③ヤンマートラクターのロータリーオイル漏れ修理（R315M）

【トラクター機種：ヤンマーAF322　ロータリー：R315M】

　ようやく最終編です。
　今度はチェーンケース側。

　まずは開いたままのゴムパッキン部からシャフトを確認します。
　このシャフトを内側に打ち抜くんですが、こっちもＣリングで留まってます。

　
　広げて外すタイプなので、難易度は低めですが、チェーンケース内に落とすとピックアップが大変なので注意です。


　Ｃリングの内側にはワッシャが入っているので、これも取り外します。


　
　いよいよ爪軸を抜きます。
　ネット記事だと「ハンマーでどつく」系の方法が多く紹介されてますが、抜けませんでした。
　そのため、右側同様にプーラー様の登場です。
　インパクトでガリガリって回すと、

　こんな感じで分離が始まり


　ゴロンと、あっさり抜けました。



　今度の作業は、ロータリーに付いたままの方です。
　シール部はボロボロですね。
　漏れるのも止む無し(笑)



　マイナスドライバーでこじって、シールを外します。
　こいつは、比較的簡単に外れます。


　シールとベアリングの間には、こちらもＣリングがあります。
　こいつが手ごわい。
　手持ちのスナップリングプライヤーで上手く作業が出来ないので、近所のホームセンター４軒を探し回りました。
　結局、同じタイプ（1200円くらいの両用タイプ）しか売っておらず、１軒だけプロ用の大型プライヤーを置いてましたが、広げるタイプだったので無駄な時間を費やすことに（笑）
　手持ち工具を駆使し、さらに１時間くらいこねくり回すことで、なんとか外れました。



　苦労して外したベアリングです。
　きちゃないっす。
　回してもゴリゴリして、スムーズさは皆無。

　まあ、チェーンケース内部がこんな感じなんで、仕方ないですけど。
　チェーンケースの汚れについては、指で取れるだけ回収しましたが、まだまだ残ってるんだろうな。
　
　ケースごと外そうとしましたが、上部のシャフト部を外して、ギアも分離してと手間が倍増するのと、チェーンの再組立てが面倒っぽいんで諦めました。
　なので、内部洗浄にパーツクリーナーとか使わないほうがいいです。



　新しいベアリングを入れて、気休めにグリスも充填して（どうせギアオイルに溶け込むけど）


　Ｃリングを入れて、オイルシールを付けて、ほぼ完成です。


　爪軸シャフトの圧入は、プーラー様に再降臨いただきました。
　ハンマーで叩きこんでも、シャフトに付けるＣリングの溝まで入りきらなかったもので。

　あとはロータリーシャフトを装着して完成ですが、グリスまみれなんで写真が撮れてません。
　取り外しと同じく苦労して、まずはジャッキで高さ調節しながら左側（チェーンケース側）のボルトを２本仮止め。
　このとき右側はベアリングケースを外したままでシャフト軸にボルト４本を仮止めしておきます。
　ゆっくり右側もジャッキで上げながら、ベアリングケースを規定位置に支持します。
　内側ボルト４本を留めたら、外側ボルトの規定位置にくるようベアリングケースをジャッキで位置調整して、外側の３本ボルトを留めます。
　あとは未装着のボルトと、仮締めボルトを本締めすれば完成です。

いつか誰か（自分か？）の作業の参考になれば幸いです。