New Cクラス(W204) インプレ1
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総評
W204は先週末には168円台に乗せて史上最高値になったユーロの為替レートも折り込み済みなのか、HDDナビを標準にしたためか、多少は体格も良くなったとは言え、BMWみたいにメタリックペイントをオプションにしたりでベースグレードで実質50万円近く支払いが増えていると思う。
しかし、逆にユーロの高騰やナビの価格などを考えると値上げの幅はほとんど無いため逆にどこかでコストダウンしているとも言える。
ユーザーの若返りを狙ってファニーな印象のデザインとしたW203から、ベンツらしいと言えるデザインに戻しながらも新しいデザイントレンドを取り入れていておそらく世界的にも売れるし、国内でもすぐに見かけるようになると思うが、私自身は冷静にその価格と製品としての出来を考えると正直すぐには飛びつく気にはなれない。
5月に、アスリートを購入したがいま新しいCクラスを加えて選びなすとしても、同じくEクラスとアスリートで選ぶと思う。
ベンツやBMWなんて昔からボッタクリだと言う人もいるが、以前は間違い無くブランド以外にも工業製品としての作り込みの差があったし、W204も乗ってみると今でも国産車が及ばない点が多いことにも気が付く。
それなのに、どうしてここ最近はベンツの車作りが変わったといわれるのだろうか?
それはおそらく、車に限らず多くの工業製品も同じだが、一つ一つの部品を作り込んで全体の品質を上げようとした物作りから、製品トータルでコストを分配して弱点は違う機構で補ったりと、部分最適化の積み上げから全体最適化への思想に変わってきたからで、それは日本の物づくりの得意とする分野だからだと思う。
以前、BMW3シリーズがE90のリアサスをサブフレーム付きマルチリンクにしたのは、世界中で組み立てを行うときに最終のサブフレームの調整で公差に入れるためのコストダウン策だと書いたが、そうした全体最適の考えがドイツ車にも多く入ってきたのだろう。
今の段階で、450万円の予算で輸入車から選択するならば、BMW320に木目、革内装をオプションとしたパッケージを選択した方がvalue for moneyは高い。
しかし、目指している乗り味は違うし、人よりも早く乗りたい人にとってC200はエンジンやATとキャリーオーバーしているので信頼度は高くいいと思う。
長く乗る人ならのんびりと3,4年、おそらく内装の手直しや直噴エンジン、7Gトロニックを投入してくるまで待ちたいところだが、最近の実用車は400万円も出せばほぼ不満も無い出来なので好きな物を買うのが精神衛生上好ましい。
Posted at 2007/07/08 23:58:36 | |
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車レポート | クルマ