています。

コンデンサチューングッズでも思いましたが、この手のグッズは安いと「感じる」効果まで安っぽくなるようです! 高級そうな物を付けたのだから、効果が無いはずが無いと思わせるために、質感と価格は大切な要素なのでしょう。やっぱり、満足度が違うと心のトルクが3割アップするらしいです。

グーグルなどで検索すると、山のようにレポートが出てくるので見てみると面白いです。全般的に効果を感じている人が多いようですが、凄い人になると、SEVを付けたら100km/h巡航時のエンジン回転数が200rpm下がったそうです(^^;
そうかぁ、SEVってギヤ比まで変えてしまうのかぁ(笑)

FLという製品は、燃料ラインに着けるものですが、そもそもガソリンは電離しませんから~ 残念!

真面目に考えて、人が影響を受けないと言うか、宇宙からの自然放射線の誤差範囲(愛知-東京間でも年間0.4mSvの差があります)の放射線が「いちおう」出ている物を何に貼ろうが、何かがどうなると言うわけではありません。

ちょっと古い時計で、蛍光塗料として使われていたトリチウムの方が強い放射線を出していますから、運動選手はSEVを使うより腕時計をしていた方が良いと思われます。

本日のブログの「燃焼効率と理想空燃比とは」で書いたように、今の車の燃料系は完全燃焼を実現するために、吸気系、排気系などと合わせて設計、シミュレーションされているので、何もしなくても最高の燃焼効率(完全燃焼)を実現していていますから何も手を加える必要はありません。

磁石や放射線で燃料のクラスターを小さくするという話も、「ラジエターチューンとは」で書いたように、脳内の出来事ですので、オカルトグッズは信じる者の心のトルクを3割アップするのでしょう。

ググってみると、体感レポートの他に、ちゃんと装着してインジェクターの燃料噴射時間の信号とか走行記録などを調べているHPもいくつかありますので、詳しい実験はそちらを参考にしてください。そうした定量的な実験をおこなっている人で変化があったとか効果があると判定している人はいませんでした。

こんなんで納得していただけましたでしょうか?スピードマスターさん、Truthさん(笑)
Posted at 2005/03/25 13:41:02 | コメント(4) | トラックバック(0) | 技術解説 | クルマ
2005年03月25日 イイね!

燃焼効率と理想空燃比とは

昨日のオカルトグッズのブログを続きで、今後のオカルトグッズ説明の理解のために、かなりマニアックな話になってきますが、、燃焼効率、理論空燃比の現状を整理しておくので興味のある方だけ読んで下さい(^^)

エンジンがトルクを出すしくみは、3月3日の「アクセルとは」あたりを参考にしてください。

燃焼効率と理想空燃比は密接な関係を持っています。エンジンは、高出力化、低燃費、排ガス規制の要求を満たすように設計されますが、結局それは燃焼効率を上げると言うことであり、いかに理想空燃比で燃焼させるかと言うことです。
(リーンバーンエンジンは、独特の技術があるので省いて考えます)

最近では、エンジンの開発(設計、試作、試験)期間を短縮するため、三次元CAD内での自動設計の手法が取り入れらています。

エンジン性能を良くするためには、熱損失の低減(燃焼室形状のコンパクト化、燃焼室表面積比の極小化等)、機械損失を減らし(ベアリングの採用、窒化コーティング等)、吸入効率(バルブ開口面積の最大化等)、燃焼効率を上げる(冷却系統の最適化、空燃比の最適化)ことがポイントになります。

燃焼効率を上げるためには、燃焼室を上手く冷却して、異常燃焼を防いで、ガソリンの気化を促しながらスワールによって均一な混合気を作り完全燃焼をさせる事が必要になるので、強いスワールを作りながらバルブ面積を大きく出きるペントルーフ型の燃焼室が多く採用されます。

次に、完全燃焼に必要な、理想空燃費を実現するためには、シリンダーに吸い込まれた空気の酸素量をいかに正確に把握して、完全燃焼するだけのガソリンを吹くかに掛かっています。

完全燃焼は、燃費の向上だけでなく、排気ガス中の有害成分の減らし、三元触媒を効果的に働かせるため必要なので、色々なセンサからの情報をもとに補正をして、A/Fを測定してフィードバックを行っています。

最近の車の燃料噴射の基本構成は、エアフロメータ、燃料噴射弁、クランク角センサ、ECUからなり、吸入した空気量をエアフロメータで測り、吸入空気温センサ、冷却水温センサ、吸気マニホールド圧センサ等によって燃料噴射量を補正して燃料噴射弁を制御しています。

この燃料噴射弁の精度は数%オーダーなので、燃料噴射システムの制御A/Fもその程度の精度となります。
エンジン制御として考えれば、これは十分な精度なのですが、三元触媒システムを効果的に働かせるためには、0.数%のオーダーの精度が必要となるので、酸素センサによって排ガスのA/Fを測定してフィードバックしています。

レガシィでも排気系にボッシュのA/Fセンサが付いていますが、酸素センサは理論空燃費前後で大きく出力が変化するので、酸素センサの信号をECUで基準信号と比較して、リッチ(燃料が多い)ならば噴射量を減らし、リーン(燃料が少ない)ならば噴射量を増やすように制御を行っています。

しかし、エンジン回転数は走行によって変化しているので、燃焼しているピストン内と、排気ガスとなってセンサまで来る間にはタイムラグがあり、酸素センサの値をそのまま制御に使うと、実際の燃焼状態を後追いするように制御系が振動してしまいます。

そこで、酸素センサをもとにECUで判定した信号に、逆になるような補正信号を合わせて制御を行うようにしています。

しかしこれでも、空燃比はリッチとリーンを繰り返して揺れてしまうので、酸素センサを三元触媒の後ろに付けることによって、触媒のリッチではCO、リーンではO2を吸着する性質を利用して、平均化されたA/Fを得て、これに補正を掛けることによって高精度な空燃比制御が可能となりました。

この制御が可能となったおかげで、有害成分が減って、吸入した空気よりも排気ガスの方がきれいと言われるような、ブルーバードシルフィのような車が可能となりました。

これは、排気ガスを吸っていても死なないと言うわけではなくて、街中の空気よりも排気ガス中の窒素酸化物等の有害物質が少ないと言うことです。

このように、ほとんど完璧に燃焼をコントロールしている現在、オカルトグッズによって燃焼効率が改善される余地はないですし、どこかを触ればバランスが崩れます。

このあたりを踏まえて、放射線系、波動系オカルトグッズを検証していきたいと思います。
Posted at 2005/03/25 10:37:57 | コメント(0) | トラックバック(0) | 技術解説 | クルマ

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