
クアラルンプール-名古屋の直行便は、エアバスA330-200で各席には小型モニタがあり、すっかりお馴染みとなった、GPS情報を見たりすることが出来ます。
すると、ジェット気流に乗っているとは言え、対地速度1031km/hを表示していました。
音速は、340.3((273+t℃)/288)^0.5なので、画面の気温-55℃時には、296.1m/sとなり、時速1066kmが音速になります。
と言うことは、マッハ0.97となり、ほとんど音速で飛行していることになります。
一般的にマッハ0.75から1.25位を遷音速(transonic speed)と言って、旅客機はこの領域で飛行しますが、機体の周りは亜音速と超音速が入り交じって、空気が圧縮性を有する気体である性質が現れ、部分的に衝撃波も発生して、飛行機の安定性や操縦性など設計的にも、操縦でも一番難しい領域です。
ですから、今の旅客機はマニアでも機種判別が難しいくらい、似た形になっていると言えます!
私も、かなり航空ファンですが、B767、B-777、A300、A330など一目で区別出来ません。
今や細かい機体制御は、コンピュータによって制御されているので、特別な技能を求めることは無いでしょうが、強度設計などが上手くないと変な振動が出たりするので、このあたりの最適形状を求めていくと、自ずと一つの形へと収束するようです。
これが、マッハ1.2以上の超音速になると、周りの空気は理論とほとんど一致するようになって、設計は楽になりますし、マッハ5などの領域になってくると、空気は流体力学の理論に一致するので、簡単な近似式で計算できます。
変わりに空気との摩擦熱が凄くなるので、材料的に難しくなってきます。
コンコルドの最高連続巡航速度マッハ2.2(機体温度153℃)ですが、実際には熱的限界を考慮して2.02(127℃)で速度を落とす信号が出るように運用されていました。
Posted at 2005/04/25 19:05:40 | |
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