減産体制

トヨタ,国内減産を延長　タイ洪水,来月５日まで

2011年10月28日 02時02分
　トヨタ自動車は２７日,タイの大規模洪水により,グループ各社を含む車両工場の国内生産拠点の減産を１１月５日まで延長すると発表した.取引先の浸水被害により,一部部品の調達に不安があると判断.北米に加え３１日からは南アフリカでも減産に踏み切り,洪水の影響は世界全体に広がっている.

　１０日から生産停止しているタイの３工場は,停止期間を１１月５日まで延長した.インドネシアなどタイ以外の東南アジア拠点では,少なくとも１１月４日まで減産を続ける.各地の１１月７日以降の稼働は,部品調達の回復状況を踏まえあらためて決定する.

　国内の生産拠点では,東日本大震災による減産を取り戻すための残業を,洪水の影響で２４日から取りやめている.

　タイ現地で不足している部品は電子部品,樹脂,鋳物など１００品目に達しており,多くが日本にも輸出されている.中でも電子部品の代替生産が課題となりそうだ.

　タイ政府は,バンコク周辺の水が引くには１カ月以上かかるとの見方を強めており,部品の代替生産が進まなければ,減産が長期化する恐れが強まっている.