AYAKAのブログ一覧

社説:警察不祥事　身内意識は信頼を失う

毎日新聞　2012年08月10日　02時30分

　警察全体として規律にゆるみが出ていると言わざるを得ない.

　警察庁が9日公表した統計によると,今年上半期（1～6月）に免職や停職などの懲戒処分を受けた警察官は205人に上った.02年に568人だった処分者数は減少して09年には242人まで減った.だが,その後増加傾向に転じつつある.

　最近,耳を疑うような不祥事も少なくない.

　福岡県警の警部補が,強制捜査をしないよう働きかけた見返りに,暴力団関係者の人物から賄賂を受け取った疑いで逮捕された.暴力団排除条例が全国で施行され,警察は今,市民に暴力団との決別を求めている.容疑が事実とすれば,理解し難い裏切り行為だ.

　神奈川県警大和署では,男性警察官4人が後輩の女性警察官をカラオケ店に呼び出して,服を脱ぐことを強要したり無理やりキスをしたりしたとされる.異動先への影響をちらつかせながら集団で行為に及んでいたとみられ,悪質きわまりない.

　警察は30万人近い職員を抱える大組織だ.不祥事が起きた時,どう対応するかが問われる.

　静岡県警の警察署長が,詐欺や窃盗の容疑がかけられていた複数の署員の捜査を行わず,ひそかに辞表を書かせて退職させていたことが今年発覚した.一般市民ならば当然,刑事責任を追及される事件だ.

　大和署の件も県警は当初,事件化は難しいとの見解を示したが,市民からの批判が相次ぎ,一転捜査する方針を示した.

身内に甘い体質がはびこれば,国民の警察への信頼は失われ,ひいては捜査協力も得にくくなるだろう.

　警察庁は9日に示した警察改革徹底のための施策の中で,公安委員会の中に内部通報制度の窓口を設置することや,委員会が住民から直接意見を聴ける仕組みを導入することを検討する考えを示した.やはり第三者によるチェックは必要である.

　また,施策では,被害者の訴えに真剣に耳を傾ける対応についても重点的に強化する方針を示した.

　長崎県で起きたストーカー殺人事件を巡っては,千葉県警が被害者の訴えに迅速に対応しなかったことが事件につながった可能性を警察の検証でも明らかにした.現在,滋賀県警が捜査している大津のいじめ自殺問題も,県警は当初,被害届をなかなか受理しなかった.

　被害者は警察以外に頼る場所はない.被害届が出た場合は原則として即時に受理するよう警察庁が都道府県警察に新たに通知したのは当然である.事件の芽を摘み,国民の安全と安心を守る警察本来の姿をどう取り戻すか.これからが正念場だ.

今日からお仕事でしたが極度の緊張からか途中で倒れて病院に運ばれてしまいました.

幸い身体に異常はなかったのですがお店は断られました.

でも頼れる人が東京にいて早速お電話すると何とかしてくれるそうです.