ドライブシャフトブーツ交換の際に代車を奮発してMazda3にしてもらったので
レビューを
<グレード>
FB 20s (2L マイルドハイブリッド) BTE(ブラックトーンエディション)
運転席はパワーシートなのでドライビングサポートパッケージがオプション?
色はソウルレッド タイヤはプロクセス
<年式>
2023年5月登録 ナビが10.25インチになり、ステアリングスイッチが真っ黒になった小変更後モデル
試乗者上がりで走行距離700km台
<走行経路>
乗車人数一名、3時間ほど近所のワインディングと市街地走行
<比較対象車>
筆者のメインユーズはマツダ車である。
どれも数時間以上乗ったことがあるもの
BKアクセラ(2L 15年落ち 13年所有)
職場のマツダ2(5年落ち)and マツダ2(3年落ち)
おそらく日頃どのメーカーに乗っているかで印象が変わりそう(後述)
<外装>
マツダのモデルライフが非常に長い為、マツダ3も10年選手となることが容易に想像つくが
登場から5年ほど建つが大きな変更はない
リアのウインカーとエンブレムは途中で変わっているけれど
おそらく誰も気づかない
<内装>
BTEは黒内装、ファブリックシート 赤ステッチがおしゃれ
1.シート
ドライビングポジションは取りやすい(言わずもがな)
勿論パワーシートというのもあるが
十分な量のチルト+テレスコもあり、BKアクセラよりもステアリングを近くに持ってこられる。
ペダル配置も体をねじる必要も、靴の右側が内装に接触することもない
助手席にもシートリフターがあり、シートベルトの位置を相対的に下げられるというのもポイント高い。
今話題のチャイルドシート150cm以下推奨問題だが、
確かに150cm未満だとシートベルトが肩どころか首にかかって危険である
が、シートリフターがあると改善する。
気になるのは座面中央の素材がやや滑りやすい点
(スェード調のレトロスポーツエディションの方がまし?)
2.インパネ
水平基調で分かりやすい
メーターフードのHUDの枠の反射がやや気になる。(それ以外の反射が少ない故余計に)
余談であるがマツダはコンピュータシミュレーションでインパネの反射を計算した上で設計しているとどこかで読んだ。
ユーティリティー的には中央ドリンクホルダーが遠い
車内は夜間は真っ暗、ドリンクホルダーは見えない
Qi対応は良いが、android autoは有線のみである
スイッチの押し応えが良すぎる。ちょっとした高級オーディオアンプぐらい。
現行シビックも悪くないがここまでスイッチの剛性は高くない。
オーディオは純正パイオニアだが、正直これで十分と思える出来
NBOXがこれぐらいだったら色々触らなくて済んだのに・・・・
3.遮音性
遮音性は良い。静かすぎて怖いぐらい。ずっと耳栓して運転しているみたい。
これも年次改良でクオリティが上がっているかも・・・
エアコンの音が相対的に非常に大きく、ここはどうにかならなかったのだろうか?
4.後席
許容範囲の広さ。運転席のシートバックにポケットはあってもいいのでは?
確かに高級感があるがゆえにエアコン吹き出し口が無いのは気になる。
FBは後ろに向かってルーフが傾斜しているため、ジュニアシートに子供を乗せようとすると頭をぶつけるかも。その点はセダンの方が少しマシ
後席ドアはアクセラより開く
運転席ドアの開閉音がいい分、確かに後席ドアの音は運転席に比べるとぺらんとしている。
<取り回し>
最小回転半径は5.3mであるため駐車は問題ないが
狭い路地では360度モニター必須(夜間は真っ暗でサイドは見えなくて困るかも・・・)超音波センサーにしても、360°モニターにしても、実際の感覚との一致の為には慣れが必要。左ミラーが遠くに感じる。
フロントオーバーハングはもしかしたらBKより短いかも?BKはコンビニ出口すら油断するとアンダーをこする(純正車高)

車幅はアクセラ+5mm程度であることを考えると慣れでどうにかなる?
裏路地を気兼ね無く乗れるのはマツダ2、次点でアクセラ(BK)
<エンジン・ミッション>
今回は気温が高くほとんどアイドリングストップに入らず。
アイドリングストップからの復帰は早く振動も少ないが、振動が無いわけではない。
ATはマニュアルモードで雑に扱ってもコンピュータが電スロを制御するためかショックは少ない。勿論シフト操作後のラグも少ない。
アクセルのキックダウンスイッチはマツダ2程、いかにもスイッチ踏んでいる感は無い。
アクセラより車重は増えているが馬力も上がっている。NVHが少ないのもあって制限速度を気づかないうちに上回りがち。
1人乗車ではパワー不足は感じない(本当に北米みたく2.5Lターボ必要??)
1500でもいいくらい
<ステアリングフィール>
FFではあるものの、停車時にステアリングが振動するということもない。
ロックtoロック長い?のかステアを切った割には曲がらない。
(BKアクセラは00年代頭のマツダ車故にスパンスパンとステアリングが効く)
マツダ3もゆっくり落ち着いて一杯切ればちゃんと小回りは効く。
また、BKアクセラは電動油圧パワステという何とも凝った仕様である。文句なし。
一方でマツダ3はマツダ2と同じくモーター駆動であるが、マツダ2よりも油圧に近いフィーリング
(マツダ2はセンターからの切り始めでウィンとモーターが動くのを感じる)
しいて言うのであればもう少しステアリング切り始めでネチョッっとしてくれるといいかな
気になるのはフィードバックというかステアリングインフォメーションが薄いというか一定な印象がある。全くタイヤが食いついているかわからないというほどでもない。
<ブレーキフィール>
現車はマイルドハイブリッドであるため回生ブレーキ付きのはず
skyXが登場した際に試乗したCX-30の回生ブレーキは同じ強さで踏み続けても最後の方で急にアイドリングストップし、エンジンブレーキがかからなくなった?回生がOFF になった?のか最後の最後でブレーキが緩くなる違和感があったが、現車では改善されているみたい。
(2020年の試乗記事https://minkara.carview.co.jp/userid/1420057/blog/44369550/
)
アクセラのブレーキよりも剛性感があるため?か、頑張って踏んでいる感というか
油圧がかかっている感じがあまりない。アクセラはエンジン負圧が助けてくれる感じを実感する。その代わりふにゃふにゃ感がある。
マツダ3は柔らかい厚い靴底から硬めで薄い靴底になったような感じ。これがソリッド感というやつか?
考え方によってはフィーリングとしてブレーキパッドの摩擦を感じ難い。と感じるかもしれない。
アクセラもマツダ2もマツダ3も比較的コントローラブルであることはマツダ車の利点。
ストローク自体はアクセラより短いかもしれない。止まらないという印象は無い。
<クルーズコントロール・運転支援>
昔のマツダ2で感じた違和感はだいぶ改善している。
幹線道路で軽く試すと少なくともセカンドカーのNBOX(5年前のホンダセンシング)と同等。
一般道では交差点の度に白線を見失うと警告が出るのが少し煩わしい
(その点、基本的に高速道路用)
運転支援として、デフォルトで車線逸脱時のステアリングにフォローが入るのは最初は驚く(勿論すぐにOFFにした)
1kmずつ速度調整をするのが少し煩わしい。
<市街地走行>
前述のとおり取り回しの面では裏路地は慣れが必要
ルームミラーからはリアウィンドウがギリギリ収まるぐらい
左ミラーは遠いし、Aピラーを下げた故か後方に生えているため、視線移動量は大きめ
後方視界は良くなく、周囲の状況は安全支援システムだよりである。
荒れた路面では縦に突き上げがあるが、収まりが早い
タイヤとボディで減衰しているのか?なという印象
舗装路の状態が良ければ、よく言うときれいにいなしている。悪く言うとインフォメーションがすべてフィルターされている印象。不快な振動はほぼ無い
ロールの不快感がなく、振動がすべてピッチング(縦方向)であるが故、
他の人が指摘する通り、荒れた路面での乗り心地の悪さ?突き上げ感?が際立ってしまうが、アクセラも似たようなものなので慣れれば気にならないか?
<ワインディング>
制限速度内のその辺のワインディングではトーションビームのデメリットは感じにくい。むしろ自分のアクセラの方がリアがぺコンペコン跳ねる印象。
反対側に力が伝わるからという人はスタビ付きの車に乗ったらどう思うのだろうか?
アシは明らかにストロークしない割に何かしら減衰している不思議な感じ
柔らかい底付き感というべきか、ガチガチという感じでは無い
ボディの接着剤の効果なのか、タイヤなのか、ショックなのか・・・?
ノイズを含めてインフォメーションは薄く、ワインディングは窓を開けて走った方が楽しい
GVCもありラフなアクセルワーク、ブレーキワークでも破綻しない。
コーナー後半からスロットルを開けてもタイヤのグリップ不足を感じない
ATもスロットルもあえてラフに扱ってもほとんど違和感を感じない。
アクセラの方がワインディングは愉しさがありそう。
<気になる点>
全体を通してシミュレーターのような印象
たまに突き上げがあって目が覚める。(突き上げ以外のインフォメーションが少ない?)
どこかで水のようなクルマで味がないと評されていたが、確かに特徴が薄いとも言えなくはない。雑味がない。
歩くように走るという目標を考えると
そりゃ歩くときは特徴も雑味も無い方がイイとは思うが・・・・
全体的によくできていると思うが、ドキドキ楽しくスポーツするぜ!!!っていう感じではない
それが疲労軽減につながっているのかもしれないけれど
ドライブセレクターで足回り含めてコントロールできれば性格が変わりそう。
電スロやAT制御はよくできているし、全体的なノイズカットが効いているため
長距離はアクセラよりは疲れないと思う。
問題はどれぐらいタイヤがこの乗り味に影響しているか・・・
新車装着タイヤはBSトランザかプロクセスになると思われるが、BSならもっと硬いんじゃないかなぁと
もしかするとBSの方がワインディングは面白いかもしれない。
<総評>
マツダ車からの移行はスムーズなんではなかろうか?
クルマに何を求めるのかというところでみんなに好かれるわけではない味付け
(寧ろそれがいい)
00年代マツダ車乗りでも比較的スムーズに移行できるんじゃないかなと
やはりマツダのクルマは買うなら後期型に限る。
このご時世、色々電子制御が入るのはわかるが、
それ故に出始めのモノに飛びつくのは早計だなぁと
年次改良を待ちすぎて
グレードが絞られたり、セダンに1500が無かったり、AWDが無かったりするのは残念だが
選択できるグレードもまだまだ多いし、ねらい目なんじゃないかなと
最後にコネクティビティの面ではスマホからのエンジンスターターやマツコネⅡとandroid autoは便利 タッチパネルではないのはじれったいけど。
子供が大きくなってきたら正直ミニバンも要らないしなぁ
終わり
