
今月の初めのことですが、床下温水暖房(通称:床暖房)が壊れました。
前日まで問題なく運転していたのに、夕方からなんだか寒い・・・
そしてリモコンには見慣れない表示が。
嫌な予感を感じつつ、念のために室外機を共有しているエアコンのスイッチを入れてみます。
「フイィィーン」
いつも通り起動しますが、5分くらいで停まってしまいこちらもエラー表示が出ます。
とりあえず室外機系の故障であることが分かりました。
この床暖房、家を建てる際に営業さんから勧められて入れたものです。
アスカルは「機械ものだから、数年で壊れたりするんじゃないの?交換もできないし維持費がかかるんちゃうの」と懐疑的だったのですが、家の気密性が高いので石油(ガス)系暖房器具を使わないよう言われていることと、モデルハウスの体験で嫁が必要性を強く主張して導入したものです。
営業さんも「家ほどの耐久性はないですけど、それでも数年で壊れるようなものじゃないですよ。保証も5年付くので、普通の家電よりだいぶ長いでしょ」と言ってたんですが、アスカルの予想が当たってしまいました。
アスカルの家は20年10月引渡しですから、壊れた時点で入居して5年1月が経過しています。
床暖房システムの室外機は、保証書でも5年間となっています。
実際に暖房を使い始めたのは11月下旬からですから、ちょど5年経過くらいでの故障。
なんとか保証修理にならないかな・・・と思いながら、ハウスメーカーのコールセンターに電話してみます。
「すいません、床暖房が壊れたみたいでエラー表示が出てるんですが」
『ご迷惑をおかけしております。本日は受付のみで、次の営業日に床暖房メーカーに修理手配させていただきます。』
とりあえずエラー表示の内容や状況を説明。するとコールセンターの担当さんが経過年月に気づいたようです。
『アスカルさまがご入居になってから5年以上が過ぎておりますので、有償修理となりまずが、よろしいですか?』
いちおう、「使って5年やん」とか「保証切れて、すぐに壊れるもんか」と食い下がってみますが、「規則ですので」とつれない対応。どっちにしても直さないと冬場を迎えなれないので、機器メーカーに交渉することにして概算額を伝えてもらったうえで、修理手配をしてもらうことにしました。でもハウスメーカーからの援護射撃が無ければ厳しい交渉になりそうです。
翌日、機器メーカーの担当さんから電話が入りました。
『この度は、ご迷惑をおかけして申し訳ありません。さっそく修理手配しましたが、不足する部品を取り寄せないといけないので、伺えるのが明日以降になります」
え?もう修理で決定?もしかして、メーカー持ち?驚きと期待が入り混じりながら、聞いてみます。
「先に、概算額を教えてもらうように依頼してたんですけど・・・」
『保証修理にするので、先に手配しました』って答えを期待しましたが、それほど甘くなく
『だいたい25,000円になりますね』
ぬぉ~やっぱり有償か。しかも思ったり高い。
「内訳って、分かります?何の部品換えるですか?」
『エラー内容から、おそらく循環ポンプの故障です。これの部品代が約15,000円です。これに技術料が7,000円ほどと出張料が3,000円くらいかかって、合計で25,000円くらいになりますね。修理作業は、これに基盤交換を行います。』
「保障期間が5年ってのは分かってるけど、こんなに期限通りに壊れるものなん?」
『すいません。保証期間については、5年経つと有償になるのは同じ対応にさせてもらってます。』
「保証規定も書いてあるし、何でも無償でって言うつもりはないけど、使用期間でいうとちょうど5年やで。それで基幹部品のポンプなんか壊れるの?」
『申し訳ありませんが、保証期間経過後は有償対応になります。』
「すべて無料にとは言わないけど、壊れた部品は保証対応とか出来ないの?交換してもらうんやから、技術料とかは払ってもいいし」
『すいませんが、それは出来ません。代わりにといっては何ですが、高額になる基盤交換を無償対応にさせてもらってます』
「基盤って、なんぼするの?。普通のエアコンで室外機の基盤換えたときは1万円もしなかったけど」
『えーっと、部品代だけで25,000円になりますね。これに技術料とかかかるんで、3万円くらいになります。高価な方を無償対応にさせてもらいます』
本当はポンプ交換も保証修理にしてほしかったのですが、保証期間が切れてる弱みもあって、「念のために交換する」基盤交換を無償ってところで妥協しました。
それにしても、家庭用のエアコンと類似構造の室外機なのに、部品代がやたらと高い。
イニシャルコストが安かった分、しょうがないのかもしれませんが。
ここまでの対応だと、このメーカーの製品を次の選ぶか微妙な心境です。
(床暖房を、もう一度買うことはないですが)
うちの場合、給湯用温水器が同じメーカーの製品なのですが、故障時の対応を考えると更新期には他メーカーを選ぶ可能性が大です。
修理依頼をしてから5日間、別のエアコンだけで過ごしましたが、やはり寒い。
ストーブやファンヒーターに比べて暖かさを感じにくい温風なうえ、トイレや洗面所、風呂といった部分がやたらと寒く感じます。5年の間に体か慣れちゃってるんですね。
冷たい床に身体が慣れ始めた次の週末に、ようやく修理と相成りました。
「次に壊れたら、自分で直すぞ」
と意気込んで、修理風景を見学することに。
(修理のお兄さん、作業がしにくくてゴメンなさい。監視してた訳じゃないんです)
まずは、室内機のコンセントを外して、電源を断ちます。
室外機のカバーは、ビス6本で簡単に外れました。
今回の作業のメインとなる循環ポンプは、室外機の右下に付いています。
取り外す際には、バイスプライヤー2本を使って、イン側とアウト側のホースを潰して、漏れないようにします。
後はホースからポンプを力任せに抜いていって、外します。
プロの手にかかれば、ポンプ交換は30分ほどで終了しました。
基盤交換は、室外機の上部に設置されており、素人でも交換できそうです。
(当然ながら)繋がる配線が多いので、事前に写真でも撮って確認しながらの方がいいでしょう。
線の位置と色で、だいたいは分かりますが。
基盤交換は10分ちょっとで終わりました。
室外機カバー脱着作業が加わっても、20分以内でしょう。
ここまでスムーズな作業で進みましたが、外した基盤をしげしげと眺めていると、どうも切れているっぽい管ヒューズを発見。
「ポンプがトラぶった原因か?」と思って基盤を箱に戻すと、業者さんもしげしげと眺めます。
「これって、ポンプの影響ですか?」
『いや、このヒューズはメインファンのものですね。こっちのモーターも何か不具合が出てるんだと思います。ちょっと待ってください』
と言い残して、車に戻る業者さん。
ガサガサさがして、何やら箱を持って戻ってきました。
『ちょうど部品が載ってたんで、ついでに換えときますね』
正直、悩みました。
「このうえ、追加作業に追加費用か・・・」
ファンモーターです。おそらく5,000円はするでしょう。工賃を入れると1万円くらいは取られそうです。
でも、儀に壊れても、さらに出張料もかかるし・・・
ということを0.5秒で考えて、
「お願いします」
って笑顔で返事しちゃいました。
ファンモーターの交換は、ロックナットを外してファンを外せば、固定ネジを4本外すだけです。
これも10分ほどで作業が終わっちゃいました。
あとはカバーを付けて、試運転です。
ここまでちょうど1時間。
結果は・・・無事に動きました。
まあ、循環ポンプ+基盤+ファンモーターって、室外機を構成する主要パーツたちですから、これを総交換すればたいていの故障は直るでしょう。
さて、約1時間の作業に工賃7,000円。
高いのでしょうか、安いのでしょうか。
もちろん、アスカルの感覚では高いです。
自分の給料を時給換算しても、1,000円台。
でも、仕事として考えると、そんなものかなと思えます。
出発前に部品の手配して、修理現場まで往復する時間もいるし、戻ってからの報告や交換品の返送作業もあります。
修理に使った工具や雑品も含まれますし、知識と経験のある作業員を半日拘束すると思えば、むしろ安い気もします。
会社の経費で払うなら、文句のつけようが無いとすら思えます。
作業結果は後日談があります。
追加で交換となったファンモーターは、無償ってことになりました。
作業のお兄さんが、メーカーに完了王国をする際に「基盤交換時に発見したトラブルも、合わせて修理しました。基盤と同様の対応でいいですよね」とメーカーに確認してくれて、基盤と同じ対応にしてもらえました。
そんでもって、帰り際に置いていった請求書が、15,000円。
聞いていたより、安いんですけど?と思いましたが、口にはしません。心の中で「ラッキー」って思ってましたが・・・
世の中、そう甘くありませんでした。
修理会社から電話がありました。
『アスカルさま、申し訳ありません。修理の件でメーカーに確認した結果、ポンプ交換の工賃を請求し忘れていました。メーカーからは基盤交換と「その工賃」は無償といわれていたのを、作業全般の工賃が無償になると勘違いして請求していました。訂正の請求書を再送していいですか』
仕事上なら突っぱねる場面かもしれませんが、目の前で作業してもらってるし、ファンモーター代をタダにしてくれた恩人ですから、
「いいですよ。また郵送しといて下さい」
と返すと
『ありがとうございます。それでは訂正した31,500円の請求書を送らせていただきます』
えぇ~~~~!
いやいや、6,500円も増えてますやん。
驚きを隠しつつ、聞いてみます。
「値段、変わりました?」
『いや、ポンプ代が15,800円でしょ、その工賃が7,400円で出張費が3,100円と、ファンの工賃が5,200円で、足すとその金額に・・・』
長話が出来る状況じゃなかったので、いったん了解して電話を切りますが、まさかファンの工賃が発生したとは。
数時間後に、メーカーに電話して確認してみます。
「すいません、床暖房の修理してもらったアスカルといいますが」
『はい、ご迷惑をおかけしました。修理に不具合でもありましたか』
「いや、これこれの状況で、聞いていた請求額より高いんですけど」
『ちょっとお待ちを・・・(カチャカチャ)追加作業があったんですね。これを無償でって話になったと。なるほど。申し訳ありません、最初に電話で25,000円程度とこちらでもご案内しておりますね。今回の修理は、そのように調整させていただきます。』
「よかったです。じゃあ、請求書が来るのを待ってればいいですね」
『はい、調整した請求書をおくりますので、お待ちください』
と、ファンモーター代は、工賃も無料ってことになりました。
でも、まだ請求書が届いてません。
メーカーも修理会社も忘れちゃったかな・・・
車の工賃に絡めて書くつもりが、床暖房の部分だけで長くなったので、続きはまた。