GDA標準リヤ2点式ベルト→ELR付き3点式へ
| 目的 |
修理・故障・メンテナンス |
| 作業 |
DIY |
| 難易度 |
 初級 |
| 作業時間 |
1時間以内 |
1
GDA-C(通称:涙目)インプレッサWRXの後席中央シートベルトを、標準装備の 「2点固定式」 からオプション設定品の 「ELR付き3点式」 にグレードアップする仕様変更。
BP/BL型レガシィの後席では、3名分すべてにELR付き3点式シートベルトが備わるのに対し、GD/GG系インプレッサでは、後席中央は未だに古典的な2点固定式のシートベルトが標準となっている。
このままでは5名乗車する際に大変不都合(※「工程8」にて後述)なので、これを改善するのが今回の作業の目的である。
具体的には、GD/GG系インプレッサのサイドエアバッグ装着車のみにオプション設定されている、後席中央用の純正ELR付き3点式シートベルトを移植する。
2
リヤシートの座面を取り外し、続いて背もたれも取り外した状態。
フロアに補強材(ガードパイプ コンプリート,リヤ フロア)が装備されていること、トランクスルー(センターアームレスト)部分の左右にも補強材が入っていること、その他 ISO-FIXチャイルドシート固定用の金具の位置などが確認できる。
この後、後席中央に標準の2点固定式シートベルトを取り外す作業に移る。
3
標準装備されている2点固定式シートベルトの状態。
中央席の右側(画像では向かって左側)に備わっているバックル(受け側)を左側に移設し、左側に備わっていたタング(差し込み金具)は取り外す。
(空いた右側には、今回用意したELR付き3点式シートベルトのタングを新たに取り付ける。)
ちなみに、バックルは左右席では同一形状だが、中央席とは形状が異なっている(中央席に限っては、2点固定式もELR付き3点式も、バックルとタングの形状はそれぞれ共通である)。
4
左から順に、ELR、ELR用のカバー(保護ケース)、そしてベルト取り出し口のカバー(化粧パネル)。
ELR本体はトランクルームの上部、ボディパネルの指定位置(※)に取り付けるので、リヤシェルフ(トリミングパネル アッセンブリ,リヤ シェルフ)には、新たにベルトを室内に引き込むための穴を開けることになる。
(※)ボディパネルには、もともとELR付き3点式シートベルト装着車向けの設置スペースが備わっており、非装着車はその部分が単に空いているだけである(「工程5」参照)。
5
トランクルーム内から、上の奥(リヤシェルフ側)を覗(のぞ)き見たところ。
赤丸で囲った部分が、ELR本体を取り付けるスペースである。ボディパネルには、位置決め用のノックピン穴と固定用のねじ穴が備わっており、ELRをポン付けするだけの手軽さである。
同一型式(GDA)・同一年改(-C)・同一グレード(WRX)にて、単にオプション選択仕様で ELR付き3点式シートベルトの「有り」「無し」が分かれるだけであるから、骨格となるボディパネルそのものには変更点はないようだ。
6
トランクルームから室内にベルトを引き込んだところ。
トランク上部のボディパネルにELR用カバー(保護ケース)を上から はめ込み、ELRを付属のボルトでボディに固定し、ベルトカバー(化粧パネル)をリヤシェルフに装着した状態である。
リヤシェルフに開ける穴の位置は、トランクルーム側から追うと判りやすい。つまり、シートベルトがリトラクタから出る位置をあらかじめマーキングしておき、四辺の一辺だけをトランクルーム側(リヤシェルフの裏側)からカットする。残る三辺はリヤシェルフの表側からカットすると、切り口が毛羽立つのを防げる。
その際、リヤシェルフに開ける穴はベルトカバー(化粧パネル)よりも一回り小さくカットすることは、言うまでもない。その後、ELRの作動具合やベルト伸縮に不都合が無いことを確認し、シートを取り付ける。
7
完成した状態。
後席の右側席、左側席、そして今回新たに設置した中央席の3席とも、すべて ELR付き3点式シートベルトとなった。これにより、前席と合わせると乗車定員5名分がすべてフルELR付き3点式シートベルトである。これで安心して5名乗車が出来る。
費用については、セダンの場合、部品代でおよそ4~5千円といったレベル。このようにわずかの費用で後席中央をELR付き3点式シートベルトにグレードアップすることができるので、コストパフォーマンスは抜群に良いと言える(注:ワゴンの場合は部品代はもっと高くなる)。
8
実際の使用例。ここでは、小さな子供2名を含む5名が乗車する場合を考えてみよう。
シートベルトが従来(2点固定式)のままの場合、チャイルドシートやベビーシートは後席の左右にしか設置できなかった。たとえば後席左側に1基めのISO-FIXチャイルドシートを設置した場合、必然的に2基めのチャイルドシート(またはベビーシート)は後席右側に設置せざるを得ない。後席中央は、その2点式ベルトの長さが短いために、物理的にチャイルドシート類を固定することが困難なのだ(もちろん、エアバッグの関係から助手席にも設置できない)。
そのような状態で5人目が後席に乗車する場合、倒れ角の小さな前席の背もたれを倒し(ほとんど前方に倒れない)、左右のドア側に振り分けられて設置されているチャイルドシートを避(よ)けながら、身をくねらせて後席中央のスキマに乗り込むことを強いられる。
ところが改善後は、チャイルドシートやベビーシートを画像に示す通りの隣(とな)り合った配置とできる(中央席でもチャイルドシートロック機構が備わっている)ので、左右どちらかのドア側のシートを空けておくことができる。つまり、5人目も障害物なくラクラク乗車・下車できることになる。
上記は子供を含む場合の便利性向上について例を挙げてみたが、もちろん大人5人で乗車する場合の安全性向上についても恩恵が受けられることになる。その他の詳細については、下記関連URLで紹介した一連のブログ(その1~その6 まであり)を参照して下さい。
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