• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2015年09月04日

カーボンファイバーボディワークは有益か? ― スパでのバースト事故に思う ―

カーボンファイバーボディワークは有益か? ― スパでのバースト事故に思う ― .
今日は大荒れの天気。
昨夜雨が降ったと思っていたら、今朝は青空に始まり、
油断していたらまさかの土砂降り!
おかげでシートもずぶ濡れ…

納品前の荷物は辛うじてセーフ!
やっぱり窓は閉めておいた方が間違いはありません。

************************************

そんな変わりやすい天気の本場、先日のベルギーGPのレースウイーク中、
ロズベルグ、ベッテルとタイヤバーストが発生。

特にベッテルは表彰台目前だったこともあり、猛烈な抗議をしていた模様です。

それを受けてピレッリは、調査結果を公表、
原因はデブリ(車両の破片)と特定。
異例に多くの個所が切れていたとのことです。

http://ja.espnf1.com/belgium/motorsport/story/206673.html?CMP=OTC-RSS

*************************************

スポーツカー、特に80年代後半以降の車両の愛好家の方だと、
カーボンファイバー大好き!という方も多いと思います。

ただ、レース放映中に写るクラッシュシーンなど、
まるで砕け散るような飛び散り方を見ると、
「路上であんな壊れ方されると傍迷惑もいいところだな。」
というのが自身の意見です。


先日のベルギーGPに限らず、
破片を拾ってバースト・パンクするケースは非常に多く、
破片処理のためにセーフティカーが長時間導入されるケースも多いようですが、
意外にも、ほうきとちりとりで掃除している場面が映し出されることもしばしばで、
家庭でガラス割ったりしたら掃除機で吸うよなぁ
、などと思いながら見ています。

破片処理の方法もさることながら、
簡単に飛び散らないような工夫が要求されていないようなのも
自身には不思議でなりません。
スポーツ走行などでは灯火類のテーピングは常識ですけどね。

ドライカーボンが薄肉となれば割れて飛び散ることは
四半世紀(!)程度前からわかっているわけで、
表面全面に粘着テープを貼るとか、内部に粘着性の充填剤を使用する、
或いは一定以上の柔軟性・割れに対する耐性を規定するなど、
将来はストリート車両にも応用範囲が広がるであろうことを想定した
メーカーにも有用な車両規則を導入しないのが不思議です。

それとともに、以前から廃漁船などで
FRPの処分・リサイクル性の低さが問題視されて久しいですが、
そのあたりの解決策がない状況でのカーボンファイバー部品使用の広がりは、
強度面からも厄介なのではないか?と思っています。


ピレッリタイヤが導入されて久しいですが、
「適度」に劣化してレース展開を搔き回すことを要求されながら、
チーム・ドライバーの工夫でワンストップで走りきれるようになると
興行主からまたぞろ苦情が出るありさまで、
今回のバーストの件にしても、
路面をクリアにして安全性を高めることは考えないのか、
GPDA(F1ドライバーの組合)の出方を個人的には気にしています。

(以前にも書いたように今では事実上現状追認、御用団体のようで、
 FIAや興行主に物申す姿勢は先日のビアンキの事故の件でも見られません)

**************************************

ここ数年のF1など、ペラペラな板一枚のようなミラーステーですが、
一応後方視界は確保できているようで驚きですね。

それほどの強度・剛性を誇るカーボンファイバー部品ですが、
F1のボディワークのように真空状態で樹脂やマットの空気を抜き、
加熱硬化成形した「ドライカーボン」はまだまだ自動車用では少数派で、
一般にはFRPの芯材(グラスウールやグラスマット)をカーボンクロス(織物)に置き換え、
透明ゲルコートで芯材が見えるようにしただけの
ファッション先行「ウエットカーボン」ものが多いようですね。

改造ポイントをアピールしたいのは世の習いで自身も通りましたが、
灸太郎くん的には、素材むき出しのカーボンボンネットより、
表面は塗装して一見分からないようにして、
裏面は無塗装で残すような「裏地に凝る」のが通(ツウ)なのでは?
と思ったりしています。

***************************************

自身はファイバーものだと昔ながらの塗装仕上げFRP、
薄肉のレース対応品を浅い角度から見た場合に
うっすらと塗膜の下のマットの織り目の凹凸が見えるような、
狙っても出来にくそうな仕上がりが好きですね。

冒頭の写真、ファイバーの織り目が透けて見えているのは、
ドゥカティ オーナーの集いで当時撮影した、
’92年型ドゥカティ888SPSの標準装着カーボンファイバー製燃料タンク。
(我が国入荷10台程度、公道用にはアルミ製をセットして送り出されたとか)

念のため説明しますと、ニーグリップのくぼみ辺りの風合いに注目してみてください。

正真正銘の前年のスーパーバイク市販レーサーとほぼ同じ部品で構成された
最強のメーカー純正ロードゴーイングレーサーで、
個人的には歴代ドゥカティ市販車の頂点に位置すると考えています。

では、楽しい秋の夜長、楽しい週末を過ごしましょう。
.
ブログ一覧 | モーターレーシング | クルマ
Posted at 2015/09/04 19:02:48

イイね!0件



タグ

今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

朝ご飯🥪
sa-msさん

残業からの〜
ふじっこパパさん

連休中、整備メンテする? エンジン ...
ウッドミッツさん

創業50周年!!  30%OFF! ...
倉地塗装さん

初夏を思わせるGW前の金曜日^^
kuroharri3さん

スイフト ハイマウントブレーキ点滅 ...
YOURSさん

この記事へのコメント

2015年9月5日 21:35
>うっすらと塗膜の下のマットの折り目の凹凸が見えるような、
狙っても出来にくそうな仕上がりが好きですね。

わかりますw

ドライカーボンといえば、何年か前に聞いた話ですがココでも中華製が結構出てきているらしく、知り合いが言うにはスーパーGTでもたぶん使ってるチームがあるで~との事です
商品のクオリティはわかりませんが、やはりかなり安いらしいです(´・ω・`)
コメントへの返答
2015年9月5日 23:55
ありがとうございます。”織り目”でした。間違っていました(笑)。すみません。

ゲルコートを薄くしているんでしょうね。FRPならではの素材感はとてもいいと思います。

昔のポルシェのレースカーのシュラウドやファンネルなど、浄化槽みたいな機能一点張り的無色FRP(飴色)あたりまで行くと魚のシラスみたいなもんでグロテスクと紙一重でしょうか(笑)

ドライカーボン、リヤウイング本体やカナードなんかはある程度汎用品もできそうなので、薄利多売もできるのかもしれませんね。

樹脂製品、素材・焼成の良否などは一見ではわかりにくいですが、強度・剛性を見込んでいる部分なのでしっかり造ってほしいですね。

モノコックのネジ、ブッシュなどを受ける部分はアルミ等の心材が入っているようですし、タンブリーニ時代のビモータでも燃料タンク部分などはアルミをプレスしたものをサンドイッチして成形していたらしいですね。

ウェットカーボン、ボンネットなど塗らずに塗装代を浮かせるような使われ方も多いようです。
2015年9月8日 21:52
こんにちは♪

ベッテルが怒るのも判らなくも無い様な気もしますが。。。

オールージュなんてコーナーでバーストは重大事故になるし。。。

毎回、デブリやカットとドライバーの責任にされるのも面白くないんですよね。。。

モノコックに関してはドライカーボンは安全面からも必需品だろうし、フラップやウイングも当然そうだと思います。。。BS参戦時代にもバーストは有ったと思うんですけど、ピレリはヤッパシ、ショー的要素に重点を置いてるんでしょうかね???でもショーとして見ても最近のF1はイマイチですけどね???モトGPの方がレースとしては面白いし。。。

ちなみの私もカーボン目の出たパチカーボン(ウェットカーボン)より塗装の面に網目が出て尚且つ裏はドライカーボンってのがカッコよく見えます(笑)
コメントへの返答
2015年9月8日 22:19
スパは垂直Gが掛かりそうで、そのあたりが一番懸念されるのでしょうね。

思い返すとフロントウイングの巾が広がってからサイドウォールを切られるケースが増えた気がします。フロントウイングがアルミ製だった頃ならタイヤに負けて曲がって終わりだったような・・・。

複数メーカーのタイヤ戦争のような状況なら、勝った負けたで話題にもなり、勝てば絶大な広告効果がありそうですが、現状比較対象が無く、劣化演出まで要求される状況では、ピレリに憧れる気持ちにはなりにくいですね。。。
各時代を切り拓いたCN36、P7、Pzeroのようなあこがれの対象であってほしいものです。

それにしてもドライカーボンモノコックになって死亡につながる衝突ダメージは激減しましたが、先日のインディカーでも飛散物が原因のJ.ウィルソンの事故が発生してしまい、以前のマッサやJ.サーティーズの子息ヘンリーの事故もあったように、何らかの頭部保護は必要になりそうですね。
2015年9月18日 23:09
遅コメ失礼します。

ニーグリップのくぼみ?見えないな〜!と拡大してみたら空の反射部分で見えました🎵
おしゃれですね(^^)

実は以前シルビアのウェットカーボンボンネットも純正色に塗装して薄っすらと生地が見えるようにしたかったのですが見積もり相談した店は嫌がったのかかなりの高額だったので断念しました。

CN36は使ってましたから懐かしいです!
ちょっと水溜りに弱かった記憶があります。
P7は一世を風靡しましたね。
当時流行りのマークⅡの走り屋がノーマルサスにホイールとタイヤだけは太くして履いてました。
一年程前にSABのタイヤ担当者にコストパフォーマンスや総合性能でピレリを勧められた事があり着目してますが私の接する範囲では記事などに取り上げられてないですね。



コメントへの返答
2015年9月19日 6:26
ありがとうございます。コメント常時大歓迎です♪

塗膜を通したクロスの網目の透け、成り行きの副産物で実際は狙ってできないのでは?と思います。

カーボン含めたFRP品、製法手順としては、まずはじめにメス型(鯛焼きの型のようなもの)の内側にゲルコート(FRPの表面の着色部分=たいてい白、カーボンの場合、透明)を塗布します。

これは木工でいうところのトノコなど使っての「目止め」に相当し、本来マットやクロスなど心材の模様が浮き出ないように表面を滑らかにするものです。ウェットカーボンの場合は無塗装前提、製品ツヤだし(クリア塗膜に相当)のため、相当厚く塗られている品も多いようなので、網目状にならない可能性もあるかと思います。

冒頭写真は新車当時なのですが、
自身所有だったドゥカティF1の場合ですと、ショップオリジナルのペラペラのレース対応カウルを使っていましたが、やはり網目がうっすら透けており、
①職人さんの腕がよく、ゲルコートをむらなく薄く塗って作っていたのだろうこと
②経年変化(劣化)=溶剤分の蒸発などで、ゲルコートや塗装の樹脂がヒケて(痩せて)、アミ目がうっすら出てきた
というのが真相ではないかと思います。

アルピーヌA110などでも見かけた記憶がありますが、この辺り全体に透かして見て部分的に風合いが明らかに違う場合(特に継ぎ目のないフェンダーパネルなど)、何らかの修理が加わっている、とも考えられますね。パーツ(パネル)単位では多少の風合いのバラつきは有ると思いますが。

やたら長文となりましたが結論としては、可能な限り薄く塗装して仕上げれば結果として網目が出るかも?、ということになるかと思います。

パール/マイカ/キャンディ等の層の厚み(=透け)を利用した仕上げでないメタリック色は下地隠蔽性が高く、薄塗りでも下地が透けにくいですが、筆者が目撃した社外FRPボンネット装着の2代目ホンダインテグラ、地味な純正赤系メタリックでしたが、軽量化を狙って下地のサーフェーサーを省略したのか、特に縁など光が透ってしまい(!)かなり貧相な仕上がりになっていましたので、その点は要注意と思います…

プロフィール

「当方整備したXZ400、オーナーがヤフーオークション出品中。https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/f1133385862
何シテル?   04/22 12:15
灸太郎くん(キュウタロクン)です。 職業・思想・信条・立場など違えど 共通の話題で交流できるのは良いですね。 記述は残ることを意識しています。 ...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2024/4 >>

 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930    

リンク・クリップ

熱意こそ原動力!セルフメイドGTO 
カテゴリ:改造
2023/09/16 17:45:53
 
人車共OH中 - サムライコンテッサ 現行エンジンを分析する! 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2020/06/16 18:52:16
キャブレターの吸気管長 
カテゴリ:科学技術
2020/06/16 12:10:42
 

愛車一覧

マツダ ユーノスロードスター マツダ ユーノスロードスター
第三期、またまたユーノス(笑) (新車当時、周囲では誰もロードスターとは呼びませんでした ...
ホンダ バモスホビオ 灸三郎くん (ホンダ バモスホビオ)
ステンレスたわし実験車 ”灸三郎くん” 号です♪ 慣れ親しんだアクティ一門の欲張りバージ ...
イタリアその他 その他 マランカ125 (イタリアその他 その他)
MALANCA ― 知る人ぞ知るイタリアの125ccスーパースポーツ、 マランカ125の ...
ヤマハ RD125-II ヤマハ RD125-II
2ストローク二気筒”リトルツイン”。自作Junkyard Special。 胸のすく吹け ...

過去のブログ

2024年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2023年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2020年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2019年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2018年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2017年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2016年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2015年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2014年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2013年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2012年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2011年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation