
テレワークに、なかなかなれないアスカルです。
通勤時間が無くなって嬉しいんですが、日が暮れるのが早いので農作業もできない。
ってな訳で、古いマンガを読み返して時間を無駄に使ってます(笑)
今日は、そんなマンガの中から「冬物語」の感想を。
(ネタバレあるので、読まれる際にはご注意を。といっても古い作品なのでブログ見て興味を持ってもらえたら嬉しいかも)
作者は原秀則 先生で1987年からヤンサンで連載されてました。
詳しくはwikiなどをあさってください。
リアルタイムだとアスカルは中学生くらい。
最初に読み始めたのは単行本だったと思います。
中学生でヤンサンとか見る勇気はなかったな。
なんかムフフな連載とかもあったはずだし(笑)
ストーリーは割と単純です。
主人公の光くんは、高3で大学受験するも総不合格。
滑り止めの八千代商大も落ちて気分はズタボロ。
彼女も離れてしまい、とぼとぼと予備校に向かいます。
そこで出会うのが、東大を目指してるしおりちゃん。
一緒に頑張ろうなんて言われて舞い上がる光くん。
おいおい、三流大学落ちたんじゃないの?って全国の読者が突っ込んだと思います。
しおりちゃんは、1つ上の先輩東大生を追いかけて北海道から上京。
「東大しか行きたくないの」と言いますが、そりゃ先輩(圭ちゃん)がいるから。
話が進むと、光くんは圭ちゃんの存在を知り、一緒に居酒屋に行くはめに。
どんな罰ゲーム?と思う展開です。
相手は現役合格した東大生。
こっちは三流私大も落ちた浪人生。
まあ見劣りしますよね。
潔くでは無いけど、身を引く光くん。
予備校のコースを東大専科から私立文系コースに変更します。
そこで出会うのが、奈緒子ちゃんです。
登場時点で2浪してる明るい予備校生(?)
冴えない光くんが気になって、彼女的なポジションに入り込みます。
おいおい、奈緒子がいればしおりちゃんは忘れろよと全国読者の総突っ込みをよそに、光くんはしおりちゃんに未練タラタラ。
その後、しおりちゃんはムラムラが吐きだせない圭ちゃんに別れを告げられ、精神的にボロボロに。でも光くんが変に慰めるもんだから、また立ち直って東大目指しちゃう。
そうこうしているうちに季節は進み、受験シーズンに。
しおりちゃんは東大に落ち、光は八千代商大に引っ掛かり、奈緒子ちゃんは因縁の慶応医学部に合格しますが、蹴ってのけます。
新しい春を迎えてもウジウジして煮え切らない光くん。
ついに北海道に帰ったしおりちゃんを追っかけて、小樽まで行ってしまいます。
しかも奈緒子に「行ってくる」なんて告げて。
ほんと、ひどい奴だよ。
まあ小樽でしおりちゃんにふられて、しおりちゃんは圭ちゃんとヨリを戻してて
(光は知らないけど)、また奈緒子の元に戻ろうとします。
大学へ行っても面白くない光くんは、八千代をやめて日東駒専の再受験を決意。
同じころに奈緒子は光くんと距離を置いて、新生活を始めます。
するとバイト先で知り立ったのがハイスペックな淳。
光の新たなライバルです。
淳は高3。志望校は慶応。ノリはいいし友達や後輩にも慕われてるっぽい。
圭ちゃんほどじゃないけど、光に勝ち目がないハイスペックぶりです。
後半、奈緒子は淳を彼氏のように扱いますが、仕事で海外へ旅立つって時に空港へ追いかけてきたのは光くん。
何も言わず、ただ奈緒子を抱きしめて無くだけのダメ男っぷり。
一方の淳は、奈緒子が日本を恋しがるだろうとオリジナルカセットを作り、国際電話するマメっぷり。
でも海外で奈緒子が悩んで選んだのは・・・光くんでした。
淳くんとの別れのシーンは涙もんですわ。
最後は光くんも専修大に補欠合格(入学できたみたいですが)できて、奈緒子と付き合って明るい春を過ごす。
おおざっぱに言うと、こんなストーリーです。
東京メインのストーリーなんで、出てくる大学は東大と日大、東海大、駒沢大、専修大、それに慶応。あとは架空三流大として八千代商科。
最初に読んでる時は、東大が京大、日東駒専を関関同立みたいなもんかと思ってました。
んで、10年ぶりくらいに読み返して思ったんですが
「奈緒子ちゃん最高」
ですね。
たぶん、最初に読んだ時はしおりちゃん派だったと思います。
光が勉強頑張っていい大学行って、しおりちゃんと違う大学でも付き合ったらいいのにみたいな。
20代くらいで読んだ時は、「しおり最悪」なイメージでした。
奈緒子ちゃんが良い女だってのは思いましたが、自分の好みじゃないのでイマイチ肩入れしにくくて、でもしおりちゃんの悪女っぷりは酷いと思うレベル。
んで、今読んでみて思ったのが、「しおりちゃんは普通なんだ」って事です。
しおりちゃん、浪人1年目は勉強一筋。圭ちゃんとデートはしても、キス止まり。
大好きな圭ちゃんと同じ東大に行きたい。遊ぶのは東大に入ってから。全部が堅いんですよね。中高生の自分にとっては、当たり前の価値観でしたけど(笑)
でも2回目の受験に落ちて小樽に帰って、圭ちゃんとヨリを戻した後、夏期講習に参加するために上京した際に圭ちゃんと同棲を始めます。
あんなに拒んだ圭ちゃんとの夜を受け入れて、少し世界が広がったのか。
1点凝視だったのが、ちょっと視野が広くなったのかな。
圭ちゃんが一緒だと、勉強もはかどった事でしょう。
まあ光への態度が「友達らしく」を意識したせいで、周り(特に光を)困惑させるんだけどね。この辺は今見ても天然悪女っぽいな。同性に嫌われるタイプっていうか、自分を傷つけたくないタイプなんかな。
今の自分なら、絶対に近づかないだろうなと思います。
一方の奈緒子ちゃん。
なんで光を気に入ったのか、最後まで分からないまま。
たまたま予備校の指定席に座った光くんに絡みはじめるんですが、長く絡んでると感情が変わってくるってパターンでしょうか。
最初はしおりちゃんから振り向かせることが目的だったかもしれないと思ったけど、淳を振るあたりで「ダメ男好きなのか」と妙に納得しました。
自身のコンプレックスなんかもあって、淳みたいなハイスペック系は求めてないのかもしれないですね。
明るいし、気ままだし、一緒にいたら楽しいだろうなろ思う最高の娘です。
今なら、奈緒子1択だわと思えます。
まあ久しぶりに読んで面白かった作品ですが、実はアスカル、大学受験って経験ありません。
別に推薦もらったとか、エスカレーター式の学校だったとかではなくて、単に大学ってとこに行ってないだけです。
※同級生は8割が就職で、残り2割は国立大へ進学って、変わった学校に行ってたもんで(笑)
なので、冬物語に出てくる大学受験、どんなけ難しいのかを分かってませんでした。
就職後、浪人経験のある同期に実態を聞くと、「そりゃ大学生の生活や。俺も読んでたけど、どこの浪人生やねんって思ってたわ」との事です。
やっぱ、親や周りの目もあるから、しおりちゃん並に勉強漬けの日々を送る浪人生が大半だったとか。
今の目線で見ると、
しおりちゃん、北大でいいんじゃないの。
光が慶応目指して受かれば、奈緒子は入学したのかな。
淳ってどこの学部に行ったんやろ。
等々、つまんない事を思っちゃいます。
一方で、受験控えた高3が原付2人乗りで走り回ったり、高校生が制服のままでい居酒屋にいても誰も突っ込まなかったり、未成年が飲酒とタバコを繰り返したりと、緩い時代だったなと改めて思いますけど。
また忘れた頃に読んでみよっと。