
前回の予告とは内容が変わってしまいましたが ・・・
Lotus の公式サイトに近年の各エリアごとの販売状況が載り 、 オートカージャパン やレスポンス 等の自動車関連サイトにもそれを
もとにした記事が掲載されていました 。
Lotus Cars の近況
Lotus Cars の公式サイト の記述によれば 2014 年 4 - 12 月 において前年同期比各エリアでの新車販売増加の割合が
EU全体として 81 % UP
英国 88 % UP ( これが事実で約 90 % もUPしていればおそらく日本向け出荷台数
・・・・・・・・・・・・・・・ を上回る筈ですが新車登録のデータでは2013 年 の同期間が 214
・・・・・・・・・・・・・・・ 台 、2014 年が 192 台で 2014年全体で見ても日本での登録数の方
・・・・・・・・・・・・・・・ が多く この 88 % UP が本当なのかやや疑問に感じる部分が有り
・・・・・・・・・・・・・・・ ますが ・・・ )
フランス 43 % UP
ドイツ 39 % UP
米国 29 % UP 、 カナダ 50 % UP
アジア と 中東で 24 % UP
中国 30 % UP 、 日本 25 % UP
モータースポーツ 部門 19 % UP
となっているそうです 。
この数字の表記でやや違和感を感じるのが原文では下記のようになっていて
• 81% sales increase EU overall
• 88% increase in UK
• 143% increase in France
• 139% increase in Germany
• 29% up USA; 50% up Canada
• 24% up Asia and Middle East
• 130% sales increases in China; 125% in Japan
• Lotus Motorsport shows 19% increase
レスポンス サイト等ではこの表記をそのまま使っているのですけれども、 なぜ英国等の実績表記は 188 % ではないのか 、 あるいは逆にフランス 等はなぜ 43 % UP とされなかったのか疑問に感じる部分が有ります 。
( 英国の表現ってこういうものなのでしょうか ? )
一応 全て increase ( 増加 ) なので間違いは無いのでしょうが 、 もしかしたら 143 % は 43 % UP でも 88 % の場合は 実は逆に 12 % DOWN ・・・ とすれば 2013年の新車登録実績で有る 214 台の 10 % DOWN が 2014 年の192 台になる為この方がぴったり合うような印象も ?
同期間内の総販売台数 とされる 1565 台 ( 前年同期比 551 台 、 54 % 増 ) も他の資料から実績的に ちょっと腑に落ちない部分が有るのですが Lotus Cars の発表では有るので素直にこの実績で考えておきましょう 。
( Lotus Cars は 4 月 ~ 翌年 3 月までで集計されていますね )
3 月末までの 1 年間としては約 2000 台と Lotus 側は予想していて エリーゼ 系 ・ エキシージ S 系共に Lotus 側へのオーダー後 、 半年以上はまだ納期がかかっている現状で有れば 3 月末までに生産販売可能な台数の予定はかなり正確に分かっているだろうと思われますが
Lotus なだけに ・・・
読み難いところも有りそうで 。
これまでの状況からすると 毎年 2 月は生産数が非常に少ない ( 2014 年で有れば他の月は全て 100 台を超えているのに対し 2 月のみ 35 台 ) 、 今後本格化すると思われる大規模リストラ の影響で生産能力が一時的としても大きく下がる可能性が有るかもしれない ・・・ なのが気になるところです 。
ゲールズ CEO が目指す
" 安定して 年間 3000 台を販売する " 体制の構築に対しては昨年掲載しました日本を含めた特定の国を除き非常に貧弱なエリア が多いディーラーネットワーク 強化も不可欠ですが これについては 昨年 4 月以降 25 拠点が増え 163 に 、 2015 年末までには更に 50 拠点を増やす計画とのことですのでこちらも頑張っていただきましょう 。
日本ではLCI 次第ですが 当面キャパ的に増加は難しいかもしれませんね ・・・ 。
ジュネーブショー に登場する エヴォーラ はどう変わるのか
( Exciting reveal in Geneva )
レスポンス サイト の記事には出ていませんでしたが Lotus Cars 公式サイト には 3 月始めのジュネーブショー にて新型モデル 発表が予告され 、 オートカージャパン サイト には エヴォーラ の高性能バージョン がデビュー すると紹介されています 。
オートカージャパン サイト の記事については昨年のブログに掲載しました 11 月の ゲールズ CEO への AUTO CAR誌英国版スティーヴ 編集長 によるインタビュー ( 上記写真 ) 時において語られていた内容ですが 、個人的に 注目したいのは特に
" 車重が 15 % 程軽量化される " とされている点です 。
エヴォーラ の車重に関しては Lotus Cars 英国サイトの記載によれば
NA MTモデル で 1383 kg 、 SC付き MT モデル で 1437 kg
となっていて 、 これの 15 % とした場合
約 200 kg ! は軽量化される見込みです 。
今年のデトロイトモーターショー でデビューした新型アウディ Q7 はボディー各部にアルミ を多用することで 先代より 325 kg の軽量化をしたそうですが 、 SUV とはわけが違う ( 勿論 アウディ も大変だったとは思うのですけれども ? ) エヴォーラ ですので 現行モデルからどうやって 200 kg もの軽量化を行うのか ? と 思えてしまいます 。 これ程で有れば カウル 等をオールカーボン 化してもそれだけでは追いつかないだろうと思え 、 いったいどういう手を使ってこれを可能にするのか 。
このエヴォーラ が現在のモデルのマイナーチェンジとして置き換わる形で出てくるのか 或いは 高性能な上位モデルとして追加の形で出てくるのか不明ですけれども ジュネーブ で発表される車は 軽量化策の一部として 2 + 2 を止め 、 アルミシャシー 部を変更 ( 部材強度等の見直しにより薄板化も含め ) して短縮化し 2 シーター モデル として出してくるのではないか と想像します 。
MR で有りながら 2 + 2 で設計された点については当時 開発主査だった R ・ ベッカー 氏、 シャシーデザイン を担当した R ・ ラッカム 氏 、ボディーデザイン担当の R ・ カー 氏等から 「 不可能を可能にした点は Lotus のDNA を エヴォーラ のデザイン も受け継いでいる 」 として自画自賛的なコメント がされていますが Lotus 側も認めるようにあくまで リヤシート は緊急用で人が長時間乗るようには出来ておらず実際には手荷物置場的な用途の方が多いのではないかと思います 。
こうなると晴れた日の傘と同じで必要になった場合は有ると便利ですがその機会が滅多に無いとすればデッドウェイト ・ デッドスペース にもなってしまう 。 これを無くすことで ( ただし 前席のリクライニング機能を残す為と若干の荷物スペース 用として現在の 1/2 ~ 1/3 程のスペースは残す形 ) 出来れば 100kg 程度の軽量化をし更に運動性を上げた方がやはり良かったのではないか というのが以前からの自分の印象でした 。
又 エヴォーラ のシャシー は当時並行して開発されていた ( キンバリー版 ) エスプリ のシャシー とサイズ を変更する形で部材の共用を考慮されていたと思われ パワー 面から見ると エリーゼ以上にシャシーリッチ な作りになっていました 。
アルミシャシー重量はエリーゼ 比 約 2 倍で 強度は 2.5 倍
エヴォーラ クラス の車が Lotus に必要だったか についてはお読みの皆さんそれぞれのご意見をお持ちだと思いますけれども 個人的には ライトウェイトスポーツ のエリーゼ 系 と併せて かつての エスプリ的 ポジション のミドルウェイト ? スポーツ として 、 又 車格的に エリーゼ クラス のライトウェイト を重視したモデルではその求めるところと両立し難い要素と感じる 快適性 とラグジュアリー性をより持たせ 、 エリーゼ 的な車を求める従来からの Lotus 車 ファン では無い新規ユーザー を獲得するモデルとして必要だったと考えています 。
「 そうは言っても売れてなければ不要ではないか 」
とのご意見も有ると思いますが自分の感じるところとしては これまでの エヴォーラ が結果的に売れなかったのは Lotus Cars が 1300 kg 以上有る ライトウェイトスポーツ とは言えない車を作ってしまった からでは無く 、 Lotus Cars 側が想定したコンセプト と 実際に エヴォーラ を購入しようとするオーナー 層が求めるところに幾つかの点で ズレ が有り 最大の問題点は エリーゼ 系 同様な ロータススタンダード な考えと ロータスクオリティ で車を作ってしまったことに有ると思っています 。
ただ 当時の開発陣もLotus 側なりに エリーゼ を求めるユーザー層とは異なる エヴォーラ のようなクラスを求めるユーザー層を想定して 、ライバル的な位置づけになるポルシェ 911 も購入して参考にし ( Lotus Cars はお金が無いので通常はこうしたライバル車を買って研究することはあまり無いそうです ) 開発にはそれなりにお金をかけたようですが ・・・
岡崎に来た試乗車で高速道路を運転された エリーゼオーナーさんのお話では振動でドアミラー が見えず IPSモデルが出た時でしたか箱根でのプレス取材の際にはミッショントラブル により途中で走行不能になり 、 あるディーラーオーナー のお話でも初期の内装の出来はライバル車より見劣りがしたそうで 。
今回のマイナーチェンジ ももっと早く手を入れるべきだったと思うのですけれども エヴォーラ が登場して間もなく起こった リーマンショック や その後のバハー体制下での混乱も有り 、 Lotus 側の余裕が無く手をつけられない間に 不人気なイメージ が定着してしまった ・・・
エヴォーラ がデビューしたタイミング も結果的にやや悪かった気もしますね 。
うまく合う エンジン が有ればもしかしたら SC を止めて ダウンサイジングターボ 化 とかも今後は有りえるのかも ・・・
どんな仕様になるにしても3月始めにはお披露目されますのでそれまで楽しみに待ちましょう 。
自分の予想が当たるかどうかは ・・・
クジ運 ? 悪いですから駄目でしょうね ~
( お前の考え自体がおかしい ! ですか ? 、 やっぱり ! ! )