ワックス 1.はじめに
ワックス 2.ワックスとコーティング
最近流行のガラス(系)コーティング。
10年くらい前から出始めて、車だけでなく建材や家具など各方面で使われていますし、愛車に施工している人もいるでしょう。(それで幸せを感じている人はあまり読まない方が良いかも...)
しかし、これもマイナスイオンが本来の化学的意味を外れて、オカルトの世界で使われたように、ガラスの定義を外れて「SiO2(二酸化ケイ素、シリカ)が入っているもの」を指しているようです。
なのでガラスコーティングというのは大げさで誤解を招く呼び方です。
言葉通りにガラスコーティングをするならば、石英、炭酸ナトリウム、二酸化ケイ素などを原料に高温で溶解した物を塗って冷却した硬い透明膜を作らなくてはなりません。
では、ガラスコーティングと呼ばれる物は何をしているかと言うと、濃い物で20%程度のシリカを含むアクリル樹脂を塗って、熱または紫外線等により架橋させた硬度3H~5H程度のたいしたことのない膜です。
それなのに、なぜここに来て急に流行りだしたのか?
これには、テレビ番組が影響しているようです。
ここで、キーワードになるのがこのコーティング剤を作っている株式会社日興の塩田 氏と、そのコートの製造の鍵を開発したと言う森実 氏。
そして、このあたりを追跡すると出てくる○○○○ッ○コートなる自動車用ガラスコーティング剤。
このお店は全国展開しているようで、どこのHPにも「本製品は、早稲田大学理工総合研究センター 森実敏倫 理学博士の特許 [特許:金属酸化物ガラスの膜および球体微粒子の製造方法] を有しており、化学的に証明されている製品で、他社と一線を画しております。 」原文まま
と書かれています。
しかし、早稲田大学に理工総合研究センターなるものは無い・・・
だけど、森実 氏は実在の人物のようなので、この特許から探ると確かに特許庁データベースにありました。
興味のある人は以下の手順でやって下さい。
特許庁データベース
上のHPから「1 特許・実用新案を検索する」をクリック
ワードを入力して下さいに「森実 敏倫」を入力して検索実行
19件見つかったら、一覧表示ボタンをクリック
特許項番19の「特許公開平06-199528」をクリック
表示中の特許の詳細表示画面を表示するをクリック
この特許にも早稲田大学の名は全くないこと、そもそも無い研究センターがHPで紹介されている辺りに怪しい匂いがするが...
気を取り直して、この特許内容を読んでみると、確かにSiO2を非結晶として析出させることはできるみたいですが、常温域と言っても200℃程度は必要みたいだしどのように、車のボディーの上でガラス膜とするのか知っている人がいたら教えて下さい!
一部、業者の人にも話を聞きましたが、ガラスコーティング剤=シリカなどを含む高分子ポリマー(アクリル樹脂など)を塗って、紫外線等により架橋させたもの以外に無いようですが。
Posted at 2008/08/16 00:23:33 | |
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