今年五月に公開された映画「キリン」の原作を紹介。
漫画家東本昌平の代表作であり、第一部「ポイント オブ ノーリターン」を雑誌「RAIDEX」でフルカラーで連載し、単行本として販売された。
主人公はクリスマスの夜、あるバーで一人の女と会う。
一夜を共にした後彼女は主人公に名前を聞く。彼はキリンとなのった。
主人公は広告代理店のスーパーバイザー(どんな事をやるのかだろうか?)をやっている。
その後、彼の中で再び闘争心に火がついたのか、スズキのカタナを出し、ポルシェにバトルを挑む。
若いライダーもキリンに影響うけてポルシェを追いかけるようになる。
そんなある時、取引先の相手がポルシェで乗り込んできた。キリンは彼にたのんで浜松までレースする事に…。
走り屋のマンガといえば「頭文字D」や「湾岸ミッドナイト」だろうが、このマンガは両方にないリアルな描写がいい。暴走行為しているのだから事故もあるし、死ぬ場合もある。警察だって絡んでくる。走り屋達はいろんなリスクを承知であえてスピードに挑むのである。
ではなんでそんな事をするのか?
このマンガでは走りをやめていった連中を「向こう側の人間」と表現していて、筆者もこの表現方法が気に入っている。降りた連中は本当にさも偉そうな事を言っている。でもこの俺様には負け犬の遠吠えにしか聞こえない。
でもなぜそんな事するのか?
その答えは向こう側にいる人間にはいくら言葉で言っても決して届かないからあえて言わない。
このマンガの一番好きなシーンはここ。バイクをすべてノーマルパーツに交換させてポルシェに挑むキリンに対して友人でもあるバイク屋が間違いを指摘。それに対してのキリンの答え。
たとえ他の人から間違っていると指摘されても最後までやり通す。
それが男だ。
Posted at 2012/06/07 07:18:40 | |
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