パーツレビュー
先日のシリンダー内カーボン除去に続いて、今度はコーティング作業を行います。
使用するのは
先日のNC-900に続いてNUTEC製品のNC-202「コンプブーストforエンジン」です。シリンダー内面に塗布することでシリンダーとピストンの摺動面をコーティングして凹凸や摩耗の修復を行い、エンジンメカニカルノイズの低減や圧縮圧力の回復を図ることができます。
こちらも店舗施工専用品で個人での施工は「自己責任」となります。何か起きても泣き言はなし、ということで…
まずはスパークプラグを取り外し、ピストンの高さを全気筒合わせます。今回は気筒ごとの高低差があったので、クランクシャフトのプーリーをソケットレンチで時計回りに回転させて
高さを一致させました。高さ合わせが済んだらプーリーからソケットレンチを抜き取るのを忘れずに行います。これを怠ってエンジンを掛けると悲惨なことになってしまうようで…
今回、ピストンの高さを見るのに、100円ショップで売っている手芸用の編み棒(木製)を利用しました。長さもあって、金属にも優しい材質で作業にうってつけでした。
ピストンの高さを合わせたところで、薬液を投入していきます。
通常の状態では薬液の成分が分離しているため念入りな撹拌が必要です。湯煎も効果ありとのことでしたが、湯煎はせずエンジンルームの端に置いて余熱で暖めてみました。
これが効果ありで、適度に薬液が暖まり、容易に撹拌させることができるようになりました。
付属のスポイトで
薬液を必要量吸い上げます。1気筒500ccに対して薬液10ccが基準量となるので、1.8リッターの1ZZエンジンに換算すると
1800cc 1気筒あたり450cc
10cc × 450cc / 500cc = 9cc
と導かれました。
スポイトの目盛りに薬液の量を合わせて
プラグホールに投与していきます。特に難しい作業もなく、奥までスポイトを差し込んで薬液を投与するだけです。
4気筒全てに投与し終えたら、お古のNGKプラグのみを取り付け、EFIヒューズは外した状態で、イグニッションを2、3回程度チョンと軽く回します。この作業で薬液がシリンダーやピストンリングに行きわたる様です。クランクシャフトのプーリー手回しでもいいのですが、手抜きな方法で(笑)
後はイグニッションとEFIヒューズを再度取り付け、エンジンを掛けます。
昨日のNC-900と比べるとあっさりとエンジンが掛かり
一瞬だけ多量の白煙がマフラーから吹き出してきますが、すぐに量も落ち着き、ほのかに排出される程度の状態に落ち着きます。
この状態で15分ほどアイドリングを行い、白煙が出なくなったことを確認してから
3000回転を超えない範囲でじっくりレーシングを繰り返します。これも15分ほど繰り返したら一通りの作業は終了です。
ここでNGKプラグはようやくお役御免、再びBRISKプラグに戻します。
一旦清掃し
ここまで綺麗になったNGKプラグですが、一連の作業により
再び汚れにまみれた無残な状態に…今後もまだ出番はありそうなので、また綺麗にして保管します。
また、このタイミングで再度ピストン圧縮比を計測してみたところ、数値はともかくとして4気筒とも大体1400kPaを指すようになり、以前計測したときに確認されていた気筒ごとのバラツキがほぼ解消されました。この点を見ても、一連の作業は効果ありと言えるでしょう。
最後の仕上げとして、3000回転以内で100km程度の慣らし運転を行います。
第一に感じたこととしては、エンジンのメカニカルノイズが低減されたこと。あれ?と思うほど静かになりました。それだけコーティングされたという証でしょうか。
他の方のインプレなんかを見ていると、低速トルクの向上(回復)なんて効果もあったりするようですが、こちらについてはBRISKプラグと効果が被るのもあってか、そこまでの変化は感じられず。相乗効果でトルクやレスポンスの向上はあるかもしれませんが。
事前準備等でそれなりに費用と手間は掛かりましたが、今回の作業はひとまず成功と言えるのではないでしょうか。普通はここまで走ったクルマにこんな手間をかけるくらいなら新車に乗り換えたほうが手っ取り早いでしょうけどね(笑)
11月のトヨタ博物館オフまでに、リフレッシュその他でもう2点ぐらいネタを仕込めるかな?
Posted at 2020/10/05 18:57:33 | |
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